いっそ魔王と名乗り
赤いコート兜の人形に向かい・・・・
騎士衣装のグネヴィアは傅き・・・・
「魔王様」
ヴァランスはその様子を眺め・・・・
「何時から・・・・」
「ですか」
グネヴィアは微笑み・・・
ヴァランスを振りむき・・・・
「さあ」
「おじい様いわく」
「統一できなかった理由らしいわ」
「此れが秘密」
「貴方はどうしたい」
「この秘密を知って」
そして氷の表情で・・・・
黒い焔を右手に走らせ・・・
黒い片刃の翼剣を右手に・・・・
「ヴァランス・ブレイク」
「願いを述べよ!」
翼剣を突きつけ・・・・
ヴァランスは戸惑う・・・・
グネヴィアは期待と不安を混ぜ合わせ・・・・
ヴァランスは・・・・
意を決める・・・
心は通じたなら・・・・
「グネヴィア」
「君が欲しい」
「ただ」
「君が」
右手に青い焔を走らせ・・・
青い翼剣を右手に・・・・
上位者のみが所持を許される・・・・
破焔剣・・・・・
父を討つためにもたらされた剣・・・・
グネヴィアは氷の微笑みのまま・・・
「それは許されない」
「誰も許さない」
「ただの私にはもうなれない」
グネヴィアは八相の構えで・・・
消えるように・・・・
ヴァランスの傍に現れ剣を横に振るう・・・・
ヴァランスは右の突っ込みで破焔剣を吹き飛ばす・・・
左手で破焔剣を持ち・・・・
グネヴィアは破焔剣が何処かにぶつかる音を聞き・・
茫然と振る姿勢のまま・・・・・
ヴァランスはグネヴィアに歩み寄り・・・
「なら壊そう」
「いっそ魔王と名乗り」
「全てを俺の意で染める」
グネヴィアを抱き寄せ・・・・
「グネヴィアが頷いてくれればだけどね」
グネヴィアは微笑み・・・・
「壊して全てを」
「阻むもの全てを」
「そしてつくって私達の居場所を」
拍手が起こる・・・・
三人の若き女性騎士・・・・
フォーズシャイン揃う・・・・
先ずは・・・・
白いひらひらと金の騎士衣装で・・・
金髪はポニテール・・・・
赤い瞳を輝かせ溌剌な・・・・
「グネヴィアねえおめでとう」
「お祝いに全力で支援する」
金狼騎士ゴルドフラシュ
フィオナ・フォー・ゴルド・・・・・・・
金の髪は三つ編み・・・
真紅の瞳お姉さん的な・・・・
紫の騎士・・・・・
紫雷騎士アメジストバニシュ
ジャンヌ・フォー・アメジスト・・・・
「グネヴィア御姉様」
「おめでとうございます」
「私も微力ながらお手伝いします」
黒の騎士・・・・
赤い長髪赤い瞳・・・・
挑発的な妖艶な・・・・
黒知騎士ダストダイヤ
アヤ・フォー・ダイヤ・・・
「突っ込みで」
「破焔剣に頼らずとは」
「突っ込みとは」
「グねえに飽きずとも」
「遊ばない」
グネヴィアがピクリと・・・・
氷の微笑みを浮かべ・・・
ヴァランスはどうぞと・・・
グネヴィアはかつかつと優雅にあるきアヤの傍に・・・・
「それはないとおもうのよー」
「おねえちゃん的に」
「グねえごめんねー」
「つい凄すぎて本音が」
グネヴィアは怒り・・・・
のんびりと喋るアヤ・・・・・
良く似ている二人である・・・・・
フィオナとジャンヌはヴァランスに近づき・・・・
ジャンヌはヴァランスと同程度の身長・・・・
フィオナ此の中で一番低い・・・・
フィオナは・・・・
「ヴァランスさん」
「いえヴァランスにいさんかっこよかったです」
「此方からどんどん突っ込んで行きましょう」
ジャンヌは微笑み・・・・
「気分晴れやかな言葉でした」
ヴァランスは笑い・・・・
「ありがとう皆」
ケンカをしていた二人もケンカをやめ・・・・
皆微笑み・・・・・・
お読み頂き有難う御座います。