(WHAT IS THE) LOVE & POP?
●分かりやすく爽やかでありながらも決して陳腐ではない、バランスの取れたアルバム。
【収録曲】
1.Stairway Generation
2.SOSOS
3.changes (Album Version)
4.神々LOOKS YOU
5.LOVE LETTER FROM HEART BEAT
6.ホワイトワイライト
7.BREEEEZE GIRL
8.LOVE MATHEMATICS
9.SIMAITAI
10.海になりたい part. 2
11.レモンスカッシュ感覚
12.ラブ&ポップ
Base Ball Bearが2009年にリリースしたアルバム。前作の『十七歳』では「甘酸っぱい青春」を分かりやすく表現していた彼らですが、今作の冒頭の4曲においては、タイアップの影響もあってか、「甘酸っぱさ」はそこまで強調されていないように思えます。とはいえ、「Stairway Generation 階段を あがれあがれ」(Stairway Generation)や「神様になったらどうする?」(神々LOOKS YOU)のように耳に残るキャッチーなフレーズは相変わらずで、聴いていて心地良いものがあります(『SOSOS』に関してはアジカンの『リライト』に似過ぎているような気がしますが)。
そして、5曲目以降に関しては、「女の子の最高傑作」「男の子の代表文学」等とストレートに歌う『BREEEEZE GIRL』、大切な人を包み込むような存在でありたいと誓う『海になりたい part.2』、非常に分かりやすいモチーフを使ってリズミカルに綴る『レモンスカッシュ感覚』とまさに「青春真っただ中」な楽曲が目白押しで、ある意味彼らの本領発揮といった感じでしょうか。前作同様に、リズムに関しては4つ打ちに偏っている印象がありますが、メロディラインがしっかりしていることもあって、個人的にはさほど気になりませんでした。特に、『ラブ&ポップ』はリスナーのノスタルジーを刺激するような旋律が見事だと思います。
『十七歳』ほどの分かりやすいコンセプトは無いものの、前作に引き続き爽やかでポップなギターロックを充分に堪能できたアルバムでした。「青春」というある種の「ベタ」なテーマを持ちながらも不思議と陳腐さは無く、良い意味で「バランスが取れた」作品と言えるのかもしれません。
評価:★★★★★