第2話 薊くん、涼介さん、どっちがいいですか?
わたしの作品は大体同じジャンルで作ってます。
学園、恋愛、芸能界、バンド、お嬢様、男装、ハーレム
この7つのジャンルの小説をいっぱい作ってます。
この小説は「男装ガール」と同じようなジャンルです。
入学して5日目。部屋に自分の荷物が届き、自分らしい部屋作りを進める一方で
薊涼介くんはやっぱりわたしと価値が違う人間なんだ。
いつも周りには楽しい友達がいて、そして毎日笑っている。
わたしは中学校のとき、笑うなんて出来なかった。
毎日、泣くことが一番のわたしの武器だった。
ふと薊くんの顔を見ると、目が合い、わたしの元へ向かってきた。
「桜木先輩!俺の友達紹介します!!」
連れてやってきたのは、これまたタイプじゃないけど、イケメン男子たち。
薊くんを加えて4人。
右から
瀬田将弥くん、16歳。
八神稜太郎くん、16歳。
大越永久くん16歳。
そして薊くん。
全員16歳でわたしと同じ歳。
以外に背は高くなくて、肉食系男子には見えない。
きっと薊くんも肉食だったりするんだろうな。
夜になり、学食室に男子たちが走って向かう。
わたしは体力的についていけなく、一番最後に歩いていく。
そこに加奈さんがやってきて。
「涼介と何かあったら、わたしが許さないから。」
「え?」
「特別入学だからって調子に乗るんじゃないわよ。あんた。」
「加奈さん・・?」
「わたしは涼介が好きなの。誰にも邪魔されたくないの。」
やっぱり、わたしなんかが薊くんに好かれるわけがない。
加奈さんの方がスタイルが良いし、可愛いし、モデル活動してるから
わたしなんか、ダメなんだ。
「とにかく、涼介と夜に何もないようにねぇ?」
「は、はい!」
「何かあったら、あなた、この学園から追い出すから。」
「・・・・。」
「じゃあね。さ・く・ら・ぎ・さ・ん。」
その夜、寝ようとしても、加奈さんの言葉があって眠れない。
しかも薊くんと同じ部屋だなんて、余計気を使って寝れない。
これじゃあ寝不足で隈が出来るに違いない。
それにしても、一度だけ薊くんの寝顔を見てみたい。
そっとしたに降りて、薊くんの顔を拝見した。
寝たふりをしていた薊くんは
いきなりわたしを見て、こう言った。
「俺は桜木先輩に恋愛感情はありません。」
「な、何行ってるんですかぁ~!!好きなんかじゃないですよ!」
「そっか。」
「あと、わたしには敬語じゃなくていいです。」
「分かった。おやすみ。」
「おやすみなさい・・・。」
わたしの顔に好きって字がはっきりと書いてあったのかな・・。
でも悲しいよ。恋愛感情がないって言われちゃった。
まだ告白もしてないのに。俺に近づくなって警告だったんだ。
そんなことを考えてるうちに夢のない綺麗な世界に・・。
次の日、学食室で昨日、初めて顔合わせをした「八神稜太郎」さんと2人でしゃべった。
中学校が薊くんと一緒だったらしく、昔の薊くんについて聞かせてもらった。
「薊は小学校5年生まで以外、すべて特別入試テストしてるから年齢関係ないんだ。」
「じゃあ、中学校も小学6年生の年齢で合格したんですか・・・?」
「あぁ。優しい性格で、クラスで人気だったのに、望んでないからってずっと一人行動。」
「そうなんですか・・。」
「あいつさ、有名作曲家の息子なんだぜ?」
「ごめんなさい。テレビはあまり見てなくて。」
薊くんは父親に薊龍一さんという1990年代から2005年代まで
龍一ブームまでとなったくらい有名な俳優でもあり、作曲家でもある有名人を持ち
母親には1980年代に日本中をに人気を巻き起こした
現在は芸能界を引退した有名アイドル「山崎翔子」現在は本名で「薊翔子」。
1990年代、華のアイドルとして活躍していた山崎翔子は
唯一のソロデビューでの女性アイドル史上最高のCD売り上げを出した歌姫。
父親の薊龍一は2012年現在38歳。
母親の薊翔子は現在37歳。
まだ若い親を持つ、有名人第2世の息子だったのでした。
「そうなんですか・・。」
「あぁ。まぁちなみに俺の母さんは八神陽子だからな?」
「え・・?本当ですか?」
八神陽子は薊翔子さんとライバルのアイドル歌手の方。
CDも売り出し、見事2年連続ベストヒット賞を受賞
日本だけじゃなく、世界にもその名は知れる。
「この寮学園はすごいです。すごく2世息子が多くて・・。」
「そうか?」
「はい!芸能界って楽しいんでしょうね~!!」
「お前も芸能活動すればいいじゃん。」
「ダメです。わたし卒業したらパリに留学するんです。」
「そうなのか。なら仕方ないな。」
わたしはパリに行く。理由は留学じゃない。
パリにあるわたしのお母さんの家に行って外国で芸能活動をする。
日本だとあのわたしをいじめた女子らがいるから
芸能活動は出来ない。
そこに薊くんがやって来た。
昨日言おうと思ったことを今言おう。
「薊くん。」
「何?」
「涼介さんって呼んでいいですか?」
「どうして?」
「なんとなく。下の名前がいいかなって。」
「いいよ。別に。」
「ありがとうございます!」
会話は想像以上に続いた。
「俺、3人兄弟なんだ。」
「そうなんですか?」
「14歳の妹と23歳の兄貴がいるんだ。」
「てっきり一人っ子かと・・。」
「妹は母さんとデザイナーの仕事手伝ってて
兄貴は一人で俳優やってる。」
妹さんの名前は「薊彩菜ちゃん。」
現在14歳の中学2年生。
中学受験に受かり、有名な中学校に通っている。
休みの日の楽しみは
お母さんと一緒に服のデザインを決めて、実際に服を作ること。
将来の夢は自分の作った服をいろんな人に来てもらうこと。
自分自身もモデルになりたいんだとか。
お兄さんの名前は「薊竜馬さん。」
現在23歳の俳優。
高校だけは特別な高校に通わせていたけど、自らの選択で
普通の高校に転校した。
頭は学年1位を取るほどの優秀な方。
俳優だけじゃなく、モデル業もやっている人気俳優さん。
「あ、あの・・噂なんですけど、涼介さんってバンドやってますか?」
「あぁやってるよ?テレビ出演が最近増えてきたんだ。」
「ヴォーカルギターなんて素敵ですね♪」
「そ、そう?でも・・キーボードがいない。」
キーボードの方は1年前に外国の事務所にスカウトされ
メンバーを脱退。
現在、ヴォーカルギター、ベース、ドラムの3人で成り立ってる。
スケジュールは結構空いてるけど、最近は1週間に3階の仕事が入ってくる。
途中からこの小説をご覧になった読者の方へ
桜木癒亜は16歳。学年は高校1年生。
薊涼介は15歳。学年は中学3年生。
ですが、癒亜は薊に対して敬語で話しています。
不自然に思った方もいるのじゃないかと思いまして
ご説明させていただきます。
薊は特別入試テストで合格し、普通は中学校という義務教育を
受けるはずですが、高校に通うことが承知されました。
なので2年前からこの寮学園の生徒となったので
癒亜の先輩になります。
年齢的には年下ですが高校暦が癒亜より長いので
敬語で話しています。
今後とも小説をよろしくお願いします。