007 赤い鎧の女の子
コスターでの朝
目の前にはサテンの胸がある
ブラは着ているが、こぼれ落ちそうだ
起きたいのだがサテンがガッチリ腕を掴んでいる
この状況でサテンが眼を覚ますとめんどくさそうだが
自分から俺のベットに下着姿で入って来たんだし大丈夫かな?
いや、駄目だ
女とはメンドクサイものだ
自分が悪くても人のせいにするだろう
仕方ないので狸寝入り
もう起きちゃいたいんだけどな
外で鳥が鳴き始めたぞ
起きろサテン
それで服を着ろ
そしたら俺が起きるから
zzzzz
「タカネ、起きてください」
「・・・・・ん?」
「起きましたか?お寝坊さんですね、タカネは」
「・・・・・」
宿を引き払い
朝飯を食べに適当な食堂へ
朝からナンパされる
めんどくさい
サテンが怯えて腕に強く抱きついてくる
キッて睨むと引いてくれた
聞き訳の良い人で良かった
今後はもっとメンドクサイ奴も出てくるだろうな
街の入口で次の街の事を聞く
ルーブルって街で馬で5時間かかるそう
遠いな
今日はルーブルで泊まりかな
だったらゆっくり行けば良いか
馬を返して貰いルーブルへ
カッポカッポカッポ
サテンは馬に乗っている
俺は歩きだ
サテンは俺と一緒に乗りたがったが魔法の練習したいから断った
あ、盗賊だ
右手をかざし、火が出るイメージ
あ、ちょっとでた
チャッ○マンくらいの炎
もっと大きく・・・
ボワワワワワワワワ
火の玉が飛んでいく
盗賊に当たる
慌てて逃げだす盗賊達
いいぞ、もっとデカいのも出せそうだ
昨日サテンが出してた光の玉も出してみるか
手の平を上にしてイメージ
・・・出た
大きさも自由自在だ
便利だな
「光が出せるなら、イマズマも出せるかもしれません」
馬上でサテンがそう言う
イナズマ?
かっこいいな
是非出したい
・・・馬がビックリするかな
さっき炎出した時は平気みたいだったけど
「私が抑えるので大丈夫ですよ」
「この子の名前考えといてよ」
「は、はい」
右手をかざし、イナズマをイメージ
ゴロゴロゴロゴロゴロ
・・・あっけねえ
人生チョロすぎ
やっぱ当たると痺れるのかな
「他に魔法ってどんなのがあるの?」
「後は土の壁を出したり、すごいのだと隕石落とすのとかあると聞きました」
土は防御かな
隕石って言うとメテオっぽいな
ここではメテオは試せないな
強力っぽい気がするし
その後1時間くらい、いろいろ試してみる
強さ、大きさ、後左手で撃ってみたり
サテンが言うには利き手以外で撃てるのはすごい事だそう
右手と左手、同時に違う魔法撃てたらカッコいいな
やってみたけどこれはイメージが難しかった
同じ魔法を同時になら出来たんだけどね
もうちょっと練習が必要か
あまりゆっくりしてると次の街に着くのが遅くなる
2時間ほど馬を走らせる
俺は馬に負担かけたくなかったので隣を自走した
湖が見えて来たのでいったん休憩
馬を休ませる
「タカネ、随分魔法を撃っていましたが疲れていませんか?」
「大丈夫だけど・・・」
玉切れがあるのかな
いざという時使えないのでは意味が無い
今日はもう練習しないでおこう
道中何があるか解らないし
そんな事を考えて居たら盗賊に囲まれる
イヤラシイ目で見てくる盗賊
怯えるサテン
イナズマの魔法撃ってみた
広範囲に撃つことが出来るな、これ
盗賊は残らず痺れてた
痺れが回復してくると逃げようとする盗賊達
催促はしないけど何か置いてって欲しいと思い、再度イマズマ
回復する頃にみんなお金が入った袋を善意で差し出してくれた
いやいや、申し訳ないな
もう二度と悪い事するなよと言い放ち逃がしてやる
じゃあ馬も休憩出来たし残りは俺も乗せて貰おうかな
今日はもう盗賊に会うのは面倒だ
昨日みたいに馬上から威嚇するだけにしよう
馬に乗り、サテンの腰にしっかり捕まる
サテンのお尻を俺の股で挟む
くっついて来るくせにくっつかれると恥ずかしがる
良いから早く行こうぜ
サテンが馬を駆けさせた
3時間ほど走った
馬に無理をさせない速度で
街が見えてくる
あれがルーブルかな
街の外で馬を預ける
受付でナンパされる
めんどくさいな
モテるって大変なんだね
やんわり断ったがしつこかったので魔法を見せる
ビビって引いてくれた
ふう、ため息が出るぜ
首都メルホースに近づくにつれ、街が発展してきてるような気がする
そういう物なのだろうか
ルーブルの道は綺麗だった
衛兵にオススメの宿屋を聞く
風呂がある宿を紹介してくれた
サテンは相変わらずベッタリだ
自立できるのかな
ちょっと心配だ
宿で一人1300アラン払う
物価も上がっていくのかな
あまり贅沢はしない方が良いのだろうか?
