表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
前代未聞の異能力者~自ら望んだ女体化だけど、もう無理!~(旧版)  作者: 砂風(すなかぜ)
第六章/平凡な非日常
152/264

Episode145/クリスマス

今回短くてすみません。

(207.)

 放課後になると同時に、さあ同好会に行こうーーそう考えていた矢先に瑠璃が目の前に現れた。


「あのさ、きょう……その、クリスマスあるよね?」

「え、あ、うん……」


 しかし私は草刈りだ。河原のゴミ拾いが待ったいる。


「きょうは用事があるから……」

「クリスマスに?」


 と瑠璃から即効訊かれてしまった。

 まさかクリスマス会に誘われるとは思ってもいなかったのに。


「せっかくだし、うちでケーキでも食べてかない? 瑠衣もプレゼント渡したいってうるさいし」


 まさかの話になってしまった。

 きょうから普通になりたい同好会に所属したのは早計だったのかと悩んでしまう。


「ーー六時に終わるから、そのあとなら……」

「ということは、終わったら来てくれるのね?」

「うん……まあ」

「じゃあケーキを出す時間遅らせたほうがいいわね」

「豊花、はやく」


 瑠衣にまで急かされる。

 第一、瑠璃や瑠衣がクリスマスを祝うなんて柄じゃない気もした。

 いや、偏見だけどさ……。


「7時に、自宅、で待ってる、から、来てね! ありすも、いるよ?」

「うんーーわかった」


 瑠衣と瑠璃は踵を返しながら河原へ向かう。

 河原の清掃は六時までのはず。

 なら、多少なりとも遅れても、せっかく好きな子から誘われたパーティー。参加しないわけがない。

 なら、次に連絡をしなくてはならない、なんなら一番の難所、許してくれないなら上記のパーティーやボランティアへの参加は絶望的になる。


 愛のある我が家のリーダー沙鳥に連絡を入れる。

「あの、すみません。一身上の都合で、しばらく学業を優先したいので、しばらくでいいのに休ませてもらえませんか?」

『またですか? 働かざるもの食うべからず。うちには有給なぞありませんよ?』


「それでも……お願いします。やりたいことが解決したら戻ります」

『はぁ……休日に最低一日は出社してきてください。短い期間なら許しましょう』


沙鳥 ただし休日には愛のある我が家本部に足を出すことが条件と言われた。

 許してくれたーーといえるのだろうか?

 そんなことを会話しており、通話をようやく切った。






(208.)

 さて、近場の河川敷を掃除となり、楠瀬、伊勢原、田井中先輩、柊、空先輩、私で河川敷まで歩くことになった。

 多摩川だったか……。

 空先輩はゴミ袋を用意し、これで、私たちはせめて六時までは平穏な日常だと言い放つ。

 その一言で、河原の掃除を皆は一様にはじめた。


 この川のポイ捨て多いなぁ……。

 長時間、大きな袋にゴミを捨てつつ。

 汚いゴミ拾いまで終わらせているとーー。


「熱心熱心、最近の若者はと侮蔑していたが、この子みたいに心が綺麗なひともいるんだもんなー」


 思わず大人に感謝されてしまう。

 今まで裏仕事でしか感謝されたことのない自分は、柄になくついつい照れてしまう。やっぱり善行のほうがやっていて気分がいい。


 田井中先輩は未だに震えながらゴミを一心不乱に拾っていく。

 柊はなあなあで拾い、空先輩は真面目に、楠瀬と伊勢原は端から見れば仲良い友人同士に見れるんだけど、友達料金か……本当にそれだけで伊勢原とこうまで仲良さげにするか?

 疑問は増えていく中、ゴミ集めは終わった。ちょうど六時を時計は指していた。


「ごめん、行くところがあるから今日の部活は最後まで無理かも」

「そうか、用事があるならそっちを優勢してくれても構わないんだぞ」







(209)

 ぐったりした体を引き摺り、どうにか葉月家には間に合いそうだ。

 葉月家のチャイムを鳴らすと、いの一番に瑠衣が顔を出してくれた。

 葉月一家でクリスマスイベント、ケーキを残していてくれた。


 他愛もない雑談を繰り返し、ふと気になって、人の表情かしてたらだいたいがわかるという瑠璃に対して、楠瀬と伊勢原の問題を話す。


「友達料金払ってまで友達をつづけるのなんて、おかしいと思わない?楠瀬さんと」

「……実際に目撃したことなんてないけど、お金だけで繋がっているとはわたしも思えないかな」


 議論。

 ありがとう助かるよ。


「はい、プレゼント」

「プレゼント!?」


 初めてプレゼントを貰えるなんて……嬉しすぎる!

 プレゼントはなんだろうなーーとワクワクしながら中身を見てみたらーー瑠衣からは新品の切れ味抜群のナイフを頂くことになってしまった。


 瑠璃が体に近寄り、私を軽く抱き締められた。


「プレゼントなくてごめん。誕生日には必ず渡すよ。約束」


 誕生日……まだ遠くなんだけど。

 やがて、みんなでいつもどおりの談笑をしておしまい。

 時間が時間だからか、濃縮された談話だったけれど。


 明日は念のために愛のある我が家に所属しているメンバーとして、組織には顔を出す。本来は有給なんてありません。単なる休日ですよ。それでよければここに帰ってくることを約束するなら構いませんと。ただし休日は不定期に来ていただきます。


 沙鳥には一蹴されてしまった。

誕生日に疑問を抱いてまだ遠くに修正しました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