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8.敵襲

 車のフロントガラス上に、様々な文字や図形が表示される。

 HAIFO(Highway AR Information)とは、AR(拡張現実)と呼ばれる技術を使って、高速道路などの交通情報や、サービスエリアの案内、次の降車口までの距離などの情報や、観光情報などを表示するものであった。

 現在いる車の座標位置に応じて、表示される情報が変わっていく。

 これらの情報は、従来はボードで表示されていたのだが、テクノロジーの発展により全て撤廃された。

 代わりに、ARを使い、これらの情報を表示するようになった。

 従って、HAIFOがないと高速道路上には案内がまったくないので、どこで降りればいいのかなどの情報が全くわからなくなった。


「お前ら、どうやってHAIFOにアクセスしている?」

 カルティニは、フロントガラスの表示に驚いていた。

 HAIFOの表示には、当然ながらDICTが必要となる。

 しかし、彼らの誰一人としてDICTを持っておらず、車にもDICTが登録されていない。

(一体、どうやってアクセスしてるんだ?)

 驚いているカルティニに、一馬が答える。

「ああ、それは奈央がハッキングして―――」

「うわああああ!!!」

 一馬の声を遮るように、有騎と奈央が大声を出す。

「ア、アンタ、どうしてディルスターの人にペラペラ話してるのよ。

 ちょっとは頭使ったらどうなの?バカなの?死ぬの?」

「一馬、さすがにそれはないわ。」

 奈央と有騎が2人がかりで一馬を責めたてる。

「まあ、そんなことだと思ったよ。」

 一方、サリファは少しも動じることなく、頷いていた。

「それにしてもハッキングとは、ナオってすごいんだね。」

 そして、サリファは奈央を好奇の目で見る。

「いや、まあ、HAIFOはSLv1(セキュリティレベル1)だから、そんなにすごいってことは・・・」

「いやいや、SLv1でも普通の人にはハッキングとか無理だから。本当にすごいよ。」

「えっ、そ、そうかな?」

 サリファに褒められて、奈央は少し照れくさそうな表情を浮かべる。

(仮にもディルスターの社長令嬢が、自分の会社のシステムをハッキングされたというのに、ハッキングした奈央をほめるとか・・・)

 一方、有騎はサリファに少し呆れていた。

「いや、お嬢様、ディルスターのシステムにハッキングされて、その反応はおかしいんじゃないか?」

 有騎はサリファに向かって思わずそう叫んでいた。

 しかし、サリファは有騎の方を見ると、ニヤリと笑う。

 そのサリファの笑顔に、有騎は思わずたじろぐ。

「えっ、な、何?」

「キミは結構細かいことを気にするんだね。。」

「・・・」

 その時、有騎の肩を、カルティニが軽くたたく。

「お嬢様は普段からあまり深く物事を考えておられない。」

 そして、カルティニは有騎に向かってため息交じりにそう言う。

 途端、サリファはカルティニに不機嫌な表情を向ける。

「ちょっとカルティニ、それは酷いんじゃないかな?」

「じゃあ、なぜこんなことになっているのか、いい加減に説明してくれませんか?」

 カルティニがそう言うと、サリファはしまったという表情を浮かべる。

 せっかく、カルティニの質問攻めをかわせてたのに、元に戻ってきてしまった。

「お嬢様、どうして私に話してくださらないのですか?私がそんなに信用なりませんか?」

 話そうとしないサリファに、カルティニが迫る。

「ち、違っ・・・」

「私は、これでもお嬢様のために、精一杯尽くしてきたつもりです。

 それでも、お嬢様は、私には何も話せないとおっしゃるのですか?

