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全部神様が悪い  作者: 無二エル
ピエトロ王国編
47/134

047 見学


「クリスティ様が来ていますわ」

「んー応接間で待ってもらって―」


今日も早いな

朝から元気なのは羨ましい


食堂


「今日は3人共出かけるのら?」

「ああ、そうみたいだな」

「じゃあ一人で魔法練習と体力づくりしてるら」

「おう、頑張れよー」


朝御飯を食べ、クリスティ含め4人でハンター組合へ

・・・なにやら賑やかだな


「ドラゴンが出たぞ!討伐パーティメンバーを募集中だ!」


西のヤーイン近くにドラゴンが出たらしい

・・・ドラゴンか

最近ダンジョンで狩りまくってるし俺は良いかな


「あれが、グスタフさんだよ」

「へー」


パーティメンバー募集中と叫んでいるのがピエトロ1位のグスタフさんらしい

・・・メンバー募集?

即席パーティで行くつもりか?


「10人以上の多数パーティで行くみたいです」

「へえ、クリスティ行って来たら?」

「タカネ様は行かないんですか?」

「ここ数日で狩り過ぎたからなぁ」

「・・・カオリ、行って来ようかな」

「え?」

「10人以上のパーティならやれそうな気がする」

「カオリ、危ないのでやめてください」


・・・カオリがドラゴン挑戦か

10人以上の大人数パーティとは言え心配だなぁ

カオリが自分のパーティの元へ走って行った

何か話し合い、頷き合う


「私のパーティから2人、参加するよ!」

「む、もう決めちゃったのか?」

「うん、次いつこんなチャンスがあるか解らないもの」

「・・・・・」


グスタフさんの元に走るカオリ

既に10人、これで12人集まったようだ


「数が多すぎても動けない!これで募集は終了する!」


閉めきっちゃった

12人で依頼を受理しに行く


「タカネ!心配です!着いて行きましょう!」

「・・・ああ、見学に行くか」

「いざとなったら助けてあげてください!」


サテンが泣きそうだ

そうだな、俺も心配だ

今回はついて行って見守るか


俺とサテンがついていくのでクリスティ、カオリのパーティ、サテンのパーティメンバーもついて来る

その他にも見学者が結構ついて来た

討伐メンバーの50mほど後ろを歩いてついていく


「クリスティ、グスタフさんはどれくらいの実力なの?」

「個人での実力はそこそこでしょうか、連携が上手な方ですよ、今も動きを説明していますね」


グスタフさんが依頼場所に向かいながら一生懸命説明をしているのが解る

熱心に一人一人の話を聞き、連携を考えているのだろう


「しっかりした人みたいだな」

「でも心配です、タカネ、絶対にカオリを守ってくださいね」

「解った」


カオリもいつかは通らなければいけない壁だ

俺は出来る限りサポートしよう

・・・自分で戦うより緊張するぜ


さっきからクリスティに声を掛ける人が多い

クリスティ結構人気あるんだな

俺とパーティ組むのやめてそっち行ってもいいんだぞ?

嫌?なんでさ!

解ったよこんなとこで土下座はやめてくれ


ヤーインに向かう途中の橋に来た

俺が作った橋だ

始めて見る物も多いのか、ビックリしてるな

あ、カオリが俺の方を指さしてなんか言ってる

余計な事言わなくていいんだよ

何人かにお辞儀された

・・・照れくさいじゃないか


橋を渡りヤーイン方面へ

ヤーインにはハンター組合無いのかな

回りにそう聞いたら、今回はヤーインの組合から依頼が回って来たらしい

依頼受ける人が居なかったのだろうか

そうでは無く、ヤーインの最上級パーティが一度挑戦し、失敗したらしい

・・・嫌な予感がするなあ


ヤーインが遠目に見えて来た頃

・・・居た

結構街の近くに居た

これは街民は不安だったろうな

デカくないか?

