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ようこそ、銀河連邦統一学園  作者: テラロク
4/4

3話 実習見学・魔女と花嫁

やっと更新出来た。

朝・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・地球寮(ルッシュ・大空)

 ぱ、ぱ、ぱ……

 ……なんだ?

 ぱ、ぱ、は――

「起きて‼︎ じゃないと朝ごはんは間に合わないよ! ルッシュくんは見学でしょう! 起きてください‼︎」

 ………時間か〜〜起きるか。

 寝着を脱ぎ、統一学園の制服と着替えた後、すぐにリビングへ降りた。

「おはよう」

「おはよう」

 リビングではオレ以外の全員が集まっていた。

「あれ? この制服で……?」

デイビィはオレの制服に驚くようだ。

「銀河統一学園の初期制服……」

「懐かしいものだな〜〜、もう見られないと思ったわ」

「青春は思え出すな〜〜」

「タマ先輩の青春で?」

「イケメンへ告白して即振られの続きでした」

「高木⁉︎」

「はいはい、朝のデザートはいかが?」

 ……なんだこれ⁉︎ なぜ紫⁉︎

「いいや、いいよ」

「朝から不健康だ」

「今は甘いのは遠慮したいな〜」

「「もう一杯だから」」

「遠慮……しておきます……」

「……オレは少し作っていくよ」

「リィノ、倍率は?」

「……これ」

「遠慮する」

「デイコたちのエサはまだ――」

「資料が忘れた〜〜」

 殆ど同時反応、声じゃ何を言っているがわからない。アンジュ先生はキッチンへ向かった。マイヤは農場へ向かった。リリケーはまだ部屋へ戻った。誰もこの紫のデザートを食べる気がない。

「………ルッシュくん?」

「えぇ?」

 まさか……オレが食べるの?

『………』

 オレに全部押し付けるつもり⁉︎

「さあさあ、食べてみる?」

 ……断れない……早めに済まそう!

 一思いに食べ切れた…………………あま、甘すぎる……砂糖のやま――


   ○○○


 午前・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・本校舎(モニカ・浦上)

「ごめん、アヤカ先生は止めなくで……」

「大丈夫、最低限の朝食を食ったから」

 本当に、あれは甘すぎる。アヤカ先生はあれを出すと何を言われたも止まらないし、避けるしかない。

「それにしても実習の担当はモニカ先輩とは」

「モニカでいいよ。固くの好きじゃないから」

 さっき教員室で先生方に新入生と転入生数名の実習見学の案内を頼まれた。ルッシュくんもその一人、残るのは……

「あぁ! いた!」

「おぉ! 美人じゃ」

「玉木、控えろ」

「昨日ぶりだなモニカさん」

「モニカでいい。昨日はチュチュはすみません」

「出来るならあの子早く説得してお願い出来ますか?」

「分かりました……彼らは?」

「……新月・バースタイル・オガル、よろしく」

「よろしく」

「俺は――」

「アンダ! よくわたくしたちを見捨てたな‼︎」

「個人部屋はカネはかかり過ぎからな」

「グググぐぐ〜〜」

「ほらコニ」

 楽しいようだね。

「はいはい、もう一人待っているから早く機兵演習場へ行きましょう」

「もう一人?」

「えっと……」

 確か先生からデータが貰ったから――あった!