 私は、お嬢様に―――」

「違うって!!!」

 サリファの大声が、カルティニの言葉を遮る。

 サリファの表情からは、さっきまでの笑顔が消えていた。


「本当にゴメンね、カルティニまで巻き込んでしまって・・・」

「水臭いですよお嬢様。

 私はどこまでもお嬢様を守ると言ったじゃないですか?」

「カルティニの気持ちは十分にわかってるよ。

 でも、カルティニが私のボディーガードをしているのは、私がアルシアの娘だからでしょ。

 だから―――」

「お嬢様。」

 サリファの言葉を今度はカルティニが遮る。

「お嬢様、私は、あなたがアルシア様のご令嬢だからボディーガードをしているわけではありません。

 私は、サリファ様だから、ボディーガードをしているのです。」

 カルティニはそう言うと、サリファの手を掴む。

「私は、あなたのやろうとしていることが、何となくですがわかっているつもりです。

 それが、いかに困難なことかも・・・

 だから、微力ながらでも、私はお嬢様を手助けしたいのです。」

 カルティニは、サリファの方をまっすぐに見る。

 サリファは、そんなカルティニに向かって、優しく微笑む。

「ありがとう、カルティニ。

 まさか、カルティニがそこまで考えてくれていたとは思わなかった。」

 サリファはそう言うとカルティニの手に自分の手を添える。

「私はあなたを救いたかった。」

 サリファがそう言うと、カルティニは驚いた表情を浮かべる。

「お嬢様、それはどういうことですか?」

「カルティニは、SALIDでも最強クラスの戦士だからね。

 私が誘拐されただけなら、多分、カルティニは処分を受けるかもしれないけど、ディルスターには残れたと思う。

 私はお父様に嫌われてるから、お父様は私の命よりもカルティニの才能の方を重視するでしょう。

 でも、私についてきてしまったら、カルティニまでディルスターから追放されてしまう。

 私はカルティニには幸せになってほしかった。

 だから、何とかカルティニだけは巻き込まないようにしようと思ってたんだけどね。」

「でも、ここまで一緒に来たら、もう私も引けませんよ。」

「そうだね。恐らく今頃、お父様も私とカルティニに疑いを持ってるだろうし。

 カルティニが追いついて私と接触してしまった以上、あそこにカルティニを残すわけにはいかなかった。

 私達の行動記録は、ゼウスネットワークで全て監視されているからね。

 接触したのにみすみす逃がしたということになれば、カルティニは処罰されてしまう。」

「お嬢様。」

「わかってるよ。

 こうなってしまった以上、カルティニに協力してもらうしかないからね。

 カルティニには全て話すよ。でも、もう少しだけ待ってほしい。」

「DICTで監視されている以上、今話すわけにはいかないと言うことですか?」

 カルティニがそう言うと、サリファは静かに頷く。

「ゴメンね、なんか焦らしてるみたいで。でも、もう少しだけ待って。

 後で必ずきちんと話すから。」

 サリファがそう言うと、カルティニはサリファに向かって膝まづく。

「わかりました。お嬢様は、このカルティニの命に替えても守って見せます。」

「ありがとう、カルティニ。」

 サリファはそう言うと、カルティニに向かって笑顔を見せる。


「サリファ様、よかったら俺達にも話を聞かせてほしいんだけど・・・」

 隣で話を聞いていた有騎が、サリファに声をかける。

 有騎はますますわけがわからなくなっていた。

 今回の誘拐は、アンティルが立てた計画だ。

 しかし、さっきの話を聞く限りでは、どうやらサリファも何か目的があったみたいである。

 その計画のために、サリファは我々の誘拐にあえて乗っかったということなのだろうか?

 しかし、いくら計画のためとはいえ、得体のしれない連中に誘拐されようと考える人なんてどれだけいるだろうか?

 普通はまず考えられない。

 しかし、それだけの危険を冒してでも、誘拐に乗っかる必要性があったとしたら?

 クルサード家の長女である彼女をそこまで追いつめるものは一体何なのか?

