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全部神様が悪い  作者: 無二エル
ホメロス王国編
37/134

037 求婚

「タカネ殿はいるか」

「・・・ああ、ユングさん、おはようございます、早いですね」


内政官のユングさんが来た


「困った事に王様がお前のことを気に入ってしまった、なんとかして手に入れたいと言って聞かんのだ」

「ああ、昨日の闘技大会で舐め回すように見られました」

「うーむ、私としてもタカネ殿には河川工事でさんざん世話になっている、こんな話をするのも申し訳ないのだが」

「諦めてくれとしか言えません、側室なんて絶対に嫌です」

「我々も散々説得したのだがな、すでに21億もの金を王宮に預けていて、金にも困っていないとな、だが・・・」

「諦めてくれないんですか?」

「・・・一応言うぞ、怒らないでくれよ、王様に一晩1億でどうかと聞いてこいと言われてな」

「1億って・・・お断りします」

「ああ、すまんな、こんな話を持ってきてしまって」

「1億も税金でしょ?もっと大事に使うよう言っておいてください」

「返す言葉もないよ、その1億も本来は河川工事に回す予定であった金でな、タカネ殿の活躍で浮いた財政だというのに・・・」

「私は自分で自分の首を絞めてしまったんですか?」

「いや、そんな事には絶対にさせない、王様は必ず説得してみせる、本当に申し訳なかった」


ユングさんがトボトボ帰っていった

あの人も板挟みで大変だな

だが一晩だろうが絶対に嫌だ


「い、1億!?」

「冗談じゃないよなー」

「で、でも、1億だよ!」


サテンとカオリに話した

カオリは金に目が眩んでいるようだ


「カオリならやるの?1億で」

「か、カオリにそんな価値は・・・うう、自分で言ってて悲しくなる」

「そもそも経験あるの?」

「な、無いです」


経験ない方が価値が高いのかな

この世界の道徳観は未だによく知らない

というかどうでもいいわ、俺は絶対にやらないぞ


「さ、サテンならどう?1億なら・・・」

「おいカオリ」

「やりません、100億積まれても嫌です」

「さすがサテン、よく言った」

「お金で女を買おうと言う態度が気に食いません、それがこの国王という立場の人間なら情けないです」

「本当だよな、ひどい国王だ、いざとなったら違う国に行くか」

「はい、そうしましょう」

「ぅぅ、私が間違ってました」


カオリが凹んだところでそれぞれ別行動

俺は採石場へ

サテンとカオリはハンター組合に行く


採石場


「おお!優勝おめでとう!」

「はい、ありがとうございます」

「5tものソリを運ぶんだ、余裕だっただろ?」

「あ、はい、対戦相手には悪いんですが・・・」

「大陸大会も頑張れよ!」

「1ヶ月後、また休むことになりますが・・・」

「ああ、大丈夫だよ!気にせず頑張ってきてくれ」


もう皆知ってたか

人間離れした女の闘技大会優勝を疑っていなかったようだ

18往復、90t運んで家に帰る


「サテン、何してるの?」

「昨日のソマリさんの戦い方を参考にしてみようと思いまして」


ああ、矢を2本も3本も同時に撃ってたよな


「あれはパーティメンバーに当たりそうで怖いけどなぁ」

「そうですね、細心の注意をはらわないと、他にも横に動きながらの射的も真似できればと」

「あれはすごかったね、あのスピードで走って狙ってくるんだもんな」

「私も負けてられません、弓だけでなく魔法も頑張らないと」


ソマリさんは回復魔法も使うもんな

綺麗で弓の名手で魔法も使える万能ハンター

ハインツさん、良い嫁さんを貰ったよな


「私も頑張らないと、タカネみたいに剣で矢を弾けるようになりたい」

「カオリ、1本弾いてたじゃないか」

「あれはたまたまだよ、もっと精度を高めないと」


カオリが先の尖ってない矢と盾を持ってきた


