これから「小説家になろう」に投稿する・したばかりの方へ
本サイト「小説家になろう」に投稿を開始して暫く経ちました。
別にアドバイスと言うわけではないですが、その間にいろいろと気づいた点や、試行錯誤したことについて纏めてみようかと思います。
と言っても、そんなに大した内容ではありません。
サイト内を探せば、もっと詳しくためになる作品はいくつもあります。
なのでこの作品では、本当に基礎的なことについて語りたいと思います。
「そんなの読まなくとも自分の作品は面白い」という熟達の方、「別にアクセス数とかどうでもいい」という硬派な方はスルー推奨です。
《作品を創作する前に》
1.文章として気をつけるべきこと
なろうはweb小説サイトです。
それ故、通常の文章とは違ったローカルルールが存在します。
・行間は適度に空け改行を意識しましょう。
詰め込みすぎは読み難さにつながります。
どうしても適当な個所が分からなければ、地の文と会話文で行間を作り、句点で改行するといいかもしれません。
・三点リーダーは2個連続で使う(……)のが一般的です。
それ以上使う場合も偶数で使います。
・「!」や「?」のあとに文章が続くなら空白を入れる。
「なんだと! そんな馬鹿な!?」
「」閉じの最後であれば空白は不要です。
・「」内の最後では句点は使わない。
文章としては間違いではないですが、新聞や書籍では省略されるのが一般的です。
そういったものに慣れた読者は違和感を感じます。
・ネット独特の表現は使わない。
「www」や「、、、」や「///」あるいは顔文字といった表現は、2ちゃんねるなどでは当たり前かもしれません。
しかし小説では一般的ではありません。
・レイアウト黒は避ける
投稿の際の設定で背景の色を変えることが出来ます。
ホラーやダークファンタジーで『黒』を選択する方がいますが、これは避けた方が無難です。
インパクトはありますが、読者からするとかなり読みにくいので。
レイアウトは標準かお勧めが読みやすいです。
これらのことは絶対のルールではありません。
しかし作品としての読みやすさを考えるなら、考慮の片隅にでも置いてもらいたいところです。
自分なりのルールを作り、作品内で統一することが読みやすさに繋がります。
2.短編を書いてみる
なろうには既に多くの評価を獲得した古参の作者の方がいらっしゃいます。
そういった方の作品は評価が高いので新規読者にも発見されやすく、固定ファンもいるので新作にも人が集まります。
そういった環境は新規執筆者にはなかなか厳しいものです。
そこで、お試しも兼ねて短編を投稿してみます。
文章を書くことやなろうのシステムにも慣れること出来ますし、知名度も上がります。
感想が貰えれば悪い部分も分かりますし、場合によっては連載を希望されることもあるかもしれません。
《作品を書いてみる》
1.ジャンルを決める
作品のジャンルを決める際に認識しておかなければならないこととして、なろうでは「ファンタジー」と「恋愛」が人気のジャンルを確立しています。
特に「ファンタジー」なら「ハーレム」「主人公最強」、「恋愛」なら「悪役令嬢」が人気で、このジャンルというだけで一定数の読者が期待できます。
手っ取り早く読者を得たいならば、このジャンルが良いでしょう。
「いや、自分の書きたいのはこういうのじゃない」という方――大いに結構です。
やはり自分の書きたい作品を書くのが一番ですからね。
ただしなかなか読者が付かないかもしれないことは覚悟しておきましょう。
自分の好きなものを書き、尚且つ評価を得たい方――まずは他作品を読み、ブクマや評価を行いましょう。
結局のところ、現在のなろう環境は、
テンプレが好きで積極的な読者が評価を入れる→ランキングに入る→ランキングから作品を探す読者が評価·ブクマを入れる→後発もそういった作品を参考にする
といった流れで成り立っています。
であれば、非テンプレが評価されるようになれば、環境も変わるかもしれません。
他作品を読むことは文章の勉強にもなります。
「情けは人のため為らず」という言葉もあります。近々ジャンル改変もありますし、意識しても良いかもしれません。
2.キーワードを決める
作品の内容を端的に伝えることが出来ます。
あまり多すぎるとゴチャゴチャとした印象になりますが、キーワード検索をされる方もいるので、よく使われるタグくらいは入れた方が良いでしょう。
3.タイトルを決める
かなり大事な部分です。なにしろ作品の顔ですからね。
最近の傾向としては作品内容が端的に伝わる作品名が主流のようです。
ですが「なんかそういうのは嫌だ」という方。
とりあえず対策を二つ挙げておきます。
・『―――― ~……~』:メインとなるタイトルの後に副題を付ける方法です。
私が連載している作品はこのやり方ですね。
・改題する。
インパクトのあるタイトルで注目を引き、ある程度読者がついてから本来の作品名に変更する方法です。
4.あらすじを決める
タイトルと同じく作品の顔となる部分です。
出来うる限り読者の興味を引く内容が望ましいですが、ここでは悪い例を挙げようかと思います。
・短すぎるあらすじ
「少年が~する物語」――あまりにシンプルで内容が伝わりません。
・長すぎるあらすじ
「世界は――で主人公は~で、能力は……で」――物語の設定などが延々と続くパターンです。
作者にとっては前提となって当然の情報も読者にとってはそうではありません。
作品を読む前から設定を詰め込まれても厳しいです。
そういった情報は作中で語りましょう。
どうしてもあらすじが上手く作れない方は、主人公の立場や性格·物語の冒頭部について軽く触れるくらいなら、短過ぎず長過ぎないあらすじになると思います。
5.文章量を意識する
読者にも適量と言える文章量があります。
絶対的な基準はありませんが、1000字程度では物足りず、5000を超えるくらいになると長文と感じるようです。
もちろん面白い作品は面白いですが、文章量を意識するなら2000~4000程度が無難でしょう。
特に一話目が長過ぎると、続けて読むのを避ける読者が多いようです。
《投稿してみる》
1.投稿時間に気を付ける
読者にも生活があるのでアクセスされやすい時間帯は当然あります。
曜日であれば金~月がアクセスが多く、火~木は少ない印象です。
また時間帯であれば、
通学·通勤時間の6~8時、昼休みの11~13時、帰宅時間の18~20時、就寝時の22~1時辺りがアクセス数が多いです。
2.手動で投稿する
予約投稿は便利ですが、便利故に多くの方が使い、予約投稿作品に埋もれる可能性が高いです。
初期の頃は時間をずらして手動で投稿した方が良いでしょう。
3.マメに投稿する
読者側にとって一番嫌なことは投稿間隔が長引くことです。
初めのうちは毎日投稿が望ましい程です。
「忙しくてそんな暇はない」という方は、投稿する前に書きためておくと良いかもしれません。
《連続更新してみる》
これは完全にランキング狙いの方法です。
話数や文章量が少ないうちは読者にとっても敷居が低く感じられます。
そこで最初の数話を一日のうちに連続投稿してみます。
一週間、一日一回ずつ更新するのと、一日に集中して七回更新する――どちらが日刊ランキングに入りやすいかは言うまでもないでしょう。
長々と書きましたが、あくまでも個人的意見です。
ブクマや評価の増加を保証するものではありません。
結局は書きたいものを書きたいように書くのが一番ですからね。
それでも今回この様な短編を執筆してみたのは、新着小説を読み漁っていると、作品名やあらすじ·書き方で読者から倦厭されているのではないかと思われる作品をいくつも見つけたからです。
拙作が少しでも参考になれば良いのですが……。