 有騎はそこが気になった。

 サリファは、驚いている有騎に向かって笑顔を見せる。

「ユウキ、園山氏は元気にしてますか?」

 サリファの口から園山という名前が出てきて、有騎は驚く。

「どうして、サリファ様がおじさんのことを!?」


 とその時だった。


「アークライダー(無人駆動)が3機、ハロルド号の後を追いかけてきた。」

 背後を監視していた仲間が大声で叫ぶと、再び車内に緊張が走る。

「来やがったか。やっぱり、このまま逃してくれるとは思わなかったが。」

 一馬は待ってましたとばかりにニヤリと笑みを浮かべる。

「ハイウェイゲート通過して、やっとホッとできると思ったらこれだよ。」

 一方、奈央は深くため息をついた。

「それだけじゃありません。上空に大型戦闘ヘリ、ワイバーンも一機ついてきています。」

 上空を見張っていた仲間がそう言うと、全員の表情が変わる。

「まさか、ワイバーンまで出してくるとは・・・さすが誘拐したのがサリファ様だけのことはある。」

 一馬はそう言うと豪快に笑う。

「そうじゃない。」

 だが、サリファは一馬の発言を強く否定する。

 心なしか表情が強張っているようにも見える。

「どういうことだ?アルシアがサリファ様を助けに送り込んできたんじゃないのか?」

 有騎がサリファに尋ねたその時だった。

 車外から凄まじい轟音が聞こえてくる。

 と同時に、車体が大きく揺れる。

「な、なんだ!?一体何が!?」

「後方のアークライダーがいきなり発砲してきやがった。」

 一馬はそう言うと、階段を上っていく。


 このハロルド号は、銃撃にも耐えられるような装甲を施しているので、この程度の攻撃ではビクともしないが、実の娘が乗っている車にいきなり発砲してくるものだろうか?

 疑問を感じたのは有騎だけではなかった。

 車内にいた全ての人が同じことを考えていた。

「早く逃げて。向こうは多分、この車を爆破するつもりだと思う。」

 サリファが大声で警告を発する。

 さっきまでの人をからかう余裕は完全に消え失せ、その表情には怯えすら見せていた。

「サリファ様・・・これはまさか!?」

 カルティニも何かを悟ったようにサリファの方を見る。

「カルティニ、あなたの力を貸して。この車を守ってください。お願いします。」

 サリファはそう言うと、カルティニに向かって頭を下げる。

「この車にお嬢様が乗っておられる以上、車の安全を守ることが私の使命です。

 お任せください、お嬢様。」

 カルティニは力強く答えると、一馬の後を追って階段を駆け上がる。


 大型トラックを改装したハロルド号は、実は2階建てになっていた。

 2階部分はほとんど高さがなく、しゃがむか横になるくらいのスペースしかない。

 しかし、天井には扉があり、一応車の屋根から顔を出すこともできる。

 2階は様々な武器が置かれていた。

 後方部には武器発射口があり、迎撃を行なうこともできるようになっていた。

 発射口径は近くの端末で制御を行ない、マシンガンから小型ミサイルまで発射できるようになっていた。

 ちなみに武器は、ハロルド号側面にもマシンガンが設置されており、左右に来る敵を迎撃できるようになっていた。

 ハロルド号の前方部分には、様々なレーダーやコンピュータが設置されており、マシンガンや2階の武器はここからも制御可能である。

「なかなか見事な装備だ。」

 カルティニがハロルド号の中を一通り見て回った後、感嘆の声を上げる。

「そうだろ。ここまで揃えるのに、かなりの時間と人を要したけどな。」

 2階にいた一馬が、カルティニに向かってそう言う。

「だが、今はこれらの武器は使えない。

 なぜなら、まだ一般車が多く高速を走っている。

 そんな中で、アークライダーにミサイルぶっ放して巻き込むわけにもいかない。

 さて、どうしたもんかな?」

 一馬はどうしたものかと頭を悩ませていた。


「ハイウェイスターを出して、俺が直接叩くか。

 アイツら、どんどん沸いてくるだろうからな。」

 一馬は意を決すると、階段を降り始める。

「一体どうするつもりだ?」

 カルティニが一馬に尋ねる。

「ハイウェイスターを出す。」

 一馬は階段を降りると、前方の制御部へと向かう。

 カルティニも一馬の後を追いかける。

 とその時、カルティニは、まだフロントガラスにHAIFOが表示されていることに気づく。

(マズいな・・・)

