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全部神様が悪い  作者: 無二エル
ホメロス王国編
8/134

008 カオリ

「え?!貴方も日本人で性別も変わっちゃったの?!」


そう驚くのは紫藤香織しとう かおり16歳

黒髪ショートの女の子

毛先が外側にクルンってなってる

眼がパッチリであいくるしい

印象としては猫みたいだ

身長は160cmくらいだろうか

胸はそこそこ、俺ほどでは無いがスタイルは良い方だろう

街へ行きすがら、お話を聞いている


「私は顔も変わらなかったけど」

「元々可愛かったのか」

「え?照れるなあ」


頭を掻きながら照れるカオリ


「こっちはサテンだ、現地人だ、500年前のだが」

「は、はあ」


訳が解らない顔をしているが、ここに来てずっとそうなので慣れてしまったらしい


「で、説明もそこそこに妖精が居なくなっちゃって」

「一緒だな」


「どんな能力貰ったの?」

「剣技がすごいよ、盗賊くらいなら20人相手に出来るよ」

「おお、すごいね」

「元々は体弱かったのに、不思議・・・」


「この鎧と剣は最初から持ってたの」

「ボーナスかな、かっこいいね」

「胸もちょっと大きくなってた、足も長くなってるかも」

「顔はそのままでスタイルは変わったんだ」


あ、やべえ

サテンがムッとしている

放置して悪かったよ


「とりあえず、街に着いたら飯でも食べよう」

「うん、色々お話聞きたい」

「・・・・・」


サテンが無言で怖い



街の名前はフェルマータ

結構大きな街だ

3階建ての石作りの建物も見える

どんどん発展していくなぁ


取りあえず今日の宿を取る

俺とサテンはニ人部屋

カオリは一人部屋

風呂のある宿を選んだ

勿論共同風呂だ

カオリとは一緒に入れないかな


カオリと会ってから更にサテンの束縛が強くなった


「そ、そういう関係なの?」

「・・・・・」


そうじゃないが、否定したらサテンが怒る気がした


楽な格好に着替え食事へ


「メルホースへ向かってるの?私もなのよ、後、街2つ通り過ぎれば着くはずなんだけど」

「そっちは歩きで来たのか、大変だったね」

「いいわね、ダイヤだなんて、羨ましい」

「女になっちゃったけどな」


カオリが苦笑いをする

カオリは俺より2日早くこの世界に連れてこられたらしい

どこかの街でスタートし、やっとここまで来た


「さ、サテンさんとっても綺麗ですね」


仏頂面のサテンにカオリが気を使い話しかける

無視をするサテン


「サテン、そういう態度は良くない」

「だ、だってぇ」


拗ねて甘えるサテン

可愛いがお前が一番年上だぞ

正確には518歳だし


「助け合う人は多いほうがいい、只でさえ俺達はいきなり放り出された難民みたいなもんなんだ、お前だって500年後にポンと生き返らされて、一人で生きては行けないだろう?」