「オーリー・マキュリー」

「……はっ⁉︎」

 あれ⁉︎


   ○○○


 午前・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・本校舎前機兵演習場オーリー・マキュリー

「これは……学校、お母さんとどうきたよ‼︎」

 何もかも初めて、キラキラしているようだ。

「3組はまだか」

「今来ています!」

 機兵がたくさん、水星じゃ見られない光景だ。学園の天空は時間と共に朝、昼、夕方、夜に変化する。みんなの顔もいい、生々する。

「オーリー・マキュリーさん?」

 は、背後に人が⁉︎

 見返したら、8人が私を見ている。

「オーリー・マキュリーさん?」

「あ、はい‼︎」

「メカニック科2年のモニカ・浦上です。何がわからないことがあれば聞いてね」

「あよ……よろよろ……よろちく!」

「……口痴?」

「おぉ、可愛い」

「お前まだか」

「緊張している?」

「が、がっこう、き、きたのは……初めて」

「……初めて?」

「マジなの⁉︎」

 全員はちょっと信じられない顔をしている――

「あぁ! ルッ……シュさん」

「えぇ? ルッシュくん、知り合いなの?」

「船団に着く前少し」

 相変わらず無愛想な……

「ね、水星から来たの?」

 か、可愛い子〜

「は、はい」

「あそこは人が住んでいるとは」

 が、ガタイ

「な、選科はどこ。お嬢さん?」

 うわっ……ゲームとそっくりの軽い人……

「ぱ、パイロット科……」

「うおー、エリートじゃ?」

「なぜ近くの星系じゃなくわざわざ統一学園へ来たの。今の位置はフォセドよ?」

「おかぁ……さんが……言うから」

「……御母堂か?」

「へい〜〜」

「なら、その古そうなヘアバンドはお母さんは言うから付けるの」

「ニコ、失礼な――」

「もちろんです‼︎」

 お母さんは正しいから。

「……本気なの?」

 ……そんな不思議ことなの? ピンクツインテイル。

「旦那、コイツは本気か?」

「「「………」」」

ルッシュくんと青い瞳の男の子、混色髪の子を含む全員は何が変の目で私を見ている……恥ずかしい――あぁ⁉︎

「おい、あれ――」

「授業に来たの?」

「昨日はまだやらかしたそうだ」

 ……あ、あの子は! は、はやくかくれ‼︎

「レオリナ・レンニート、事情を聞いている。すぐ授業を参加するように!」

「はい……うん?」

「せ、せきにん、取ります!」

 タブレットで顔を隠した。問題ない。それにお母さんのアドバイス、間違いはない。

「だ、脱出、手伝います。ど、どうすればいいですか?」

 ちょっと! 回らないで⁉︎

「……はぁ! あの時のじゃま女‼︎」

「……責任?」

「おぉ、百合の匂い!」

「黙れ変態!」

「ぐわっ⁉︎ ありがとう……ございます」

「……バカなの? こんなどころで――」

「責任〜、とっていいじゃないか〜、逃げたいですよね。地球に」

 あれ、そこの二人……普通身長、コーヒー色のお母さんしぼり、レオリナさんほどじゃないが美人だ。もう一人は低い身長、灰色のネネボニーテイル、八重歯の可愛い子、攻撃的と見える。それより――

「地球?」

「……?」

「………」

 なんかモニカさんは一瞬顔が暗いような――

 ガーガーガー――

 えぇ! なに⁉︎

 突然空に文字が――

 クウル・ドウメイジ23戦23勝0敗

       VS

 カリル・レストン5戦4勝1敗

 ――なにこれ?

 ぼん! ――ボンボン‼︎

 えぇ! 向こうのハッチは開けて――機兵⁉︎

 一機はピンクレッドの派手機体、武器は光子十文字槍、もう一機はちょっとカスタマイズしたが……ワイブ機クレイスの量産型――

 両機は……戦闘している?

「赤いロクモン……クウル・道明寺か?」

『実習中失礼する』

 まだ空から声が――‼︎

『これは決闘委員会に承認した正式の決闘である。立会人はこの『シャレク・グレスリ』が務める。各自は手出し無用で願いたい』

「……決闘?」

「うわぉ! 面白いそう!」

「危険じゃないのか」

「そうでもないらしいわ。両機は制限が掛かっているようだわ」

「ビーム兵器の出力は7割くらい、それにコクピットは照準出来ないらしい」

「うわあ! 新月も喋った⁉︎」

「興味深々のようだな。あなた」

「メインはパイロット科だから……」

「で、この決闘はどう思う? ルッシュくんもどうだ?」

「簡単だ」

「見っている通り」

「「あの赤いのはカツ」」

 同意見……て言うかクレイスは明らかに劣勢だ。パイロットの技量の機体性能が赤いのは上――あれ? 赤いのは相手を力押し……こっちを見ている?

「クウル先輩〜」

「やっちゃえ〜」

 赤いのはクレイスの反撃を捌いて、頭部を槍で貫いて、更にここへ突進している。

「……な、こっちへ突っ込んで来てない?」

「――ヤバイ! ここから離れろ‼︎」

「――! オーリーさん⁉︎」

 うわっ〜、なんと酷い――おぉ⁉︎

「バカ! 巻き込まれたいの⁉︎」

 レオリナさんは私を引っ張ってここから離れる――

バン!