 カルティニは直感でそう思った。

 日本にもSALIDの部隊があることは知っていた。

 もし、アルシアがSALIDを招集しているとしたら、あのワイバーンにSALIDが乗っているとしたら・・・

 敵は間違いなく、このHAIFOを狙ってくるはずだ。

 少なくとも、自分ならそうする。

 だとしたら、一刻も早くHAIFOを使うのを止めなければならない。

「オイ、今すぐHAIFOを切れ!!!」

 カルティニは大声で叫んだ。


 一方、武装ヘリには、カルティニの予想通りに、SALIDの一人である風宮 伊織が搭乗していた。

 伊織は高揚していた。

 まさか、こんな仕事が自分にまわってくるとは思っていなかったからだ。

 先程のアルシアの命令を思い出す。


「サリファもろとも車を吹き飛ばせ。」


 最初は自分の耳を疑った。

 冷酷非道と言われたアルシアであっても、さすがに自分の娘の命すら歯牙にもかけないような人物とは思っていなかったからだ。

 同じように思った役員達が、アルシアに命令を確認し直していた。

「だから、サリファもろとも消し去るのだ。

 これで、アンティルを極悪非道のテロリスト集団であると印象づけられるし、私は娘をテロリストに殺された悲劇の父親となる。

 私への反感も、これで少しは和らげることができるだろう。

 人間は家族の不幸に甘いからな。」

 アルシアが涼しげな顔でそう言うと、さすがにその場にいた者たちは何一つ言葉を発せなくなった。

「自分の娘の死ですら政治的に利用する。

 本当に大したもんだよ、あのアルシアって奴は。さすがはディルスターのトップだ。」

 伊織は、自動操縦システムに操縦を任せると、コンピューターを操作し始める。

 今回の任務のために、6時間だけ有効となるレベル2アカウントを取得できた。

 SL2(セキュリティレベル2)までのシステムにアクセスでき、ゼウスネットワークにもレベル2までのアクセスが許可されるものである。

「アイツら、自分達はアンノウンだからゼウスネットワークは怖くないと思ってるとしたら大間違いだ。

 大方、ハッキングしてHAIFOにアクセスしてるんだろうが・・・

 ハッキングしてゼウスネットワークのシステムにつないでいるってことは、こちらからもアクセスできるってことだ。」

 伊織はゼウスネットワークを使って、GPS座標を元に、HAIFOに接続しているセッションIDを検索する。

 セッションIDとは内部で自動的に採番されるIDで、DICTなしで接続した場合でも自動的に作成されるものである。

 通常は、セッションIDがわかったところで、何ができるというものでもなかった。

 しかし、これはディルスターの作ったシステムなので、当然ながら抜け道は用意されている。

 伊織はゼウスネットワークにアクセスして、ハロルド号のGPS座標からセッションIDを特定した。

「見ーつけた。これかあ。」

 伊織は邪悪な笑みを浮かべる。

「この車、偽装DICTを実装してるのか。

 まあいいや。

 で、このセッションに対して、先程情報部でもらったこのプログラムを使って・・・」

 作業中も伊織はこみあげてくる笑いを抑えることができなかった。

 まさか、合法的にサリファを殺せる日が来るなんて思っていなかったからだ。

 彼女がどうしてサリファに対して憎悪しているのか?