「サテンの邪魔しちゃ悪いか、タカネ、弓は撃てないの?」

「どうだろ、撃った事無いけど」

「公園で練習につきあってよ」

「解った」


以前サテンに買ってあげた安い弓を借りる

公園で練習か、流れ矢に注意だな


「取りあえずあの岩狙ってみてよ、胸引っ掛けないよう注意ね」

「おう、解った」


筒から矢を取り出し弓に添える

発射、当たった


「・・・卑怯だわ」

「使えるみたいだな」

「すごくスピーディだったよ、サテンが見たら自信失うかも」

「なんか、構え方も自然に浮かんできたんだよな」

「弓を寝かせてたよね」

「ああ、横向きで引いたな、なんでだろ」

「あれでどうして狙えるの?」

「解らん」


良く解らんけど謎技術が俺の中に眠っていたようだ

でも横向きだと体の後ろまで弦を引けないので長距離は狙えないかも

岩までの距離は20mくらいだったから横向きでも当たったけど


「取りあえず20mの距離で盾で受けてみるね」

「盾買ったんだな」

「うん、カッコいいでしょ?」

「ああ、鎧に合っててカッコいい」


カオリは赤い盾を買ったようだ

素材はなんだろ

良く解んない


「よし、連続で撃つぞ」

「う、うん」


バシュッ バシュッ バシュッ

頭、足、胸

カオリは簡単に捌いている

盾だもんな、余裕か

更に5本ほど撃つ

頭、足、頭、頭、足

カオリは全部盾で弾いた


「・・・なんの躊躇も無く頭狙って来たね」

「ええ?訓練でしょ?駄目だった?」

「・・・助かるけどさ」


カオリが複雑な顔をした

目にでも当たったら大ごとだもんな

兜でも被って貰おうか


「ううん、大丈夫だよ、今度は剣で受けてみる」

「心配だから顔より下狙うね、弾いた矢の行方にも注意な」

「うん、破片も少し怖いかも」


じゃあ胸から

胸、胸、胸、胸、胸


「ちょ、ちょっと早すぎるかも」

「解った、もうちょっと間隔開ける」


足  胸  腰  足  足

あ、最後弾き損ねた

カオリの腿が赤く腫れあがる


「大丈夫か?」

「ひ、ヒーリングしてぇ~」


はいはい、世話が焼けるな

そんなこんなで1時間ほど練習した


「20mの距離ならそこそこ弾けるね」

「よく頑張ったよ」

「お腹空いたー」


家に帰る


「二人ともご飯が出来てますよ」

「ああ、ごめんなサテン、任せちゃって」

「いいえ、遅くまでお疲れさま」


風呂に入ろう


「サテン、また引き締まったな」

「すごいペタンコなお腹・・・」

「毎日自室で鍛えてるんですよ」

「すごく良い体だな・・・」

「タカネと変わらないと思いますが」

「胸が邪魔で自分のお腹見えないんだよね」

「鏡で見ればいいじゃないですか」

「自室で自分の裸見てるとかナルシストじゃないか」

『・・・・・』

「見てるの?2人共」


自分の体に惚れ惚れしてるのか


「二人ともさ、顔も可愛いし良い体してるんだから見せる相手でも見つけたら?」

「タカネはどうなのよ」

「俺は元男だもの、男を好きになる事は無いよ」

「えー、タカネこそ勿体ないと思うよ?、カオリがその体だったら10人くらい男作るのに」

「カオリ、そういう願望があるのですか?」

「う、ぅぅ、言ってみただけだけどさ」

「私は男は嫌いです」

「女が良いよな?」

「そういう意味じゃありません」

「タカネ、そんな目で私達を見てたの?」

「カオリは心配しなくて大丈夫」

「どーゆー意味よ!」

「た、タカネ、私は・・・」

「男の体だったならサテンと付き合ってみたいよなー」

「た、タカネがそう言うなら・・・」

「い、いや、男の体だったらって話で」


なんだか妙な展開になった

・・・そろそろ上がろうかな


「た、タカネ、私で良ければ!」

「さ、サテン!脚を掴まないで!」

「カオリの体のどこが不満なのよー」

「カオリ!お尻を触るなよ!」


