自称!史上!最強!のゴキブリ伝説〜今日も貴方のそばにいる〜
連載の合間に思いついたゴキブリのお話。
ゴキブリは何百倍も大きな相手に挑む戦士ですからね。
やあみんな!
俺は自称!史上!最強!のゴキブリ。
夢はでっかく、志は小さく。それがモットー。
今日も貴方のそばにいる。
今日の居場所は台所。そう......台所だ。
俺はニヒルな笑みを浮かべて今日の任務を遂行だ。
ニヒルな笑みを浮かべてるからってス◯イムじゃないぜ?勘違いしちゃいけねぇ。
おっと、今日のターゲットがどうやら買い物から帰って来たようだ。
ここで大事なことがある。そう!ポジショニングだ。
重要なのは、奥さんの【死・角】であり、おこぼれを得られる【足・元】を意識することだ....!
だがな?そのベストポジションを確保するだけじゃあ脳がねぇ。
何故なら足元ってのは一番危険が高い場所でもあるからだ。
俺あ、これをわかっちゃいねぇ同業者が、奥さんに踏まれて逝っちまったのを見た。
その時の同業者と奥さんのスクルィィィム(悲鳴)、俺のテャマスィー(魂)に響き渡ったぜ。
すまない。話が逸れた。
そんな俺のベストポジションは、奥さんの歩幅一歩半離れた斜め45°前なのさ。
この位置は奥さんが移動した時、俺は1歩目2歩目では踏み潰されることが無いのさ。
つまり奥さんの出方を伺って常にベストポジションを取れるってわけ。
さあ、奥さん!今日のおかずはなんだい?
ゴボウに卵、白菜に豆腐、更には......牛肉!!!
マーベラス!ンンンマーベラス!今夜の夕食はス....ス......スゥ・キィ・ヤァ・キィ!フゥ〜!
アーユーレディー?オーケィ!イエーーイ!思わず俺、身体が踊り出すぅぅ!
あれ?奥さん?ねぇちょっと奥さん?目があっちゃったんですけど?
スクルィィィィィム!!!!(自主規制)
ゴ・キ・ブ・リィィィィィィ!
あらら......奥さんどこかいっちゃ......あ、帰ってきた。ラッキー。
ん?両手に持ってるその缶は......?
げに恐ろしき〜防・虫・ス・プ・レー!ア〜ンド!即死フラグの〜殺虫ざぁい。
だが俺には先祖代々受け継がれし圧倒的身体能力が秘められているのさ。
人の大きさにして新幹線クラスの速度を持つ俺に着いて来られるものなどいないのさ!
さあ、奥さん?俺を相手したことを後悔するがいい!
シュババババババババババ!
シュー(殺虫剤スプレー音)
シュー(防虫スプレー音)
シュバババババウボェババババゴファァ!
ば....馬鹿な。新幹線並みの速度を持つこの俺が殺られるとは....。奥さん強すぎるぜ。スキヤキ食べたかったぜ......。
END
とある1匹の儚きゴキブリにお付き合い頂きありがとうございましたm(__)m