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全部神様が悪い  作者: 無二エル
ピエトロ王国編
62/134

062 鍛錬

さて、ジュリエットの処遇をどうしよう


「しばらくは外にも出ない方が良いかな」

「部屋はもう一個空いてるじゃない、そこに住んで貰えばいいよね?」

「ですが家具もありませんよ、買って来なくては」

「わ、私の為にそこまでしなくても、毛布一枚貸して頂ければ」

「メアリーと一緒に寝るら、大きいベットだから余裕ら」


まあ今日はメアリーと一緒に寝て貰うか

家具は明日買って来よう


「魔法水晶どうする?」

「光ってるから布に包んで金庫にでも入れて置けば?」

「そうだな青い光だから夜とか見られると解る人には解っちゃうのかもな」


金庫に入れといた

その内処分を考えよう


「きゃ、きゃあ!グリフォン!」

「おい、大丈夫だから魔法使おうとするな」

「クー」


食事


「遠慮せず食べてくれ」

「あ、ありがとうございます、落ち着かない生活で食事もゆっくりとるヒマも無くて」

「メアリーの分食べるら」

「たくさんあるから気にするなメアリー」


風呂


「さあ、自慢の理想の体とやらを見せて貰おうか」

「ええ?みんなでお風呂に入るんですか?」

「ああ、ジュリエットは少し匂うぞ、逃亡生活の間風呂に入ってないだろ」

「は、恥ずかしい・・・」


ジュリエットはなかなか見事な体だった

俺やサテンには敵わないがな

カオリは嫉妬してた

お前は所詮エメラルド、ふふん


寝室


コンコン


「はーい」


ジュリエットが入って来た


「タカネさん、その・・・タカネさんを陥れようとしたのに匿ってくださって・・・」

「お礼はメアリーにでも言って」

「メアリーさんも感謝しています、何故あそこまで私の味方をしてくれたのか・・・」

「色々あったんだよ」


余計な事は言う気は無い

聞きたきゃメアリーに聞け


就寝



翌日

ハンター業の5人を送り出す


「シオン、エリーゼ、家具屋に行ってきてよ、取り敢えずベットがあればいいだろう」

「ベットだけでいいなの?」

「匿うにしてもいつまでになるか解らんしな・・・タンスとかテーブルも買っておくか?」

「解りましたわ・・・あと、ジュリエットさんは荷物が少なくて、そのう、着替えもあまり持ってないかもしれません」

「そうか、じゃあ衣類も買ってやれ」


外には出せないから気に入ったものは買えないが

そんな贅沢も言わんだろう

団欒室で少しジュリエットと話するか


「ジュリエットはどこに住んでたの?」

「東の方のイシュタルという国です、砂漠の多い国です」

「イシュタルはどうなの?仲が悪い国が多いとか、魔法水晶を戦争に使いそうとか」

「資源の少ない国です、使わないとは言い切れませんね、国王も野心が高いほうだと思います」

「うーん、そうか・・・」

「ひとつあまり関係の良くない国があります、東の国境に面しているリビエラという国ですが、リビエラは海に面しているので、イシュタルにとっては重要な貿易相手だったんです、ですがリビエラは足元を見てイシュタルに商品を法外な値で売るようになってしまって」

「ふーむ、じゃあイシュタルが魔法水晶を開発したらリビエラに対して交渉も楽になったのかな」

「自国で開発出来るというのはそっくりそのまま軍事力の誇示になります、優秀な魔法使いがたくさんいると言っているようなものですから」

「なるほどね」


「しかし、ルビーの魔法特化のスイッチ持ちは少ないのかな?魔法水晶が200日で出来上がるならもっとありふれたものになっててもおかしくないと思うけど」

「魔法水晶が初めて作られてからまだ5年しか経っていません、それ以前にも宝石に魔力を閉じ込めて魔法石にする技術はあったのですが、水晶は色が変わるだけで魔法効果は無いものとされていました」