遠目に見ても15m近くあるような

討伐メンバーが慌ただしくなり陣形を広げる

あっと言う間にドラゴンを囲んでしまった

ドラゴンが火を吐く

ドラゴンの前方にいる者は距離をとっているので炎は届かない

後ろに回った者がドラゴンに攻撃

カオリは後ろ側だな

ドラゴンが尻尾を振る

各々避ける

危なげないな


「ああ!カオリが!カオリが!」

「サテン、今の所大丈夫だ」

「もう見てられません・・・」


サテンは顔を覆っているが今の所は大丈夫だろう

しかしこちらも攻撃に苦労しているみたいだ

カオリ、今攻撃を弾かれたな

硬そうだ

ドラゴンがもう一度尻尾を振ると共に方向を転換させた

カオリの方に頭を向けたな

後ろに下がり、炎を警戒する

ドラゴンも届かないと解っているのか忌々しげだ

グスタフさんの斧が炸裂する

・・・しかし弾かれる

そんなに硬いのかよ、強敵だな


膠着状態が続く

ドラゴンが尻尾を振る

また方向転換か

カオリが間を詰める

あ、また方向転換した

カオリが慌てて後ろに下がる

元気なドラゴンだなー

槍の一撃がドラゴンのお尻辺りに入った

呻くドラゴン

チャンスとばかりに集中攻撃

攻撃がいくつか通じたようだ

ドラゴンも負けずに尻尾を振る

一人が吹っ飛ばされ、2人にかすったようだ


「ああ!タカネぇ!」

「まだ大丈夫だよ、飛ばされたのは違う人だし、しっかり受け身もとってる」

「もう終わらせてください!」

「・・・邪魔は出来ないよ、サテンも堪えろ」


サテンを抱きしめ落ち着かせる

攻撃は続いている、ドラゴンがまた呻いた

お腹にカオリの攻撃が入っていた

しかし深く入り過ぎたせいか抜くのに一瞬遅れる

ドラゴンが腕を払い飛ばされるカオリ

10mくらい吹っ飛び、転がった


「た!・・・タカネエエエエエエ!!」

「大丈夫だ!受け身取ってるし、もう体勢を直してる!」

「カオリが死んじゃううううううう!!!」


カオリは片膝をついているが、しっかり剣を構えている

ドラゴンはカオリの一撃で大きく弱った

皆チャンスとばかりにいっせいにドラゴンを攻撃

カオリもその輪に加わる

もう一息だろう

だが最後まで気を抜くなよ

最後のあがきってもんがあるからな

ドラゴンが尻尾を振る

力が無いな、最初と比べるとすごく遅い

皆、余裕で避ける

炎を吐く

大丈夫だ、全然届いていない

背中に攻撃を受けるドラゴン

呻き苦しむ、暴れる尻尾が危ない

あ、ドラゴンの目に力が入ったな

怒りだ

気を付けろ、いつも以上の力を出すぞ

ドラゴンがほぼ一回転、体を360度振り回して尻尾を薙ぎ払う

6人吹っ飛ばされる、4人はかすっただけ

カオリとグスタフさんはうまく避けていた

グスタフさんが飛ぶ

渾身の力と体重を込めて飛ぶ

グスタフさんの斧がドラゴンの頭を捉えた

ドラゴンの頭に斧が食い込む

最大の呻き声をあげるドラゴン

グスタフさんに向け炎を放つ

モロに受けてしまうが体を転がせすぐに炎を消すグスタフさん

想定してたのだろう

立てる者何人かがドラゴンの背中を攻撃する

最後の力を込めて

これで終わりだと言わんばかりに

カオリも必死の形相だ

背中に深く剣を差し込む

槍を持ったハンターがドラゴンの心臓を狙う

深く深く槍が食い込む

ドラゴンは腕でそのハンターを払った

吹っ飛ぶハンター

槍は心臓に刺さったままだ

ドラゴンの動きが弱くなる

まるでスローモーションのよう

見ている者全員が把握した

討伐した

ドラゴンの頭が下がっていく

力なくうな垂れていく

地面に突っ伏し動かなくなるドラゴン

肩で息をしているハンター達

いっせいにぶっ倒れ大の字になった

終わった

良くやったぞカオリ、見事だった


「か、カオリッ!」


サテンが駆けだす

その後を追う

ドラゴンは絶命してるよな?

