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全部神様が悪い  作者: 無二エル
ピエトロ王国編
92/134

092 交渉

ホテルの外に出る

下品そうな奴に声をかけられる


「ようよう、姉ちゃん今からしけこまねーか?」

「断る」

「強がってんじゃ・・・」


ボゴォ!!!

殴った

飛んでった

回りが騒然とする


「はいはいタカネちゃんは今機嫌が悪いから気をつけてねぇん」

「怪我をしたくなかったら道を開けるでござる」


そう言ってるのに3人の男が道を塞ぐ

俺に掴みかかって来ようとした

ドガァ!!!

クリスティがぶっ飛ばす

飛んでく3人


「汚らわしい手でタカネ様に触らないように」


今度は5人に囲まれる

武器も持ってるな

エストックでホームラン

飛んでった


眼の色が変わるクルセイドの人々

あっと言う間に大乱闘

おっと、メイファン危ないぞ

群がって来る人々をぶっ飛ばし、あれよあれよと人の山が出来上がる


ピーちゃんが顔に一撃食らう

憤怒し暴れだすピーちゃん

ミヤビもクリスティも大立ち回り

ぶっ飛ばされたクルセイドの人の山が出来ていく


「正面から行くとは言った物の・・・」

「こ、こういう事だったでござるか?」

「解んない、なんでこんな事になったんだろ」

「うらああ!!!!かかってこいやああ!!!」


10分後


「ふう、もう来ないか?」

「タカネ様、お疲れさまです」

「王宮までスッキリしたでござる」

「こ、怖かったアル」

「たくさん来たもんな」

「怖かったのは皆さんアル、クルセイド人を蹴散らすなんて尋常じゃないアル」

「やだぁん、鼻血が出ちゃったわぁん」


王子に再生の杖を使う

さて、罪の無い町民を蹴散らしたところで王宮に行こうぜ

ぶっ倒れた人の山を押しのけ王宮へ向かった


王宮

衛兵に睨まれる

負けじと睨み返す


「待って頂戴、ユーメリアの第一王子が会いに来たと王様に伝えて欲しいわぁ」


王子がそういうと衛兵の一人が建物の中へ

しばし待たされる・・・

しばらくして厳ついのが出て来た


「ピオリム王子か、いきなりの訪問だな」

「グラハム将軍、お久しぶりです」


王子って言われたんだからキレなさいよ

相手見てキレてんのか?


「王はまだお休み中だ、もう若くは無いのでな」

「10年連続大陸1位だった王様も、老いには勝てないのねぇん」

「要件はなんだ?私で良ければ代わりに聞くぞ?」


どうすんだ?

王子に任せるか


「1年半前に招かれたイゴールの事なんだけどぉん」

「あいつが何か仕出かしたのか?」

「仕出かしたのよぉん」

「そうか、他所でもいろいろやらかしてるのか」

「こちらでも何かおかしな事を?」

「明かりを点けるだけで良いと言ってるのに部屋を暖かくしようとしてボヤ騒ぎを起こしたり、植物を早く育てようとして水浸しにして枯らしてしまったり、洗濯ものを早く乾かそうとして燃やしてしまったり、ロクな事をせん」

「バカなのねぇん」

「ああ、あんなやつを招待するんじゃなかった」

「どうして彼を招待したんですか?」

「武官の一人がエステバンで知り合ったんだ、その時は強い魔力に期待したらしいが・・・」

「ものすごいバカだったと」

「そうだ・・・お前は誰だ?なかなか立派なエストックを持っているな」

「私はタカネ、イゴールを罪人として捕まえに来た」

「・・・詳しく話を聞こう、中へ入れ」


王宮の中に招待される

王宮とは言え原始的だな

いびつな岩を積み上げて作ってある

隙間も多くて風が入って来る


王宮の一室に通される

・・・何かの骨で作った机と椅子

ドラゴンかな?