「ぅぅう」

「・・・頼ってくれるのは良いよ、俺もサテンを頼る、そうやってカオリとも助け合いたいんだ」

「・・・解りました」


そういってサテンは組んでいた俺の腕を離した

ちょっと寂しいが、いつまでもベタベタしてられない


「しかし、たまたま日本人で良かったよ、妖精の話では他の世界からも転移して来てるって言ってたから」

「私は日本人だとは思わなかったけど、馬と同じスピードで走ってるからひょっとしてと思って」

「もっと早く走れるよ」

「す、すごい」


「サテン、イジけてないで会話に入って来なよ」

「・・・私だけ何にも出来無いもん」

「魔法使えるじゃん」

「え!サテンさん凄い!」

「タカネの魔法に比べれば子供みたいなものだもん」

「その美貌と体があるのに贅沢だよ」

「そ、そうかな?」

「そうだよ」

「うん、羨ましい・・・」


「2人は首都行って何するつもりなの?」

「決めてないよ、取りあえず仕事見つかるかなと思って」

「・・・私もです」

「そっかぁ、私もそう、具体的に何ってのは無いんだけど」


取りあえず都会に行けば何とかなると思っているのは若さ故の安易な発想だろうか

住むところとか実際は色々大変だと思うけど


ナンパだ

カオリが追っ払ってくれた

カオリも良く声を掛けられ苦労しているらしい

男嫌いって訳じゃ無いけど、自分の生活が落ち着くまでは、付き合うとか考えられないそうだ

そういうもんかもな


「取りあえず3人で首都に行こうよ、サテン、ホンダにカオリを乗せてくれないかな?」

「・・・解りました」

「助かります!サテンさん大好き!」

「わ、急に抱きつかないでください」


カオリ、気を使ってるな

コミュ能力は高そうだ


宿に戻る

お風呂どうしよ


「俺風呂に入りたいんだけど」

「一緒に入ろうよ、サテンさんも」

「良いの?俺元男だよ?」

「あ、、、そう辺どうなの?」

「うーん、女の裸に興味あるかと言われたらあるね、でも何もしないし出来ないよ」

「あははw正直だね、良いよ私は一緒でも」

「え?恥ずかしくないんですか?」

「どうだろう?でもどうせすぐ慣れるんじゃない?」

「そうだな、カオリは良い事を言った」

「あははw、でもあんまり見ないでね」


3人で風呂に入った

先客も居たので余計な話は出来なかった

カオリの体は中々でした

お尻が小っちゃくて可愛い

サテンもタオルで隠すような事をしなくなった

あまり見ないようにしたけど、すっげえ胸だった

カオリはカオリで俺とサテンの体に圧倒されてた

羨ましいみたいだが、俺は勿論複雑だ

いまだに女の体を受け入れきれてない

そりゃそうだ

良い体でも男に興味ないんだから

どうしろと言うのか


「タカネはもうちょっと隠してください、足開きすぎですよ」

「そうだよ、私も気になった」

「え?そう?内股に慣れてないからなぁ」

「折角綺麗な顔なのに台無しです」

「そう?でも男に興味ないんだよ?」

「女にだっておかしいと思われちゃうよ」


俺の女子力について責められた

はいはい、気を付けます

急に仲良くなっちゃって

まあ女らしくしてみるか


「話し方も変えなきゃ駄目かな?」

「人前では女らしくして欲しいかな」

「私達と一緒の時は今まで通りで良いですよ」

「解った」


カオリは一人部屋だったがこっちに来た

魔法の明かりがあるからね

ランプの明かりとは比べ物にならないくらい明るい

すっかりサテンと仲良くなり、今日は一緒に寝るそうだ

俺は一人で寂しい気もするけど、これが普通なんだからな

サテンの自立の為には依存は良くない

俺だって自分の事を考えなきゃ

そんな事を考えながら寝てしまう


次の日


朝ご飯食べてすぐ出発

またしても盗賊

どうなってんだよこの世界

魔法で片付けようかとも思ったが、カオリが颯爽と馬から飛び降りたので見守る事に

戦力の確認はしておかなければ

12人組の盗賊だったがカオリの敵では無かった

4方を囲まれても慌てない

蹴りを織り交ぜながら近づかせなかった

サテンも馬上から弓をで狙うが撃つ勇気が無い

カオリに当たったらどうしようと考えてるのかな

それとも盗賊に当たってしまうのが怖いのか

カオリの奮闘に盗賊達はあえなく降参

カオリも殺生はしないんだな


「どお?」

「お見事」パチパチパチ

「素敵でした」


盗賊からの寄付も忘れずに貰ってる

これがこの世界でのお金の稼ぎ方なのだろうかw

こうして冷静に見ると考えてしまう

この盗賊は善良な民からお金を盗み、それを俺達が頂く

複雑な気持ちだなぁ

・・・逃がしていいのかな

客観的に見て初めて疑問に感じた

俺達は甘いんじゃないかな

いつか寝首をかかれたりするかも知れない

この盗賊達が、もう悪い事しない保証がどこにあるんだ

いや、多分また同じ事をすると思う

妖精が言ってたよな、その金の持ち主は生きてるのかと

逃げた後しめしめとほくそ笑んでるんじゃないか?

・・・殺すべきなんじゃないか?

