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RETURN ~少女好きの俺が悪者を倒す~  作者: 半裸紳士
王道横溢編
38/81

親友

アイングラウンドを攻略しなきゃ…攻略…(白目)

膝から崩れ落ちた俺の視線の先にいる黒髪の男は、一見平凡な何処にでもいそうな容姿をしていた。だが俺には黒髪と言うだけで異質な存在に思えてしまった。

それも当然で、俺はこの三ヶ月間で色んな異世界人を見てきたわけだが未だに黒髪の人物と出会った事も見掛けた事も無かったからだ。

テキストを通して知った東国ジャポニーと言う国では黒髪は珍しくないと言うが、肝心のジャポニー人を一人も見掛けない。俺が今目にしている黒髪の男こそがジャポニー人なのかもしれないが、何処かその顔に見覚えがあってどうもジャポニー人と決め付けるには情報が足りな過ぎる。


「どうした?まさか怖じ気付いたと言うのかい?」


俺が頭を悩ませていると不意に背後から声を掛けられる。聞き覚えのある堂々たる自信が込められた声。

間違いなく、ややこしいアイツだ。


「まさか。この俺が怖じ気付く筈ないだろ?」

「ふ、それでこそ我がライバルと言えよう!」


何故か知らないうちにライバル認定されていた事に内心驚きつつも、立ち上がって振り返る。そこには紛う事なきヤヤコシイ・イズ・ジェイルが奇妙な構えをして立っていた。

構えについては敢えて触れないでおこう。


『それでは第二回戦に入りたいと思います!Aブロック勝者Dクラス及びBブロック勝者CクラスはAブロックに移動して下さい!』


言われた通り、俺達はAブロックに向かう。クラスが少ない分、試合の回数が決勝含めて三回しかないのでこの試合に勝てば次はSクラスとの優勝争いとなる。だがAクラスに勝った時点では既にSクラスとの試合は確実だろうと思っていたが、予想に反してまさかのDクラスがBクラスを負かしてのし上がって来て勝敗の行方が分からなくなってきている。

相手が異世界人の可能性もあるので決して油断は出来ない。俺は気を引き締めてAブロックの結界内へ入った。


向かい側に、Dクラスがいる。皆Bクラスに勝てた事でモチベーションが上がり好戦的になってやる気だ。流石のCクラスの皆もDクラスに警戒をしている。

そんな中、一人だけ平然とくじ箱に手を突っ込み代表の五人を選んでいる男がいた。リンドしかいないわけだが。


『両クラス、代表を選出して下さい!』

「35!」

「いきなり俺か!」


出来ればこの試合はステージ外で黒髪の男を解析したかったところなのだが仕方がない。自分の実力に些か不安を感じるが、そこは他のクラスメイトがカバーしてくれると信じよう。


「12!」

「とうとう俺の出番のようだな!」


大袈裟な仕草で躍り出るジェイル。何か一気に不安になってきた。


「30!」

「ルリーシャ、がんばる」


毛の先が若干赤い金髪の少女、ルリーシャが両の腰に手を当て胸を張る。揺れるものがない。何処がとは言わないが。


「27番!」

「きぃたぜえええええ!!俺の出番だああああ!!」

「あ、間違えた。21番、テトラだな」

「うわああああああああああああああああああ!!!!」


自分の出番が来た、と張り切って叫んだハルートに慈悲無き訂正。両拳を突き上げた状態から一気に地面を叩き付けて四つん這いの体勢になって悲痛な叫びを上げるハルートには心の中でご愁傷様としか言えなかった。


「何か申し訳ない気持ちでいっぱいなんだが…」


桃色の髪の少女、テトラが哀れんだ目で地面を殴り付けるハルートを見る。止めてやれ、その目は今のそいつには効く。


「6番!」

「ぼぼぼぼぼくでいいんですかぁあ!?」


無駄に謙遜がちな群青色の髪をした男。名前は後で聞こう。


「このクラスに勝てば次は決勝だ!気合い入れて行けよ!!」

「不安だらけだが、何とかやってみる」


それだけ言うと俺は既にステージに向かい出している皆の後を追う。緊張してくるな。


「お前、名前は?」

「え、あああ、ぼ、僕はエレキノって言いますぅ!」


隣に行って名前を聞くとやはりどもりながら答えた。エレキノか、覚えておこう。


「皆。あの黒髪の男には気を付けろよ。多分Dクラスを勝たせたのはあいつだ」

「あいつは確か、Dクラスに編入して来たって言う…」

「名前、アキラって言うらしい」


俺の忠告を聞いて目を細めて黒髪の男を見るテトラに続いて誰かから聞いたのか名前を補足するルリーシャ。名前を聞いた瞬間、俺は目を見開いて驚愕した。

嫌な汗が流れ、まさかと思考する。


「アキラ、だと…!?」


アキラ。聞き覚えがあるどころか言い慣れている名前だ。俺が異世界に来る以前まで一緒に探偵業を生業としていた仲間であり親友とも呼べる男の名前を、忘れる筈がなかった。

名前を聞いた途端、見覚えのあると言った黒髪の男の顔が俺の知る晟良の顔と一致していく。似ている。確かに、似ているのだ。

偶然とは思えない。名前も同じで顔も似ているとなれば、偶然では済ませられない。ましてや異世界となると尚更だ。

もしこのアキラと言う男が俺の知る晟良と同一人物なのだとすれば、晟良はあちらの世界で死んだ確率が高い。先程勇者召喚の可能性も上げたが、テキストからの情報を見る限りここ最近で勇者召喚などは一切行われていない。現に勇者セインがこの世界で生まれているからだ。

転移の可能性もあるが、俺と同じく見た目が大分大人しくなっている。180以上あった身長も縮み、あれだけ自己主張の激しかった筋肉が見た目相応の物へと変化しているのだ。インテリイケメンゴリラと呼ばれていた晟良がただのインテリイケメンになっているところを見るとこれは転生の可能性が十分高いと判断した。

だがまだアキラが晟良だと確定したわけではない。俺はそれを確かめなければいけない。もしかすると俺の記憶が戻る切っ掛けになるかもしれないし、どっちにしろ既に戦う事は決まっている。

俺達Cクラスと同じく、ステージに上がってくるアキラとその他のDクラスの代表が対峙する。


『では、第二回戦を開始します!Cクラス対Dクラス、試合開始です!!』


戦いの幕が切って落とされた。

「微睡みの盗賊団」

《睡魔》の加護を持った悪党共の集まり。

レイザと言う猟奇的な連続睡姦魔を頭にした主に女性を犯し男性を殺す主義な盗賊団。

結構な人数で構成されているのだが作中ではレイザを除けば一人しか登場していない。

実はアジトに残っていた盗賊下っ端は大体勇者一行、シュラにボコボコにされている。

迷いの森の奥深くをアジトとしており、盗賊団の一員ならば迷う事なく出入りする事が出来る。

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