 後ろから鋼材が落とした声――機兵が倒れる音、衝撃と塵が私たちの均衡は崩した。

 塵は散れ、私を押し倒したような姿勢でレオリナさんは私の上にいった。

「見たかレオリナ、このクウル・ジェテイクの決闘を」

赤い機体のパイロットはコクピットから出て来ながらこっちへ呼び掛けている。

「俺はお前と会社を手に入れて見せるぞ」

 ……婚約者?

『兄さん、授業中だぞ。早く撤収しよう』

「こいつは俺を笑ったんだ。花嫁を逃げた男だとな〜」

「……最低」

 レオリナさんは相当不機嫌の表情で行ってしまった。

「待ってよレオリナ、負けたら虫の言葉で謝るルールだ。観ておけよ。ははははは〜〜」

 ………礼を言わなきゃ――


   ○○○


 午前・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・本校舎前機兵演習場(ルッシュ・大空)

「クウルさんは相変わらず乱暴ね」

「あの人、相当に腕を立つ」

「本当だ。お嬢でも一段の差がある」

「新月、お前なら勝てそう?」

「今なら玉木でも勝てるじゃない?」

「……今……なるほど」

 これは正しい、実力は今までの決闘映像が見ないとわからないが、あの精神状況じゃ些細な差でも簡単に勝てそうだ――うん⁉︎

「おい、タヌキ娘は?」

「タヌキ……えぇ! 居ない⁉︎」

「どこ行ったあの子⁉︎」

「……あそこ」

 レムジンは指すのは……あの白毛が去った方向――

「モニカさん、他のどころへ見学は大丈夫か?」

「……えぇ、大丈夫よ」

 で、何を見れるかな……


   ○○○


午前・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・学園東南側・レオリナ個人温室レオリナ・レンニート

本当にふざけている。なぜこんな茶番で私の未来を決めるのよ。

 やっと私の温室に着いて、パスワードで扉を開く――

「ただいま」

「あ、あの!」

 はぁ⁉︎ 邪魔女‼︎ 追って来たの?

「何のよう?」

「た、助けていただいて、あ、ありがとう、ございました」

「はぁ⁉︎」

 そのためにここまで追って来たの?

「あの、レオリナさんの、こんやく――」

「やめて、私は認めてないから」

「えぇ? じゃあの人……自分のことを婚約者で⁉︎」

 この子、今日来たばかりだな。

「決闘よ」

「……けっどう?」

「この学園はね。生徒同士大事なものを賭けて決闘するの。お金、権利、謝罪、……結婚相手」

「だから、けっとう……するですか? なんで?」

「うちのオヤジが勝手に決めたから――」


   ○○○


 午前・地球圏・ラグランジュ4・ベネットグループ本社コロニー・グループ会議デリック・レンニット

 早く仕事を片付けよう、今日の決定事項は決まっている。

「道明寺重工、ゲールテクノロジーズ、グラレスディフェンスシステムズ、これは我がグループの今季成績優秀者だ」

 言葉を止める瞬間、会議室は軽い拍手音で満たして、そして消える。さっきワタシは名を開けた三つの大企業はこのグループ結成からいつも大業績を上げる有力企業、グループ内では御三家という大層な渾名をつけた。いつも結果を出してくれて頼もしい……用心は必要があるが………

「しかし……ファミマ社は3期連続で、損失を献上した……」

『………』

モニター越しにファミマCEOの表情は緊張を満たしている。そんな表情してもワシの決定は変わらないぞ。

「カネをたね流す無能は我がグループに必要ない。以後グループ内系列融資を停止することにする」

『ま、待ってくださいデリック総裁! そんなことすれば我が社が潰れていまい――』

「そうだ。潰れろ」

『う――⁉︎』

「……財務消費から見れば改善はな可能ですか?」

 サレウリ・グレスリ……ワタシの元上司は回りくどくこの決定に異を唱えた。だが――

「機会は与えた。結果以外の言葉はワタシは必要としない」

 3期渡ってグループ内の資源をファミマ社へ投資した。ワシの私財もだ。なのにこの結果ならもう期待出来ない。

 会議室へ出て、執務室へ向かうとワシの右腕・ラワンはワタシの背後へ付いてくる。

「レオリナさまに2名の見張りをつけました。お会いになりますか?」

 ……レオリナ、まだか。

「……会ってどうする。ワタシに無駄な時間を使わせるな」

 今のレオリナにどう話してもわからないだろう。そろそろ『あれ』学園へ着く、トロフィーになるのは嫌ならその願いを叶えよう。


   ○○○


 午前・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・学園東南側・レオリナ個人温室レオリナ・レンニート

 種は……大丈夫。実りの様子は――

「入らないで!」

「こ、ごめんなさい‼︎」

「さっきからなんなんのよ?」

「それ、なんですか?」

 何を指して――え?

