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男神教

ぴくぴくと痙攣する勇者の国の使者を必死にその仲間達が介抱している

その光景を見ているとあの龍族のことを思い出す

結局あいつ最後まで起きなかったな


「貴様!これがどういうことか分かっているのか?!

 国際問題だぞ!この件は本国にしっかりと報告させてもらうからな」


ヤスさんは一体どういうつもりだ?

こいつらの言う通り国際問題に発展すれば

手を出したこちらが不利じゃないのか?

ちらりとヤスさんの見ると

安心しろとばかりに笑みを浮かべ、軽く手を振った


「報告ねぇ?君たちはこのことを誰に報告するつもりなのかな?

 道中の村は騙せても、十当主の一人が納めている街でも騙し通せると

 思っていたのかい?

 まぁ、例え正式な使者でも妻を床に要求するようなら血祭りにするけどね」


まだ怒ってるな、これは。同情はしないけど

しかし正式な使者じゃないのか?

そのわりには最初の方は国賓待遇に見えたけど

そう考えているとアキューが代わりに教えてくれた


「勇者の国は二つの宗教で割れてるそうよ。

 お母さんにギルドの成り立ちの歌は聞いたでしょ?

 あれと似たような歌は世界中にあるの。

 問題は、世界に光を撒いた神様が最高神なのか

 光となった別の神様がいてその神様こそ最高神様だと言う考えで

 長く争ってるそうなのよ。

 一応世界で主流になっているのは光を撒いた神様の方よ。

 実際、巫女もいるから。

 確か女神教だったはずよ。

 で、彼等はもう一方。男神教だったかしら。

 馬鹿をしでかすのは大体こっちって言われてるくらいには酷いわ。

 でも一応は国の使者って立場は持ってるから最初は国賓だったはずよ」


「そうだね。でも彼等の情報が入ってすぐにマズル様が勇者の国に確認すると

 今回の来訪の理由は先日の勇者君の件の謝罪が目的だそうだ。

 正式な書面もあるそうだが、彼はそれすらも持たず

 僕らに謝罪を要求した。この意味が分かるね?

 僕もここまで馬鹿な奴らがいる事に驚きを隠せないよ」


つまりこいつらは勇者がボコボコにされた理由も調べず

女神教が使者を出すから便乗して先回りし

とりあえず謝罪とアキナさんを要求したのか?

本当になんでこんな奴らがこんな大役を・・・

女神教も情報が漏洩しまくってるじゃないか、なにしてんだ・・・


「男神教は馬鹿なのに、何故かこういう謀り事は出来るのよ。

 不思議よね。本当に神様の加護でもあるのかしら?」


それは間違いなく善神ではないな


「それで申し開きはあるかい?

 今ならそれを聞いてあげるくらいの心の余裕は取り戻せてると思うよ」


ヤスさん地味にまだキレてるな

しかし下手すれば男神教と戦争か

まだまだ平穏は遠そうだ

ここまで読んで下さった方ありがとうございます。

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