 それはいろいろとあるのだが、そのことについてはまた別の機会に触れることにしたい。

 とにかく伊織は嬉しくて嬉しくて仕方がなかった。

「まずは小手調べだ。まあ、投降したところで生かしておく気はないけど・・・」

 伊織はにやけながら、キーボードのEnterキーを力強く押した。


 突然、フロントガラスに大量の文字が流れ始める。


 警告!!!これ以上逃走しても無駄だ。大至急、車を止めて投降しろ


 フロントガラス一面に、この文章が大きな赤文字が大量に右から左へと流れて表示される。

 表示された文字が消え去っても、後から後から文章が現れてくる。

 当然、前方の視界は遮られ、運転は困難になる。

「駄目だ、これじゃまともに運転できん。」

 思わずスピードを落とすと、中にいた人達はその衝撃で倒れそうになる。

「クソッ、やられた。あのヘリからハッキングしやがったな。」

 カルティニは悔しそうにフロントガラスを睨み付ける。

「カルティニ、これを。」

 サリファが小型の端末をカルティニに渡す。

「しかし、これは・・・お嬢様の・・・」

「私が持っていても、何の役にも立ちません。

 でも、カルティニならこれを使って、この窮地を抜けることができるでしょう。」

「お嬢様・・・わかりました、お任せください。」

 カルティニは素早く端末を受け取ると、前方の制御区画へと向かう。

「ここは俺に任せて、お前はハイウェイスターとやらを使え。」

 カルティニは一馬にそう言うと、一馬はOKと返した後、制御区画にいた仲間にハイウェイスター出撃の指示を出す。

「アンタ、何とかできるの?助けてよ。」

 制御区画では、奈央がお手上げといった状態でカルティニに恐る恐る声をかけていた。

 奈央にとって、カルティニは自分にナイフを突きつけてきた怖い存在である。

 あの時の恐怖が未だに抜けないのか、奈央はカルティニのことが少し怖かった。

 だが、カルティニは奈央を人質に取ったことはもうすっかり忘れているようだった。

「これに懲りたら、稚拙なハッキングなんか行わないことだ。」

 カルティニは奈央にそう言うと、奈央の触っていたコンピューターの前に立つ。

「この端子はどうやら接続できるようだな。」

 そして、携帯していた別の端末を取り出すと、奈央に渡す。

「こ、これは?」

「この端末を、そのコンピューターにつなげてくれ。」

「わ、わかった。」

 奈央は言われるがまま、端末を接続してスイッチを入れる。

 すると、フロント前方に流れていた文字が消え、前景が表示されるようになる。

「一体どうやったの?」

 奈央が驚いた表情でカルティニに尋ねる。

「HAIFOの通信を一時的に強制遮断しただけだ。

 これで、車の運転もできるようになっただろう。」

 カルティニは奈央にそう言ってから、さっきサリファから受け取った端末を別のコンピューターに接続する。

「じゃあ、もう安心だね。」

 とりあえず窮地を脱することができて、奈央はホッとした表情を浮かべる。

 しかし、カルティニの表情は険しいままだ。

「いや、今のは攻撃の第1弾にすぎない。

 相手はすでにこの車のコンピュータに侵入しているだろうだからな。

 この程度で終わるわけがない。」

 カルティニがそう言うと、再び奈央は不安な表情になる。


「こっちは俺が何とか食い止めるから、お前は一馬の言っていたハイウェイスターとやらの準備を・・・」

「わかった、早速R.D.シューターの準備を始めるね。」

「R.D.シューター?」

 カルティニは聞きなれない言葉に首を傾げる。

「コイツのことだよ。」

 奈央はそう言うと、カルティニに映像を見せる。

 車体の右側には扉があり、一馬がその扉をあけて、部屋の外に出ていく。

 とはいえ、その先にあるのは、外ではなかった。

 扉の向こうには、小さな部屋があり、そこになんと一台の大型バイクが保管されていた。

「まさか、車内にバイクを保管していたとはね。どうりで車の大きさの割に車内が狭かったわけだ。」

 サリファが奈央の話を聞いて納得した表情を浮かべる。

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