「何で、トマトは決まっているだろう」

「これは……トマト……」

「水星人普段なにを食べるわけ?」

「トマト味、なら……」

 ぐううう〜〜

「………」

 朝飯は食べないのかこの子……

 私は一つの実りを温室入り口に居る彼女を渡して――

「……これをあげる」

「え? えっと……」

 食べ方まで分からないの?

「そのまま齧り付く」

「……あぐう――うん! 美味しい」

「トマトならどれも美味しい訳じゃない。そのトマトは特別、お母さんが作ったの」

「トマトは?」

 これすらわからないの?

「品種で決まっているでしょう」

「お母さんが……私も、です。水星を、豊かな星をするため、勉強しに行きなさいで言うから……」

「……そう、お前のお母さんはまだ生きているのね」

「ごごご! ごめんなさい――」

「生徒手帳、貸して」

 彼女の手帳……手帳タブレットを取って操作を始める

「学園マップ、入れてあげるからさっさと出て行け」

「まだ土弄りか」

 ちぇ! 来たか。

「地球の真似ことをして、何を楽しいとやら」

「クウル、勝手に入らないで」

「良いアイデアは考えた。お前はこれから俺らのジェテイク寮で暮らすだ。脱出騒ぎはもうごめんだからな」

「私は認めてないから」

 お前との婚約なんが誰が認めるのよ。

「お前のオヤジが決めたルールだぞ」

「親が決めたら絶対? あんだはパパの言いなりだよねー」

 クウルの一瞬笑顔が消え――オイ⁉︎ 私の温室を壊し始めるな⁉︎

「何をしている‼︎ やめろー」

 女の子を突き放すだと――最低!

「ほらほらお嬢様」

「がんばって〜〜」

うるさい取り巻き共!

「ととと、とめ、とめ――」

「兄さんは止めたいければ自分で行くなよ」

 ロウルは完全に兄の味方だ。頼んでも無駄――

「た、たたた、たすけ――」

 遠くに居るのはオヤジが仕掛けた見張りだ。この学園の面倒ことを関わらない――

 クウルは折れた枝を私を指して――

「今まで優しすぎるようだ。未来の夫としてこれから厳しくでいく。お前は大人しく俺のものになれば良いのだよ――」

 パッ‼︎

 ………えぇ? 何が起こった? あの子は……クウルの尻を叩いた⁉︎

「ギーギー」

「お、お母さんは、教わっなかったですか!」

 なぜ全身が震えて話を続ける?

「そんなことしちゃ〜、ダメなんです!」

「なんだお前は‼︎」

「いい〜〜、おぉ〜〜」

「えぇ、ちょっと?」

 おい、なぜ取り巻きの背後に隠れた⁉︎

「俺は誰が分かっているのか」

「え、えっと……よこねんぽさん?」

『ぷっ⁉︎』

 よこねんぽさん……取り巻き共すら笑えた。

「俺はな、道明寺社の御曹司で決闘委員会の筆頭で、現在のホルダーだ!」

「ほる、だー」

「この学園の決闘で決めるナンバーワンのパイロットだ!」

「で、でも、悪いことは、悪いです。レオリナさんに、謝ってください‼︎」

 ……なんで良い子だ。

「は、ここはね、何が善と悪がは決闘で決めるだよ。それともお前も決闘するか? ははははは〜」「やります」

 ………は? 「……なに?」

「あなたと決闘、します」

「やめて、あんだには関係ない――」

 クウルはあ私の言葉を止める。

「面白い、負けたら退学してもらうぞ」

「はい」

「このバカ‼︎」

「すう〜、やります!」

 やりますじゃねぇよ⁉︎ 誰も勝手に決めて、一体どうすれば――あれ?


