千年振りの怒り
ついに主人公が喋ります!
と言ってもほとんど会話ではありませんけども(;^ω^)
あとヒロインも最後の方で出てきます
若干下ネタ入ってます
苦手な方は申し訳ありません
さぁ大将のおでましだ
ザ・山賊って感じの見た目に髭面のおっさんって
もう山賊になるために生れてきたんじゃないかってくらい似合ってるな
「随分と好き勝手にやってくれたもんだなぁおい・・・
自分がなにやってんのかわかってるのか?ああ!」
ここで山賊のボスが言いそうな台詞上位のワードを出すとかわかってるねぇ
「今日は実入りが多くて気分が良かったてぇのによぉ。
ここで、てめぇを刻まなきゃ気分よく女も抱けやしねぇ」
そういえば女性も捕まってるんだったか
助けたらロマンスとか発生しないかな?
・・・ちょっとワクワクしてきたな
「どこの所属だ?その強さ・・・騎士か?ギルドの組員か?」
ギルド組員って聞くと闇的な感じに聞こえるけど
たぶん狩り人的な人達なのかな?
「ちっだんまりか。そう簡単に所属は明かさねぇってか?
まぁいいさっさと片付けて攫ってきた女で遊ぶとしよう」
・・・攫ってきた・・・よく考えればそうか
捕まえたなんて聞いてたから意識しなかったけど
攫ってきたが正解か
そう意識した瞬間言いようのない怒りが脳を支配していくのを感じた
だが極めて冷静に俺は宣言する。例え青筋が立っていようと
怒りのあまり口角が引きつったように笑っていようと
冷静にだ!
「俺にはいくつかの許せないことがある。
その中でも飛びっきり腹の立つ言葉がなぁ『拉致』ってやつなんだよ」
全身を怒りと一緒に魔力が駆け巡る
ミシミシ音を立て身体を締め上げ強化してくる
目の前の青ざめた髭面が何故かいけ好かない神と被って見える
「俺って奴はどうにも情が薄いのか馬鹿なのか。
お前がはっきり攫って来たなんて言わなきゃ
この怒りの出何処すらわからなかったかも知れない」
今にして思えば手下の山賊達をオーバーキルしてたのは
気付かないうちに怒りで強化してたのかも知れないな
ついにおっさんはガチガチと歯を鳴らし始め
気付けば命乞いをしていた
「なにか気に障ったんなら謝る!許してくれ!いや下さい!
欲しいものはなんでも差し上げます!
この洞窟にあるもの全て!自首しろというならします!
だから命だけは!」
「なにもいらない」
ただお前のような『拉致』を簡単に出来るような奴らの死が欲しい
こいつは神じゃない
そんなことは分かってる。あぁ分かってるさ。
だから神のように簡単に死ねると思ってくれるなよ?
俺は強化された筋力に任せてそれを体の端から丹念に磨り潰していった
「あがっやめてくれ!どうしてこんな目に!
あんな貴族からの依頼受けなきゃ良かった!
月が回ってきたと思ったのに!
どうして!どうして・・・」
骨があっても関係ない、大丈夫だ問題ない
怒りのおかげで今の自分が大体分かって来たところだ
どうやら神が死んだ時に発生した力が
出口のない穴・・・出口のない穴って変な感じだがまぁ気にしないでくれ
穴の中で滞留していたんじゃないか?
近くにいた生き物が俺だけだったから
その力が俺が寝てる最中に流れこんで無意識のうちに強化されていたんじゃないか
まぁ確証はないんだけど・・・
怒りで力を解放中にさらに自分自身への理解が深まっていく
これでもっと丁寧にこれを潰せるはずだ
と思ったところで
山賊の姿が消えていた
気付かないうちに磨り終わっていたようだ
そう思った途端、全身からふっと力が抜けた
思い返してみれば千年振りの怒りだもんな
ちょっとコントロール出来てなかったみたいだ
力が抜けたら急に尿意が
まぁ山賊の死体だけだしその辺でいいか
死体の中心で尿意を解放する
解放中にボス部屋の中から縄を切る音が聞こえてきた
まさかこのタイミングで?
「山賊共!覚悟しろ!刺し違えてでもお前らを一人でも多く?」
ポカンとしながら
絶賛解放中の俺を見つめる
これはぁヒロイン枠諦めるしかないな・・・
ここまで読んで下さった方ありがとうございます
一応ヒロイン枠兼旅のお供ポジションになる予定です