「なるほど、青になる前の段階で打ち捨てられたのか」


膨大な量の魔力が必要になるからな


「ルビーの魔法特化がどれくらい居るのか解りませんが、良識のあるものなら作らないことを選ぶとも思います、私は作ってしまいましたが・・・」

「うーん、まあ俺も先に知ってたら作らなかったかな」

「責めるわけではないですが、国に渡さない選択もあったのではないかと・・・」

「確かに、俺も先に作ってることを言っちゃったから引っ込みつかなくなったんだと思う」


ジュリエットは渡さないことを選択したんだよな

俺は作ってから知ったけど渡してしまった

穏便に済む方法を選んだのだと思う

ホメロスを出て、短期間でまたピエトロを出なきゃいけなくなるような事態を避けたんだろう


「しかしどのみちニルギスとソビキトが軍事開発してるんだろう?いっそのこと量産して大陸中にばら撒いたほうが良いのかなとも思うが」

「戦力の格差を防ぐためですか、それも解らない意見ではないですが、それが正解かどうかの判断は私にはしきれないです」

「うん、新たな弊害を呼び起こすとも限らないからな」

「例えばピエトロで作ってリビエラに売ってしまった場合、イシュタルはピエトロの事を良くは思わないでしょう」

「確かに」

「余計な争いを生み出すくらいなら作らないほうが良いと私は思います」


うん、その通りだ


「そもそも量産できるものでは無いんです・・・」


ああそっか

十二日で作れる俺とは考え方がそこから変わってくるのか

俺は頑張れば一年で30個作れるな


「さてジュリエット、偽名を考えてくれ」

「偽名ですか?」

「ピエトロは不法滞在にうるさい、ジュリエットは客人扱いにするがいつまで匿えばいいか解らない以上、念には念を入れておいたほうがいいだろう」

「・・・私はこの国にとって招かれざる客ですもんね」


そうだ、他国で魔法水晶を作ってた奴が最近魔法水晶の開発を発表した国に居てはマズい


「ではジルとお呼びください」

「ジルか、解った」


シオンとエリーゼが帰って来た


「家具は夕方配達予定ですわ」

「そうか、ジル、人が来るときは隠れてね」

「解りました」

「2人もこれからジルって呼んであげて」

「解りましたわ」「解ったの」


「タカネさん、これ少ないんですが・・・」

「何?」

「全財産です、匿って貰うお礼です」


110万アランだった

そこそこ持ってたんだな


「解った、生活費として預かるよ、でも半分で良い、何かあった時の為に半分は持って置いて」

「はい、助かります」

「・・・ずっと家にいても退屈だろうし、魔法石でも作るか?」

「いえ、以前作った事があるのですが、私の作った魔法石の効果はあまり需要がありません、宝石を無駄にするだけなので・・・」


ジルが作る魔法石は魔力しか乗らないらしい

魔法使いが少ない上にそんな強力な魔法が必要な人も少ないので需要が無いそうだ


「本が何冊かあります、勉強は出来るのでしばらくは退屈はしないかと」

「そう?新しい本が欲しければ言ってくれ、買って来るから」

「ありがとうございます」


昼食後

サテンが帰って来た


「早いな、どうしたの?」

「最上級になる事が出来ました」

「おお!おめでとう!」

「昼食でパーティの皆さんにお祝いして貰ったんですよ、午後は休みになりました」


パチパチパチパチ


「指輪は使ってるの?」

「普段は使ってますよ、ハンターの時は使ってませんが」

「なんか、逆のような気もするけど」

「モンスター相手の時は感を鈍らせたくないんです、ドラゴンを余裕でやっつけられるようになったら付ける事にします」


サテンがドラゴンを・・・

頼もしくなったな


「この指輪はチカン対策にもってこいです、察知能力はすごいですね」

「サテンにチカンするような奴は俺がメテオ打ち込んでやるからな」

「近づけさせないので大丈夫ですよ」


チカン対策としてしか使われてないのか

・・・まあいいけどさ


「タカネならいくらでも触っても良いんですよ」

「お、おう、え?」


顔を赤らめるサテン

・・・・・・

なんか気まずくなった


「あ、あれだな、指輪がしっかり機能してるかのテストだよな」

「そ、そうです、テストしましょう」

「じゃ、じゃあいくぞー」

「は、はい」


むに


「なんで避けないんだよ」

「え?・・・ああ、どうしてでしょう」

「も、もっかい行くぞー」


むにむに


「・・・・・・」むにむに

「ぁ・・・ぁんっ」

「何してるなの」

「お、おうエリーゼ、指輪のテストだ」

「シオンが見たら興奮するの、やめてほしいの」

「はい」


怒られた

呑気なもんだな、ちょっと前まで核の心配してたのに


夕方、ジルの家具が運び込まれる

ジルには隠れて貰った


「こんな大きなベット・・・」

「ジルが隠れる必要なくなったら来客用として使うから気にしなくていいよ」

「ご迷惑おかけします」

「これ要る?俺が使ってない下着なんだけど」

「な!なんてセクシーな」

「以前バイトで貰ったんだよね、サイズ合わないかな」


ホメロスの高級下着店で貰ったエロい下着

Tバックとガーターのやつ

恥ずかしがるジュリエットに着させてみた


「・・・ちょっと余っちゃうか」