それがこの世界を良くする事になるんじゃないか?

どうせ盗賊だ、なにが悪い

逆に感謝されるくらいなんじゃないか?


そんな感じで闇落ちフラグを立てて見たけどさ

平和な日本で俺達は育った

実際、人なんか殺せないよ

甘いと言われようなどうしようが

出来れば人なんか殺したくない

そんなとんでもない事出来ないよ

・・・いつかそんな日が来るのかな

この世界ではそれしか方法が無いって

解決法がそれしか無いと考える日が来るのかも知れないな

日本みたいな優しい世界じゃない

そこだけは履き違えると危険かもしれない

肝に銘じておかなければ


「どうしたの?タカネ」

「・・・いや、何でもないよ」

「真剣な顔をしてましたが・・・」

「いや、先を急ごう」


その後、3組の盗賊を相手にし、次の街に着く

もう夕方だ

今日はここに泊まろう


「なあ、お金の分配どうする?」

「3等分で良いんじゃない?」

「俺とサテンは共同の財布なんだよな」

「タカネは私の物ばかり買ってくれて」

「やっぱ分けるか、いつまでもこのままってのもな」

「うう、タカネはやっぱり私を捨てる気なんですね?」

「違うってもう」

「ですが私は何もしてませんもん」

「俺のパンツ洗ってくれてるでしょ」


とりあえず俺とサテン2、カオリ1で分けた

俺とサテンの所持金は114300アランになった

うーむ、サテンにも役割を増やした方が良いのかな

そんな事言ってるうちに首都に着いちゃうと思うけど


商店街をぶらつく


「お、ニーハイがあるよ、サテン、馬乗るのに履いた方が良いんじゃないか?」

「長い靴下ですね、確かに履いた方が安全ですが・・・」

「あ、絶対領域作りたいんでしょ?」

「ハハハwカオリも履くか?」


「水筒あると便利かな?」

「え?今まで持って無かったの?」

「うん」

「必需品だよ」

「サテンの分だけでいいか」

「またタカネは・・・」

「もうすぐ首都だし、今更買うのもなぁ」


食堂


「あ、これ美味しい」

「ほんとだ、カレーみたい」

「カレー?」

「説明してしまうと、美味しそうには思えない食べ物なんだよ」


宿屋へ


今日から3人一緒の部屋


「また、タカネはすぐ上着脱いじゃう」

「それ窮屈なんだよな、最初から来てた服なんだけど」

「へえ、じゃあボーナスアイテムなのかな」

「綺麗ですよね、私も欲しいです」

「首都に行ったら良い服買ってあげるよ」

「私は今の服でも・・・」

「サテンは綺麗なんだからお洒落しなよ」

「タカネだって」


「カオリ、剣持たせて貰って良い?」

「私の魂よ、大事に扱ってね」

「俺は剣技はどうなんだろうな」

「もう十分強いじゃない」

「今の所オーバースペックで持て余してるよ」



風呂


「へえ、ブラってそう洗うんだ」

「型崩れすると勿体ないですからね」

「胸の形にも影響あるの?」

「ありますよ」

「そっか、気を付けるよ」


「カオリ、俺の胸揉もうとしてるでしょ?」

「え?なんで解ったの?」

「察知能力なのかな、何となく解った」

「うう、ズルいよダイヤって」


部屋へ戻る


「夜退屈だよね」

「やる事無いよな」

「本でも買いますか?」

「本か・・・」

「せっかく3人だし、3人で遊べる物が良いよ」

「トランプとかあるのか?」

「チェスみたいなのなら見かけたよ」

「チェスはやり方知らないなあ」


「まあいいや、寝よ」

「ええ?タカネ早いよー」

「私も眠いです」

「サテンさんまで」

「私も呼び捨てで良いですよ」

「解ったサテン、一緒に寝ようよ」

「仕方ないですねえ」


あと一個街を越えれば首都か

遠かったような近かったような

面白い場所だと良いなあ

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 句読点がない。(;・∀・) [一言] 添削されてないから読みにくいです(´;ω;`) 内容としては面白いのに‥。 小説のためのメモを読んでいる感じ‥。
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