まあいいや、将軍と話をしよう



「ふうむ、ユーメリアでそんな事が」

「罰を受けさせねばならないのでイゴールを引き渡して欲しい」

「ふうむ・・・」

「役に立ってないんでしょ?厄介払いになっていいじゃないですか」

「・・・まったく役に立ってない訳でも無い」

「え?」

「機密だが、あるプロジェクトの主要責任者だ」

「・・・クルセイドにとって、必要な人材であると?」

「そうだ、その為に呼び寄せたと言っても良い」

「他の者では務まらないんですか?」

「奴は馬鹿だが膨大な魔力を持っているからな」

「・・・・・・ひょっとして、魔法水晶?」

「ゲフンゲフン!・・・勘が鋭いな、余計な事を言ってしまったか」

「・・・端的に言うと引き渡す気は無いと」

「ああ、それは出来ん」

「では勝負しましょう」

「勝負?」

「この国には大陸20傑が4人居るはずです、私が1人でその4人を倒します」

「なんだって?」

「タカネ殿、ズルいでござる」

「クリスティにも出番を下さい、このままでは何もせず帰る事になります」

「あらぁん、じゃあ私にも出番が欲しいわぁ」

「王子20位じゃん、引っ込んでろよ」

「あんただって元20位でしょぉ?!!!」

「まあ待て待て、確かに我が国には20傑3位、5位、9位、16位が居るがその者たちと戦うと言うのか?」

「ええ、4人同時でも良いです」

「タカネ殿、さすがにそれは無茶でござる」

「クリスティは5位の人と戦いたいです、以前大会で一度負けてるので」

「じゃあ私は3位かしらん」

「捨て駒じゃん、強い奴に弱い奴当てる作戦じゃん」

「てめえっ!タカネ表出ろ!!!」

「おいおい、ちょっと待ってくれ、さすがに話が突飛すぎる、わざわざ20傑を呼び寄せてお前達が張り合いの無い相手だった時には・・・」

「拙者は元3位でござるぞ?」

「今は違うんだろう?」

「私は12位ですよ」

「後は王子が20位か?そこの一番可憐な女性が未知数すぎてな」

「タカネ様は私達の中で1番強いです」

「そうでござる、見かけに騙されると痛い目を見るでござる」

「クルセイドは力の国なんでしょ?そっちのやり方でやらせてくださいよ」

「・・・それに4対4ではな、引き分けになる可能性もあるだろう」

「・・・私がイゴールと戦うアル、これで5対5アル」

「ええ?メイファン?!」

「お前はどう見てもメイドに見えるが」

「メイファン、イゴールって一応強かったんでしょう?だからリーダーになったってぇ」

「強かったって言ってもそれはモンスターに対してアル、賢い人間はあいつになんて負けないアル、元々は私達の不始末アル、大丈夫アル、馬鹿には負けないアル」


魔法使えるバカって想像つかないな

メイファンがここまで言うからにはよっぽどのバカなのだろう


「解った、そこまで言うなら手配しよう、しかしそちらが負けたらどうするのだ?我々は何を要求しても良いのか?」

「バカと釣り合う物でお願いします」

「う、ううむ、難しいな、バカとは言えすごい魔力をだな・・・プロジェクトが止まってしまうと損害も大きいんだよ」

「第何段階まで来てるんですか?魔法水晶」

「ゲフンゲフン!!な、何の事だろうか・・・」


このグラハム将軍、いかついけど良い人っぽいな

嘘が苦手みたいだ


「じゃあ負けたら私が奴隷になりますよ」

「た、タカネ殿」

「バカとタカネ様では釣り合いません!!」

「勿体ないわよぉ、バカの為にタカネちゃんがぁ」

「なんと、こ、こんな美しい女が奴隷に・・・解った、余りある報酬と考えて良いだろう」

「対決はいつですか?」

「すぐに集結と言う訳には行かん、地方に住んでる者も居るからな・・・準備が出来たらホテルまで呼びに行かせよう」

「それまでイゴールに逃げられないようにしてね」

「解った、クルセイドの誇りにかけて必ず勝負を成立させる事を誓う」


じゃあいったん帰るか

取りあえず勝負の日まで少しでも鍛錬しよう


「俺が3位の奴とやるからね」

「タカネ様、私の為にこんな事になってしまって申し訳ないアル」

「メイファン勝てるんでしょ?だったら問題ないよ」

「クリスティは・・・9位の人でお願いします」

「5位にリベンジしたいんじゃなかったのか?」

「クリスティは強くなってますが確実に勝てるかは・・・9位には必ず勝ちます」

「これで3勝、余裕だな」

「じゃあ拙者は5位ですな、これで4勝」

「じゃあ私は16位で我慢したげるわぁ、これで全勝ねぇ」

「ははは、余裕だな」

「タカネちゃんもバカなのねぇ」

「なんだとカマ野郎!てめーが一番勝てるか心配なんだよ!!!」

「んんだおらあ!!!!勝負しろこのプラチナ乙女(笑)」

「覚えてんじゃねー!!そんな痛い通り名!!!」


王子をぶっ飛ばした

くそっ!俺が20位になった時の通り名聞いてやがったのか

ちなみに正確にはミスリル乙女だ