盗賊が寄付してくれるから良いか
部屋に入りベットで大の字
魔法使いすぎたのかな
少し横になりたい
サテンが寄り添って来る
寝る訳じゃ無いんだよ?
サテンも馬に乗り続けていて疲れたらしい
少し休んで夕方だ
サテンが魔法の明かりを出してくれる
昼間の盗賊の寄付金を調べる
2万2千くらいあった
武器でも買おうかな
魔法ばかりに頼ると玉切れになった時心配だ
サテンも弓なら使えるらしい
安かったら買おう
街に出て武器屋を見つける
サテンに弓を買ってあげた
俺はどうしようか
どんな獲物が良いのかな
ん?これカッコいいな、エストック?
結構値段は張るが・・・
うーんすごく長いから邪魔かな?
もうちょっと短い獲物がいいか
刃物じゃなくていいか、人を殺すのは抵抗あるし
木の棍棒とかで良いかな
安いのを選ぶ
弓と棍棒で2000アラン程だった
次に防具屋へ
何があるか解らないので少しは防御固めたい
あ、あれ、セクシーな鎧だな
谷間は開いてるがしっかり胸は固定されるようになっている
馬の上のサテンの胸が揺れるのが気になるんだよな
伸びて垂れたら可哀そうだ
それに軽くて丈夫そうだな
あの鎧を買ってあげよう
10000か結構高いが仕方ない
少し、サイズ変更をしなくてはならないらしい
サテン、胸でっかいもんな
腰も絞るので、明日の朝取りに来ることになった
ついでに夕食
今日も昼食べなかった
俺は平気だけど
サテンは2食で平気なのかな?
途中で食堂がある訳でも無いので皆どうしてるんだろ?
弁当でも持っていくのだろうか
サテンは旅行などした事が無いので解らないらしい
荷物増えるのも嫌だから我慢できるなら我慢したいな
干肉とか保存食なら良いかな
またナンパだよ
都会に近づくほどチャラいのが増えるな
面倒で仕方ない
食堂から宿に帰るまで3組に声を掛けられる
すべて断らせてもらった
やれやれ
宿屋に着き一息つく
ナンパはなんとなく全部断ってるけど、サテンの意見も聞いた方が良いのかな?