気配はもうない

サテンがカオリの元に行き、抱きしめあげる


「さ、サテン、大丈夫だよ」

「怪我は無いですか?!タカネ!ヒーリングをしてください!」

「ああ解った、カオリおめでとう」

「ありがとうタカネ、やったよ!」


ドラゴンキラーか

何人で狩ろうが関係無い

カオリはドラゴンを倒したんだ


おっとモロに吹っ飛ばされた6人が居たな

2人は大丈夫だ、起きあがれないが動いている

茂みの向こうに飛ばされた4人は大丈夫か?

あらら、3人は無事だが1人が木に激突したな

意識はハッキリしてるみたいだが顔が歪んでいる

お腹ぶつけたのか?鎧着てるけど・・・

衝撃で肋骨が折れたみたいだ

取りあえず外傷はヒーリングで治してあげる


「立てますか?」

「ああ、ありがとう、少し痛むが歩けるよ」


他の人もヒーリング

グスタフさんの火傷も治してあげる


「ヒーリングか、橋と言いすごいな」

「大きいドラゴンでしたね、15mくらいある」

「ああ、こんな大きなドラゴンは初めてだ」

「何tくらいあるのかな・・・」

「15tくらいはあるだろうな」


15tか

12tのドラゴンなら運んだことあるけど


「タカネ、運んでくれない?」

「俺が運んだら俺が狩ったみたいに見えるぞ」

「でも全部持ってった方がお金になるし」

「なんの話をしてるんだい?」


ドラゴンの尻尾を持つ

籠手買って良かったな、滑り止めになる

引いてみる

動いた、運べそうだ

ホメロスで石を運んだのは俺を大きく成長させていたらしい


「どっちに持っていきます?ヤーイン?首都?」

「・・・呆れた力だな」


皆、引きずられるドラゴンに呆気に取られてる

近いヤーインに持って行ってくれって

解った、ついて来てくれ

15tのドラゴンを運ぶ俺とその後に続く人達

すぐにヤーインから人が出て来た

ドラゴンが狩られた事に喜んでの事だが表情が固まる

目の前の異常な光景に息を飲む

・・・あれ?怖がられたかな

そりゃそうか、ドラゴンを引きずる女に恐怖を覚える者もいるだろう

魔法を使うメアリーが怖がられたように、500年経っても未知の力に怖がる人がいるんだな

人垣が出来るが自然に道が開く

ハンター組合どこ?