間違って覚えてるが訂正するのもアホらしい

ホテルに帰ってケチョンケチョンに鍛錬した



2日後の昼

王宮に呼び出された

中庭に通される

たくさんの兵士が囲み、その中央に5人の影


「良く逃げなかったな、お前がイゴールか」

「ふゅふゅふゅ、逃げる理由がないもん、俺が1勝は確実だし、クルセイドの20傑が戦ってくれるんだぜ?」

「気持ち悪い笑い方だな」

「う、五月蠅い五月蠅い!!お、お前が奴隷になるんだろ?負けたらどうなるか解ってるんだろうな!!」

「どうなるんだ?」

「お、俺の、ど、童貞を、う、奪わせてやりゅ~」


うっわあ

バカだ・・・


「イゴール、それ以上タカネ様に失礼な事を言うのは許さないアル」

「め、メイファン、良く生きてたな!てっきり今頃ドラゴンの腹の中かと」

「2年前の話アル、食べられても未だに腹の中な訳無いアル」

「う、五月蠅い五月蠅い!言葉のあやだろうが!揚げ足取るな!!」

「おい、さっさと始めよう、俺達はお前の為にわざわざ集められたんだぞ」3位

「まったく勘弁して欲しいぜ、ゲヒヒ」5位

「時間の無駄よね」9位

「ヒュー、奴隷は誰のものになるんだ?俺は来て良かったと思うぜ?」16位

「確かにな、ゲヒヒ」5位

「くだらん」3位

「私はあの子イジめてあげたいわ」9位


将軍が来た


「皆、揃ったか、20傑はわざわざすまんな、今日は王様もあちらで見ておられる」


少し高い場所に白髪の王様が座ってた

目を閉じて寝ているようにも見えるが


「王は元気なのか?」

「なにぶん御歳を召されているからな」

「さっさと引退してほしいぜ、ゲヒヒ」

「失礼な事を言うな、大陸1位が出ないから王も安心して引退できないのだろうが」


「なあピーちゃん、今のどういう事?」

「クルセイドの王は大陸1位を取った事のある者の中から選ばれるのよ、存命なのは今の王だけだったはずだわ」

「10年連続1位だったんでしょ?それに比べるとみんな小粒だな」

「ちょっとぉ、聞こえたわよ?」

「我々が不甲斐ないのは確かだ」

「い、いたぶってやる、ゲヒヒ」

「ヒュー、言うもんだねぇあの子」

「な、なあ、みんな本気でやってくれよ?俺が居ないと大変な事になるんだからな?」

「どうしてだ?」

「どうしてって魔法水晶・・・」

「ン゛ン゛ン゛!!イゴール少し黙ってろ!」


うん、本物のバカだ


「ルールを説明するぞ!勝負は闘技大会と一緒だ!魔法無し!能力アップアイテム無し!」

「ヒュー、せめて真剣でやらせてくれないかい?」

「そうだな、それくらいの緊迫感は欲しい」

「ゲヒゲヒ、女を切り刻みたい」

「やめとけよ、20傑を4人も補充となると大変じゃないか」

「ヒュー、それって俺達が死ぬって意味?」

「なかなか言うな、あの女」

「生意気だわ、殺してやりたい」

「向こうにはユーメリアの王子も居るんだ、真剣と言う訳にはいかんだろう」

「王子ってどれ?ひょっとしてあのオカマ?ヒュー」

「闘技大会の時パーティに居たじゃないの」

「補欠大会でやっと20位になれたらしいな、ゲヒヒ」


プチ――ン

隣で何かが切れる音が聞こえた


「うるああああああ!!!!真剣でやったろうじゃねえか!!!」

「おいおい、ピーちゃん落ち着けよ」

「殺さないよう手加減するでござるか?」

「元3位が何か言ってる、ゲヒヒ」

「落ちぶれたものよね」

「皆さん、挑発に乗っては駄目ですよ」

「あ、あいつ、俺にやられてあふーんとか言ったんだぜ、ゲヒヒ」

「気持ち悪いわねぇ、なんの集まりなのかしら」

「ヒュー、ひ・ん・にゅ・う・だね!☆」


プチ――ン

プチ――ン

また2本切れたな


「真剣でいいでござるよ」ピクピク

「殺して良いんですよね?」ピクピク

「ちょっと冷静になってくれよ、始まる前からこれじゃあ」

「タカネ様、メイファンも真剣がいいアル」

「おいおい、メイファンまで・・・」


真剣な眼差しのメイファン

なにか考えがあるのか

ふう


「じゃあ各自自分の武器って事でいい?」

「鎧はどうする?勝ち負けの判定は?」

「鎧は自由、戦闘不能か参ったって言わせれば勝ちって事でいいか?」

「こっちは構わないぞ」

「私の相手は誰かしら?オカマ王子だけは嫌だわ」


プチ――ン


 対戦表

メイファン × イゴール

ピオリム  × 16位

クリスティ × 9位

ミヤビ   × 5位

タカネ   × 3位


「うっわぁ俺の相手あのカマだよー、ヒュー」

「私の相手は貧乳ね」

「ゲヒゲヒ、落ちぶれ忍者www」

「なんと、あの女が5番手?数合わせなのか?」


はいはい油断してろよ

しかしクリスティは貧乳の事言われると切れるんだね

今まで気づかなかったよ

俺も気を付けよっと


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