C2
●「ノリの良さ」を強調させた曲はインパクトがあるが、それ以外の曲がやや弱いか。
【収録曲】
1.「それって、for 誰?」 part. 1
2.こぼさないでShadow
3.美しいのさ
4.曖してる
5.文化祭の夜
6.レインメーカー
7.どうしよう
8.カシカ
9.ホーリーロンリーマウンテン
10.HUMAN
11.不思議な夜
12.「それって、for 誰?」 part. 2
Base Ball Bearが2015年にリリースしたアルバム。今作は、『「それって、for 誰?」 part. 1』や『曖してる』、『文化祭の夜』に『「それって、for 誰?」 part. 2』と、ブラックミュージック的な「ノリの良さ」を強調させた曲が目立つ印象がありました。特に、『曖してる』は「曖してるのさ 曖してるのさ 曖してるのさ」というフレーズがインパクト抜群で、ライブで盛り上がる様子が容易に想像されます。歌謡曲路線の『こぼさないでShadow』の存在もあってか、どことなく「大人っぽさ」を強調させているようにも感じられました。
まあ、そういう曲ばかりだとワンパターンになってしまいそうなものですが、『美しいのさ』や『レインメーカー』、『どうしよう』のようにメロディアスなナンバーも収録されており、ある意味バランスは取れていると言ってもいいでしょう。ただ、従来の彼らの曲に比べると若干印象に残り辛いところがあり、いまいち「メロディアス」になりきれていないところも。総じて言うと、中途半端……とまではいかなくとも、やや物足りなさが残るアルバムでした。
評価:★★★★