   ○○○


(ルッシュ・大空)

「……とんでもないことを聞いたね」

「この学園は相当決闘を盛んでいるな」

「勝てばなんでも手に入るから……ホルダーはレオリナさんとの婚約とその株を手に入れる」

「人の結婚を――誰が決めた?」

「……総裁です」

「はあ⁉︎ 親は了承したの?」

「いいえ、それは――」

「……あれ」

 レムジンの指す方向、レオリナはバイクを乗って去っていた………

「モニカさん、あの道は?」

「……方向は違うけど、同じコンテナエリア」

「あのタヌキ娘と同じ?」

「うん」

 モニカは迷いなくオレの質問を答えた。これは……

「……行くぞ」

「どこへ?」

「コンテナエリア」


   ○○○


 午前・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・道明寺寮地下学園艦・ロクモンクウル・ジェテイク

『キャリアを2番に回せ! 予備のパックも乗せとけよ!』

『キャリア、2番ゲートへ移動、予備パッケージ、搭載完了』

『決闘だ』

『クウルさま‼︎』


『相手は?』

『新入生だて』

 相変わらず賑やかだで騒がしいなこの学園は……

『戦術試験区域までのオブジェクトなし、発艦を許可します』

 よし、行くか!


   ○○○


 午前・地球圏・ラグランジュ4・ベネットグループ本社コロニー・発着場(デイロン・道明寺)

「本当に宜しいですか?」

 秘書はもう一度意識確認しながら一つの端末を渡す。

「デリックは死ねば、息子は婚約者として確定する。決闘ゴッゴを白紙になる前にやらねば……」

 クウルにグループ総裁の地位を守るために……

「起爆は出発後の10分にお願いします」

 デリックが乗せる無骨なシャトルはどんどん発着場から離れる。10分後、その先は我がジェテイク社の繁栄を増す花火が咲くだろう……

「デリック、……長い付き合いも今日で終わりだな」

 やっとお前から取り戻すことが出来る。


   ○○○


 午前・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・戦術試験区域荒野エリア(クウル・ジェテイク)

『戦術試験区域の環境設定情報を入手、コリュウ力補正問題なし、ブァオンイホン識別完了、パーメルリンク良好』

「KP001、クウル・ジェテイク、ロクモン、出るぞ」

 機体はコンテナから出て、着地する。――堪らないなこの振動。

『派手だね〜、イランは見ないのかい?』

『興味はない』

 決闘ランジの2人が何が呟いて――イラン、後で覚えておけ!

『兄さん、あんな田舎者の決闘を受けるなんで』

「瞬殺してやるさ。俺はドリミンクのエースになる男だから」

 そう、俺は観察機関・聖堂のエースになるだ。ケナン隊長のように!

 ビビビー

 レイダーが――

「来たか、水星女」

 ……なんだあの機体? 外見デザインは武装の妖精のようだけど……ビームライフルとサーベル以外の武装は見えない?

『こつちも派手ですね〜』

『ログを見当たらない……オリジナルメイクか』

 まぁ……グループ外の手作りは俺のため特装のロクモンを勝てるはずがないか。

『これより両者合意の元、決闘を取り行う。勝負は相手のブレイドアンテナを折ることで決するものとする。立会人はこのシャレク・グレスリが務める。両者、観顔!』

 さて、水星女は――はぁ?

 画面に出たのは、レオリナ⁉︎


   ○○○


 午前・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・共同コンテナエリア(オーリー・マキュリー)

 なぜ――

「なぜレオリナさんはAIREALに――」

 AIREALは私の端末じゃないと………

「あぁ」

 あの時、レオリナさんに貸した……

「タヌキ娘」

 あぁ! ルッシュくんとモニカさんたち‼︎

「オーリーさんとしたの?」

「タヌキちゃん、今区域にいるのは……」

「AIREAL、私の……」

「やはり……レイドン、コニ、レオリナさんは勝てるか?」

「無理だね」

「パイロットの操縦技術は下手すぎる。旦那」

「あの良い機体は台無しだ」

「……スクランプになるな」

 スクランプ!

「ダメ! AIREALは家族……スクランプさせるわけが――」

「家族?」

 どうしよう、どうすればAIREALを――

「……仕方ない、助けてやる」

 ………えぇ?


