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RETURN ~少女好きの俺が悪者を倒す~  作者: 半裸紳士
王道横溢編
34/81

クラス対抗戦開幕

絵を描いた夜は続きを投稿出来ない病なんです。

「全く、不純な目的で偉大な学園行事に挑もうなど聞いて呆れます」


不意に丁度廊下側の席の一番前に座っていたセリアスが皆が立ち直るよりも早く口にする。何処までも生真面目を体現した様な少女だ。


「不純?何とでも言ってくれ。俺はただ金が欲しい!それだけなんだからな!」

「そこまで言い切ると流石に清々しいと言いますか…とにかく、せめて他のクラスの前ではその様な事は宣言しないで下さいね」


敢えて冷静に。セリアスは椅子から一度も立ち上がらずにただ、リンドを睨みながらそう告げた。


「ったく、お前は肩の力入り過ぎだってんの。ちょっとは羽目外せよー」

「ふん。外して何になると言うのですか?」

「楽になる」


確かにセリアスは無駄に常識を背負い過ぎているとは思う。羽目を外せばそれなりに楽になると言えばなるだろうが、外し過ぎると碌な目に合わないのでまずは適度にリラックスしとくくらいをオススメしたい。


「とまあ、この話は置いといてだ!今日行われるクラス対抗戦はお前らの実力を測る為の行事でもあるんだ。目一杯気合い入れて俺の給料の為に貢献するんだぞー」

「言ってる事が滅茶苦茶じゃねーか!」


ついにそんなツッコミが俺の後ろから上がった。当然の結果と言えば当然だ。

そんな目に見えたツッコミを受けたリンドは「ほーう」と顎に手を当てニヤリと笑うとビシッとハルートを指差した。


「よし、スパーニャ。お前負けたら一週間便所掃除な?」

「んな理不尽な事あるかよ!?」

「今日の欠席者はゼロ、と…」


ギャーギャーと文句を垂れ流すハルートを余所にリンドは教卓の上に置いてあった名簿を見始める。自由かお前は。


「さて、そろそろ時間だ!お前らアリーナに移動するぞー」

「って無視かよ!」


そそくさと教室を後にするリンドに対するハルートの叫びは儚くもクラスメイトの椅子を引く音に掻き消されていくのだった。流石に可哀想と思ったのかリーナがハルートの肩に手を置いて「ドンマイ!」と声を掛けていたのだが今のハルートにはただの追い討ちでしかなかった。



アリーナに入場すると、観客席は他学年の生徒で埋め尽くされていた。まだ始まってもないと言うのに熱烈な歓声が上がっている。

正直ちびりそう。


「すげー…」

「もっと大きな行事になるとこんなのは比べ物にならなくなるぞ」


俺が思わず零した感想にそう返してきたのは丁度近くにいた同じクラスの緑髪の男。腕を組んで観客席の光景に動じていない様子を見せている。


「ん?お前は?」

「俺はナラク・ハセンディア。気軽にナラクとでも呼んでくれ」

「ああ。よろしくナラク。俺もツヨシでいい」


そう言って握手の為に左手を差し出すとナラクは少し俺の手を見つめた後、すぐに握手を返してくれた。


「で、大きな行事の時ってそんなにやばいのか?」

「勿論だ。全生徒の家族や王族とその護衛の騎士、プラスで招待券を持った一般国民達が一気に来るからな。観客席が瞬く間に全部埋まってしまう」

「この観客席が全部…想像するだけで恐ろしいぜ」

「ま、慣れれば問題はないさ。今はまだ無理でもそのうち慣れる時がくるだろう」


顔を引き攣らせる俺を見て苦笑しつつ、ナラクは前を向いた。


「始まるみたいだぞ」


今までざわざわとしていた生徒達から一切の声が聞こえなくなる。気になって見てみると生徒達が向ける視線の先には学園長、シオンがいた。朝礼台の様な台に立って皆を見渡している。


「コホン。えー、只今より、第一学年の部、クラス対抗戦を開催致します」


静寂。次の瞬間、まるで爆発したと錯覚してしまうまでの盛大な歓声がアリーナ全体に響き渡った。思わず耳を押さえてしまう。

これがルカリナ学園の学園行事。これがクラス対抗戦。俺が学生時代で体験してきた行事の中でナンバーワンに輝くレベルの賑わいだ。


「ああ、何だか痺れてきたぜ…!」


それは純粋な闘争心による痺れ。懐かしくすら感じるこの熱狂感に俺の魂は痺れてしまっているのだ。勿論、歓声によって物理的にも痺れているのだが。

ここでユリカに教わったルールを思い出す。試合形式は勝ち抜きトーナメント。A、Bとグループ分けされていて、負ければ以降の試合には出れず、逆に勝てば最後のクラスになるまで戦い続ける事が出来る。よくある簡単な形式だ。

次に試合に出る生徒について。確かクラスに一つずつ用意される箱があって、その中に各クラスの生徒の数だけ数字が書かれた玉が入っているらしい。出場出来る生徒は五人までとか。所謂くじ引きだ。

そして試合中のルール。殺しは無し。勝利条件は相手を気絶させるか降参させるか。もしくは試合中は一定範囲に外からは干渉出来ない結界が張られていて、そこから試合中の生徒が出てもアウトだそうだ。

相手のクラスの生徒を先に三人倒した方が次の試合に上がれると言うルールも至って単純だ。難しい事はない。ただ、勝てばいいだけ。

俺は耳を澄まして司会のグループ別の対戦クラス発表を聞く。そして。


『――Bグループ第一回戦、Cクラス対Aクラス』


一回戦目の相手が決まった。

「魔剣」

世界で五本しか存在しないと言う聖剣に次ぐ力を持つ剣。

「五本全てが揃った時、魔剣は一つとなりてかの者は最強を得る」と昔から言い伝えられており、

それを信じている剣士達が最強の剣士になる為に血眼になって探している。

魔剣にも属性があるのだが、何故か火、水、氷、闇、雷と不規則な感じになっている。

ちなみに魔剣は全て誰かしらの手に渡っていてダンジョンに潜ったりしても手に入れる事は出来ない。

現時点での魔剣の在処

灼熱の魔剣フォウルグラウ/シュラ

氷結の魔剣ラセリア/ラスタ

水神の魔剣フォドゥム/ラスタ

夕闇の魔剣ルクス/ユリカ

天雷の魔剣ゼノレイド/マシロのカバン

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