はいはいそっちね

空けて空けて

組合の前に着いた

ふう、近くて良かったぜ


ハンター組合に入るグスタフさん

すぐに職員が出て来た

大きさにビックリしてる

査定に時間かかるって


俺は帰るか

もう用事無いもんな

奇異の目で見られてるからその場を後にした


「タカネ様、お疲れさまでした」

「クリスティ、俺の事怖いか?」

「いえ、既にタカネ様の実力は知っているので」

「タカネが怖いだなんてそんな・・・」

「サテンは慣れているからだよ、あれが普通の反応だと思う」


サテンのパーティメンバーが少し引いてたもの

マズい物見せちゃったかもしれない

グリフォンを連れているのも要因かも

逆の反応もある

子供のように眼をキラキラさせて俺の事を見てる人も居た

信じられない物を見るときの反応は両極端か


首都に帰り組合に行く

ロクな依頼が無いのでダンジョンへ

サテンとは組合で別れた


俺はクリスティとムスタングとダンジョンへ

もう地下5階まで全然敵がいないな

気配が一つあったけど無視して地下6階へ

今日は土龍ペイルは居ないようだ

明かりの魔法を出して辺りを見渡す

一個じゃ足りない、いくつか魔法の光を出した


「・・・ここが最下層みたいだな」

「そうですね・・・」


ところどころにペイルが移動の時に作ったであろう岩の山があるだけだ

おや、待て、向こうの壁に木箱があった

進みより木箱を開ける


「・・・なんだこれ」

「アクセサリーですかね」


木箱の中身はネックレスみたいなのが入っていた

4本の鎖と中央に大きな宝石


「サークレットだと思います」

「ああ、頭に巻くのか」


マー○ャとミ○アが巻いてたアレか

形は違うけどあれもサークレットだろう


「タカネ様、ちょっと良いですか?」


クリスティが俺にサークレットをつけてくれる


「う、美しい・・・」


そうなの?俺は見えん

クリスティが顔を真っ赤にして両手で拝むように鼻と口を隠している


「こ、これは是非タカネ様が持って行ってください!何か付加能力もあるかも」

「付加能力?魔力が上がるとか?」

「解りませんが鑑定してみましょう!」


付加能力あったとしてもこんなのつけて戦えるかな

おでこのあたりに宝石が来るし変な日焼けの仕方しそう

まあいい、鑑定待ちだ、ペイルの為に明かりを消してその場を後にした


帰りに地下5階でドラゴンに会ってしまう

さっきの死闘を見た後だとあっさり倒す気にもならない

クリスティにやらせよう

気合が入るクリスティ

クリスティもさっきの戦いに触発されてるようだ


かれこれ5時間

時間かかってるけどこれが普通だ、仕方ない

巧みに動き回りドラゴンを弱らせていく

もうドラゴンがクリスティの動きについていけない

クリスティも汗だくだが、最初と変わらず動き回っている

顔が良い、やる気に満ちている

ドラゴンがフラフラになってクリスティが心臓にサーベルを刺す

終わったようだ


「タカネ様!こんなに早くドラゴンを一人で倒せました!」

「おめでとう、前は半日かかったんだっけ?」

「すごく充実した戦いでした、私は強くなったかも」

「やったな、素材はクリスティが独り占めで良いよ」

「そ、そんな!こんなにお待たせしたのに」


1日に2回も他人がドラゴンを倒すのを見た

なかなか見応えのある戦いだったぞ

サークレット貰ったんだ、素材はクリスティの物で良い

異論は認めん

剥ぎ取り、ダンジョンから運ぶのだけ手伝ってあげる


首都の組合に着いた

少し遅くなったな、サテンとカオリは居ない

先に帰ったのだろう

素材とサークレットを鑑定してもらう

素材はダブ付き気味でそんなに高くならなかった

そうだよな、最近何匹狩ったか・・・

カオリ達のドラゴンもあまり高くならなかったかもしれない

首都ではなくヤーインに持ち込んで正解だったかな

向こうなら少しは高く買って貰えるかもな

そんな訳で素材は360万

全部クリスティに渡す


で、サークレットは?