   ○○○


午前・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・戦術試験区域荒野エリア(クウル・道明寺)

「なんのつもりだレオリナ」

『……なんで皆が勝手に決めるの。これは私の喧嘩よ‼︎』

『………』

 シャレクはまだ静観するつもりか。

「生意気な女だ。良いさ、お前には俺には勝てないで分からせてやる」

『……クウル、決闘相手の変更は了承するのか?』

「変更する」

 さて始めようか。

「勝敗は機兵の性能のみで決まらず」

『パイロットの技のみ決まらず』

「『ただ、結果のみは真実』」

『フィクスリリース』

 よし! バルガン砲で牽制しながら突進する‼︎

『武器、武器わ?』

 機兵のビームライフルはを自動的に機兵の手へ移動し、レオリナはそれを掴み、片手で俺を狙って撃つ――

「うわっ!」

 ライフルの反動で転んでいた。

「素人は機兵を扱いるかよ」

 片手で撃つならスラストを噴射する同時にやるのは基本だ。この決闘は勝ったな〜


   ○○○


 午前・地球圏・ラグランジュ4・ベネットグループ本社コロニー・発着場(デイロン・道明寺)

「あと5分」


   ○○○


午前・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・戦術試験区域荒野エリア(クウル・道明寺)

 レオリナは必死に立った後、急接近して来た俺にバルガン砲で迎撃して来る……全部避けたけど。十文字槍を出そう。

『好きにさせてよ。人の人生、勝手に決めるな‼︎』

 石突でコクピットへ付く、レオリナの機体は完全横で坂へ滑り落ちる。

「身の程弁えろ、お前はただのトロフィーだよ」

さて、ささっと終わらせて――

ビビビビー〜

「アラート! 侵入者だと⁉︎」

 一体誰だ? ID表示は――

 学籍番号:OM12071306

 名前:ルッシュ・大空 性別:男 人種:地球アジア人種

「誰だお前は⁉︎」

 一台のバイクはレオリナと機兵へ向かっている。2人がノーマルスーツを着て乗っている……こいつら――


   ○○○


(オーリー・マキュリー)

 よくも……よくも――

「すぐに到達する。オレは退避するぞ」

「ありがとうございます‼︎」

 バイクから飛び降り、倒れた機体のコクピットまで登って、マニアルスウッチでコクピットハッチを開けた。

「あ、あんだ――」「うわっー‼︎」

 直接頭でぶつけた。ノーマルスーツから大丈夫。

「何するのよ⁉︎」

「返してください! AIREAL、私のです」

「あんだには関係ないと言ったでしょう!」「なら自分の機兵を使ってください!」「ケチ! ただが機兵じゃない‼︎」

『なにこれ?』『喧嘩?』

「AIREALはただがではありません! 私と一緒に育った私の家族です‼︎」

「はぁ? 家族?」

「責任なら、勝って果たします。私とAIREALはあんなのに負けません」

『あんなのだと……〜〜』

 よこねんぽさんは怒らせた。

『シャレク! 決闘相手の再変更だ‼︎』

『……了承しよう、セラリカ』

『はいはい〜〜』

 クウル・道明寺24戦24勝0敗☆

       VS

 オーリー・マキュリー0戦0勝0敗

『兄さん⁉︎』

『田舎者の無知を修正してやる‼︎』

 クウルさんは機体……ロクモンというのか? 槍を捨て接近しながらビームライフルでこっちに撃ち続ける。まず機体をゆっくり立ちましょう。レオリナさんもいるから――

「まえ――」

「お母さんは言っていました。逃げたら一つ、進めば二つで」

「はぁ?」

「逃げたら『負けない』を手に入ります。でも、進めば」

「勝てるというの?」

「勝てなくでも、手に入ります」

 頼むぞ。みんな

 ――任せよう。


   ○○○


(ルッシュ・大空)

 ずっと決闘に『目』を注目している。ロクモンはジェテイク安定性能の量産型、ジェテイク社らしい極東武将イメージのパーメル機だ。

 パーメル機はエーテルから錬成した情報伝達粒子パーメルを基礎にして操縦システムをした機兵、その操縦は従来の機兵より易くと評判され、今は全銀河の6割りの機兵はそれを採用している。タヌキ娘の機兵はまるで……ドレスと武装を着ている妖精をイメージするパーメル機と思う……あの光は⁉︎

 あの機体太腿、コクピット上部、頭部から赤い線の光が――これは⁉︎

『経験も、プライドも、信頼だて‼︎』

 AIREALの両腕、腰、サブブースターから総数11部の小型機が分離し、機体を回って自然かつ有機的な運動で機体の腕部で一つの形をして、直撃そうなビームの前へ塞がる。そして、ビームは何がをぶつかって、拡散させた。