「なあ、サテン、もし好みの男が声かけて来て、ついて行きたい時は言って欲しい」
「い、嫌です!やっぱり見捨てる気なんですか?!」
「そ、そうじゃないよ、サテンの意思もあるだろうと・・・」
「は、離れません!私はタカネから離れませんからね!」
「わわ」
サテンが俺の腰に抱きついてくる
そのままベットに倒れ込んでしまった
しっかり掴んで離さない
「大丈夫だから、俺は男に興味ないけど、サテンは元から女だから好みもあるだろうと・・・」
「男に押し付けて逃げる気なのでは・・・」
「逃げないよ、水龍様から頼まれたんだから」
「・・・・・」
それからサテンのマークがキツクなった
もう、俺の腕を両手でガッチリホールド
歩きにくくて仕方ない
恐らく怪しいカップルに見えるだろう
お陰でナンパは減ったが
次の日の朝
防具屋へ行き昨日調整して貰った鎧を受け取りサテンに着させる
ついでに薄いプレートが貼ってあるブーツも買ってあげた
うーん、カッコいい
見た目だけならどこかの騎士のようだ
「私ばかり・・・タカネは買わないのですか?」
「俺はそういうの着ると走りにくくなっちゃうからね」
「だから一緒に馬に乗ってください」
「さっきも言ったろ?今日は長旅なんだから、馬に無理させちゃ駄目だ」
次の中継地点は村だ
馬で3時間ほどで着くらしいが、漁村なので宿泊施設はあるけどあまり綺麗では無いらしい
そこから更に3時間ほどで大きな街に着くそうなので、今日はそこまで行きたい
サテンはくっついていたいので不満らしいがそこは譲れなかった
じゃあヒモつけて良いかと言われたが断った
犬かよ
街を出る
馬と共に道を走る
俺の服は元々胸が揺れにくい
タイトな服なので少し走りにくいのだが
しかし丈夫で型崩れしない
特殊な服なんだろうな
盗賊に道を塞がれる
蹴散らし寄付を貰う
旅の途中の冒険者っぽい人達が声を掛けてくる
俺達を見て護衛させてくれと言う
スケベ根性だろうな
魔法を見せ、断った
どうせ馬のスピードについて来れないんだから
商人が盗賊に襲われていた
護衛も居たが苦戦している
見過ごせない、助太刀に入る
魔法であっと言う間に片づけた
「ありがとうございます、なんとお礼を言っていいか」
「大丈夫ですよ、盗賊達から寄付を貰ったので」
「護衛が怪我をしてしまった、漁村までで結構ですから護衛して貰えませんか?」
漁村はたぶんもうちょっとだ
仕方ない、見捨てる事は出来んな
ん?待てよ
「サテン、回復魔法もあるのか?」
「あります、とても難しいですが」
護衛に近づき傷を見る
出来るかな?
イメージ、イメージ、傷を修復するイメージ
護衛の傷が見る見る治っていく
完璧だ
「・・・本当に何でも出来るんですね」
「ああ、そうみたいだ」
ヌルいゲームをやってるようだ
強くてニューゲームみたいな
普通に生活するだけならオーバースペックだろう
どう役立てて行こうかな
念の為、漁村までは送ってあげた
とても感謝してくれ、お礼も貰った
馬を休ませる為、俺達も休憩
俺自身も走りっぱなしだったけど疲れは無いな
まだまだ走れそうだ
「サテン、お腹空いてる?」
「いえ、私は座ってるだけですから」
ずっと馬の上ってのも体力使いそうだけどな
「鎧はどう?」
「とてもいいです、体にフィットして胸が揺れません」
それは良かった
「馬の名前は決めた?」
「い、いえ、決められなくて」
サテンは決められない子だ
名前も決められないかもな
「じゃあベンツとか」
「便通?駄目ですそんなの」
「違うのに、じゃあホンダとか」
「ホンダ?いいですね」
「よろしくな、ホンダ」
「ヒヒイイイイン」
休憩が終わり漁村を出発する
後3時間、頑張れよ、ホンダ
出発してすぐサテンがトイレをしたいと言い出す
道から外れ、茂みへ
「は、離れないでくださいね」
「解った解った」
「う、後ろ向いててください」
「はいはい」
「・・・・・あ!そっちに流れちゃいました、見ないで!」
「わ、わっ」
「・・・あんなに避けなくても」
「いやいや、おしっこだもの」
「・・・汚いものみたいに」
「ええ?サテンは平気なの?」
「何がですか?」
「おしっこ、触ったりとか」
「平気な訳無いじゃないですか」
「・・・・・」
何なんだよもう
落ち着いたところで走り出す
途中盗賊に2回会う
本当に治安が悪いな
寄付ありがとう
もうちょっとで街かな
あ、女の子が歩いてる
1人かな、珍しい
警戒してこっちを向いた
赤い鎧を来た少女
15歳くらいかな
黒髪で可愛い、日本人みたい
馬と同じ速度で走る俺をみて驚いてた
構わず通り過ぎる
「ま!待って!」
なんだろう、厄介事はごめんだが
女の子が必死に追って来るがスピードが違い過ぎる
遠くなる女の子
「わ、わたし、エメラルドのスイッチで・・・」
「ん?」
急ブレーキ
女の子が追いついてきた
「わ、私、日本人です!あなたも別の世界から来たんでしょ!?」