「す、すごい胸なんですね、お風呂で見た時もすごいなと思いましたが」

「スイッチだからね、サテンは天然なんだぞ」

「それもすごいですね・・・後はカオリさんがスイッチでしたっけ」

「そうだ」

「すごいメンバーで暮らしてるんですね」


ああ、ジルが来た事でスイッチ3人と500年前の女2人

あとドMの女が一人

このうち大陸20傑も2人居るしな


「私にもスイッチの知り合いがもっと近くにいれば、こんな事にはならなかったのかも・・・」

「イシュタルにはスイッチ居ないの?」

「騎士団にいました、あとハンターにも一人・・・ああ」

「どうしたの?」

「いえ、エメラルドのスイッチを私は見下してしまったんです、私から距離を置いてしまった」

「あらら、嫌なやつだったんだね」

「その通りです、調子に乗っていたと自分でも思います」


そうか、俺も気を付けなきゃな

何気ない一言の中にも毒が含まれてる事ってあるからな

うーん、思い当たる心当たりが節々に・・・


カオリが帰って来た


「そうだよ!カオリが苦労してるのにタカネは易々とドラゴン倒したりするもんだから!」


胸を揉みまくられた

俺もストレス感じてるんだがなぁ

これも持ちつ持たれつってことなのかな


「カオリも指輪で強くなれるんだから気を付けろよ」

「うん、迷ったけどハンター業では使わないことにした、やっぱ良い目では見られないよね」

「無駄なプレゼントだったかなぁ」

「そんな事無いよ、チカン対策になるし、指輪付けてトレーニングしたら効率良い気がするよ」

「効率良いってのは本当なのか?もし本当なら能力の底上げが容易になるけど」


カオリが持ってる指環は力が4倍、素早さが4倍、魔力が8倍になる

荷物を100kg持ち上げられるとしたら指環を使えば400kg持ち上げられることになる

より重い負荷をかけたほうがトレーニングの効果が上がるのは解るが・・・


「タカネだって5tのソリをずっと運んでて、足が速くなったって言ってたでしょ?」

「うーん、そうなんだけどさ、他と比較できないからさ」

「真似出来ないもんね、そんなの」


カオリがまた自慢?と言わんばかりに俺の胸を揉む

普通に話してるつもりでも聞いてる側からすれば自慢話か


「まあそれより夕飯までトレーニングに付き合ってよ」


はいはい、解りましたよ


カオリが指環をして俺を肩車をしスクワットする

片足で

バランスを取りながら


「すげえな、でもちょっと怖いんだけど」

「もう普通にスクワットしたんじゃ張り合いがないもの」

「お?自慢ですか、感じ悪いですね」

「ち、違うよw」


片足100回ずつこなすカオリ


「次は背中に乗って」


俺を背中に乗せ、カオリが片手で腕立て伏せをする

片手200回ずつこなす


「次はまた肩車ね」

「はいはい」


ん、座ったまま肩車?

なにすんの?

足を固定するカオリ

急にカオリが後ろに倒れる

うおおおお、こええ

俺の背中が地面につく前に止まった


「肩車して腹筋?いくらなんでも無茶だろ」

「く、来るよ、お腹にズンズン来ちゃうよぉ・・・」

「おいバカやめろ」


ゆっくりだが100回、俺を肩車したままやり終えた


「俺も踏ん張る事でトレーニングになったわ」

「ええ?タカネは強くならなくていいよ」


お腹に疲労感が貯まる

カオリはすごいトレーニングを始めたな


「普通にやってたんじゃルビーにも敵わないもの、指輪感謝してるよ」

「・・・それで物足りなくなったらもっと大きな宝石で魔法石作るか」

「本当?次は5カラットくらいで作って欲しい!」


普通なら体壊しちゃうと思うけどな

スイッチ持ちの体は丈夫だ

5tのソリをいくら引っ張っても俺の体はボロボロにならない



風呂


「メアリーも引き締まって来たな」

「サテンのお腹を目指すら、カッチカチら、ペッタンコら」

「褒め言葉ですか?」

「贅肉が胸に集中してるら、女の理想ら」


サテンが複雑な顔をした

背中も肩甲骨がくっきりと浮き出て贅肉が無い

太腿には少し贅肉が残ってるがこれは維持して欲しいな

また柔らかい膝枕を堪能したい


「タカネ、見過ぎです」

「ああ、ごめん」

「カオリの体も見なさいよー」

「俺ら鍛えても変わんないじゃん」


スイッチは太りもしない

ハインツさんとか見る限りじゃ、歳は取って行くんだろうけど

おっと、メイドちゃん達が不思議な顔してる

スイッチの事は話してないんだ、気を付けよう


夜、雪が降り始めた


「うーん、冷え込むなあ」

「暖炉の薪を切らさないようにしますわ」


寝室


「タカネ、寒いので一緒に寝ましょう」

「カオリもー」

「二人とも寒いなら厚着すればいいのに」

「タカネだっていつも下着で寝てるじゃないですか」


厚着で寝るとどうせ脱いじゃうんだよな

2人がベットの中で密着してくる

俺の腕を胸で挟むサテン

足を絡めて来るなよカオリ

ヘソをいじるのもやめなさい

さ、サテン、股に俺の手を挟むのはやりすぎじゃないだろうか


イチャコライチャコラ

外は寒いけど火照って眠れなかった

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