「ロレン力バリア、それにあのビット――」

 パーメル粒子を発している! ならあの機体は――


   ○○○


(クウル・道明寺)

 ビームは防がれた。あの小型機たちが組み立てるのは――

『シールド⁉︎』

 一つの盾を組み上げた。

「防いだか。だったら――」

 ライフルを捨て、ビームサーベルで斬るのみ‼︎


   ○○○


 午前・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・地球寮(新月・バースタイル・オガル)

「決した」

「えぇ⁉︎ 坊ちゃん、アンテナはまだ――」

「あのビットたちの動きはとても俊敏で有機的、ライフルを捨てるべきじゃな!なかった」


   ○○○


 午前・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・戦術試験区域荒野エリア(クウル・道明寺)

 盾はまだ分解して、ビットたち有機的な配列で俺に開け口を向けている。これは――ビームは俺に斉射して来た。こんな密集の弾幕は避けながら接近出来ない! まずは距離は取る――ビットたちは逆に接近しながら射撃続ける。どうする? ライフルを――俺が捨てた⁉︎  拾うにも遠すぎ! 槍は――同じだ⁉︎

 避け続けるしか――なんと素早いだ⁉︎ もう数体が背後に回って――落下感は感じる。俺のロクモンはビットたちのビームに手脚切断された。

「なんなんだ。あの機兵は?」

 水星女はゆっくりとこちらに近いて、背後のバックからビームサーベルを抜き――

「なんなんだ⁉︎ お前は⁉︎」

 俺のロクモンのアンテナは斬られた。……俺は負けた。


   ○○○


 午前・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・決闘委員会ランジ(シャレク・グレスリ)

 あの武装……あの機体、まさか――

「ポーシスーアーム――呪詛機」

「……セノ」

「はい、マルマル」

『分かりました』

 セノは『スターリオン社』が推薦した天才機兵エンジニアだ。彼が作った補助AIかつ学園マスコット・マルマルすぐにセノが欲しいデータをタブレットにけ送り、『水星ちゃん』の機兵と照合している。

「……パーメルコードはどれも一致しないですが、似ている機体は一つ――」

「レックスアースか?」

 パーメルコードはパーメル粒子機関は機体の違いで色々なコードが自然に発している。構造と外見は似ている機体ほどコードも似てくる。あのレックスアースと似ているなら――

「ありえないですよ。だってあれは――」

「あれは魔女の機兵なら、ほっとおけないな」

 あれは欲しいが、レオリナは危険に晒すわけにはいかねえ。


   ○○○


 昼・地球圏・ラグランジュ4・ベネットグループ本社コロニー・発着場(デイロン・道明寺)

「時間だ」

 お別れだ。デリック――

「道明寺CEO」

 この言葉使え、この秘書とは長くの付き合いだからわかる――

「今更止める気か?」

「いいえ、ご子息は決闘で負けました」

「――はぁ?」

 クウルが、負けた⁉︎ こんな肝心な時‼︎

「今デリック総裁をやれでもレオリナ嬢の婚約者はクウル様ではありません。

「……相手は誰だ? グレスリか? ゲールか?」

「いいえ、それは――」


   ○○○


 昼・73番船・地球圏機兵商業高等専門学校・戦術試験区域荒野エリア(レオリナ・レンニット)

 コクピットから出て、目の前には手脚は切断されてスクランプになったクウルのロクモン……なんだこの機兵、あれほど俊敏で攻撃力強大なビットは今軍事業界最大のベネットグループはない。なぜド田舎の水星はこんな機兵は作れる……謎だらけだが………使えない手はない。

 空から大量な白羽が降るっている。クウルの機兵のアンテナ装飾だな。

「あ、あの……、勝てましたか?」

「……そうだねー」

 彼女の手帳をコクピットから取り出し、設定を始める。

「オーリー・マキュリー」

ホルダー認証完了。彼女のパイロットスーツは認証を受け、基色白、黒い線と金色を装飾したホルダースタイルへ変色した。

「え⁉︎ えぇー‼︎」

 服の変色で彼女は慌てで身なりを見回る。

「この制服はホルダーの証。そして、私の婚約者の証でもある」

「うぇ!」

「言ったでしょう。そういうルールだで」

「で、でも私、女ですけど?」

「水星でお堅いわね。こっちじゃ全然ありよ。よろしくね。花婿さん」


今はロボット大戦狂い。

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