随分時間かかってるな

すげえ高いんだろうか

期待が高鳴る


「出ました、6400万です」

「えええ?そんなに高いの?何で?」

高騰こうとうのサークレットです、力、魔力、素早さ、すべてが2倍くらい上がります、鎖はミスリル、宝石は魔法石です」


マジか

外に出て魔法使ってみようかな


「クリスティ、本当に要らないの?」

「魔力も上がるんなら、私には勿体ないかも・・・」

「俺だってすでにオーバースペックだしなあ」

「でも、とてもお似合いですよ?」


・・・・・

取りあえず売るのはやめる

使うつもりも無いけど

まあいいか、その内何かの役に立つかも・・・

さて、帰るか


「でも、ダンジョン攻略したからいよいよやる事無くなっちゃったな」

「そうですね、明日からどうしましょう」

「少し休むかな、メアリーを鍛えてあげたい」

「・・・そうですか」


そんな顔するなよ

そんな見捨てられたみたいな


「クリスティも結構儲けたでしょ?少し休んだら?」

「・・・・・・」

「ふ、冬前に色々準備しなきゃいけないしさ」

「・・・・・・」


もう、なんだよ

涙ぐんでるんじゃないよ


「・・・どうしたいの?」

「毎日家に行って良いですか?」

「ま、毎日って」

「駄目ですか?」


うーん


「俺もやる事あるから毎日は困る、3日に一回くらいなら」

「・・・・・」

「ふ、2日に一回くらいなら」

「・・・解りました、じゃあ2日に1回行きます!」

「あ、ああ」

「それじゃ!」


スキップ踏んで帰って行った

うーん、押し切られた

敗北感を抱えて家に帰る


「タカネ、おかえり」

「おおカオリ、ドラゴン高値で売れた?」

「1800万くらいだったよ」

「一人150万か、良いのか悪いのか」

「重さの割には安かったみたい」


そうか、それは俺のせいだと思う


「達成報酬も12等分で25万、そこそこ儲かったから良いよ」

「なによりドラゴンを倒したと言う栄誉が大事だよ」

「うん、すっごく嬉しいの!」

「改めておめでとう」

「・・・いつか、一人で倒すんだ」


そうだな、それくらい出来ないとクリスティには勝てないぞ

あいつはスイッチ持ちでも無いのにすごい奴だ

俺らはサ○ヤ人だけどあいつはクリ○ンみたいなもんだからな


「タカネ、すぐご飯みたいですよ」

「・・・サテン、パーティメンバーが俺の事なんか言ってなかった?」

「・・・気にしないでください」


おいおい余計気になるわ

俺のせいでギクシャクしたりしたら嫌だぞ

・・・やっぱしばらく組合には顔を出さないでおきたい


「それよりその頭に付けてるのは何ですか?」

「すごく綺麗だよね」

「これは高騰こうとうのサークレットと言う物だ、力と魔力と素早さが倍になるらしい」

「ええ?!すごいね!」

「それ以上強くなってどうするんですか?」

「ほんとになw」


まあ使わないけどさ、金庫に入れておいた


夕食を食べる


「メアリー、お疲れだな」

「う、うん、頑張ったら・・・」

「そうか、無理しすぎはよくないぞ」

「明日も頑張るら・・・」

「あ、ああ」


風呂


「いやあ、今日はカオリちゃん疲れちゃったなーなにせドラゴンを狩ったから!」

「すごいですわ」「すごいです」「すごいの」

「あー肩こっちゃったなー」

「お揉みしますわ」

「腰も痛くなったなー」

「お揉みします」

「足もパンパン」

「揉むなの」


カオリが調子に乗ってるが予想通りだ

にやけ顔でマッサージしてもらうカオリ

メイドさん雇って良かった

風呂を上がって団欒室へ

今日は初めて入るな、団欒室

明日からは入り浸りだ


「俺明日からしばらく休むよ」

「ハンターの仕事しないんですか?」

「ああ、ダンジョン攻略してやる事ないんだ」

「まあ・・・」

「ドラゴン出てもカオリに任せれば良いし」

「う、うん、カオリに任せて!」

「駄目です、ドラゴンの時はタカネがついて行ってください」

「そうだ、運んでもらったお礼しようと思ってたのに帰っちゃったよね」

「ああ、待ってたら分け前を期待してるみたいでしょ?」

「グスタフさんもキチンとお礼言えなかったって嘆いてたよ」

「いいよそんなの、お礼言われたくて待ってたみたいじゃないか」

「そんなこと思わないよ」

「そう?それより怪我した人は大丈夫だったの?」

「うん、肋骨だからしばらくは安静だけどね、お金も入ったし大丈夫でしょ」


そうか、良かった

ソファに寝っ転がる


「タカネ、また寝てしまいますよ」

「カオリ、ドラゴン運んだお礼に部屋まで運んで」

「結局お礼必要なんだ」


おやすみ

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