むう、余計な事言っちゃったな

はーあ、俺だって恋人の一人くらい欲しいよ

でもこの体じゃ・・・

ちょっと涙が出た

おやすみ


翌日、騎士アズバーンが来た

表情が暗い


「タカネ殿、ちょっとまずい事になった」

「・・・ひょっとして王様が私を気にいった話ですか?」

「そうだ、ユング殿が諦めさせようと説得していたのだが、王様が聞き入れようとしなくてな」

「ユングさん、頑張ってくれてるんだ」

「ただ、このままではユング殿の立場が悪くなりそうだ、優秀な方なのでホメロスには欠かせない方なのだが・・・」

「王様はどんな人なんですか?言っちゃ悪いけど・・・」

「そ、それ以上は言わないでくれ!言いたい事は解ってる!」

「・・・・・」

「・・・どんな王様でもホメロスの為、支えるのが我々の務めだ、王妃様がご病気で無ければこんな事にはならないのだが・・・」

「ご病気なんですか?王妃様」

「ホメロス国民なのに知らないのか?もう1年以上伏せっておられる」

「治せないんですか?」

「・・・ベヒーモスの角を煎じて飲むと良いらしいのだが、希少モンスターでな」

「なかなか見つからないのか」

「いや、実はマリーベルという国に居るんだよ」

「強いんですか?狩れないとか?」

「草食のとても優しいモンスターだ、マリーベルの国民に愛されてるから狩ることが出来ないんだよ」


そうか、それは無理だな

王妃の為とはいえ無害なモンスターを狩る事は出来ない


「王妃様も自分の為にベヒーモスを狩る事は許さないとおっしゃられている」

「立派な王妃様ですね」

「どこかの魔法使いが調合用に過去の在庫を持っていればいいんだがな」


アズバーンの話ではベヒーモスが亡くなった時だけ角が手に入る

超高値で取引される希少素材らしい

希少モンスターで長生きもするので滅多にその機会は訪れないらしいが

だが過去に亡くなったベヒーモスの角の素材を魔法使いなら持っているかもしれない

高度な調合にも使われる優秀素材なんだとか

そういう事らしい

俺が知ってる魔法使いなんて二人しか居ないけどあたってみようかな



「ベヒーモスの角ぉ?!そんなの持ってる訳無いよ!」


胸が大きくなる薬作ってた女の子の工房に来た


「王妃様が病気になった時にお城の人達も探してたけどぉ、首都では見つからなかったみたいだよ!」


正にそれなんだよな

当然ながらここにも来てたらしい


「そっか、ありがとう、無理言ってごめんね」

「うん、また髪伸びたら来てね!」

「・・・胸、まだしぼんでないね」

「うん、すごいねおねーさんの髪」


手を振って工房を出た

そっか、まあそんなに簡単に見つかる訳も無い

一応もう一か所の伝手にも行ってみるか



「べ、ベヒーモスの角?な、無いですよ」


以前、キメラを逃がしてしまったラビオリさん

すごく、眼を逸らされた

・・・持ってるんじゃないか?


「ま、前に首都からも問い合わせが来たけれど、な、無い物は出せないです」

「ウソついてません?ラビオリさんはウソつきだからなぁ」

「うう、ゴーレムの件は申し訳ありませんでした」

「困ってるんですよ、王様が女好きで、王妃様が病気だから歯止めが効かなくて」

「お、王妃様が病気なのは、知ってるんですけど」

「ラビオリさん研究費に困ってるのでは?だからゴーレムの虚偽申告したんでしょ?ベヒーモスの角売れば大金が手に入るのに」

「うぅ、でも一度惜しくて無いって言ってし・・・ちょ!な、無いですよ!ベヒーモスの角なんて!」


嘘つきだけど嘘ヘタな人だな

元々良い人なんだよな、キメラが逃げた時も被害が出る前にすぐに討伐依頼を出して来たし

しらばっくれる事も出来ただろうに


「そういえばキメラは元気ですか?」

「はい、すごく馴ついてくれてて、もう土の壁はいらないかもしれません」

「それは・・・大丈夫なのかな」

「出来ればもっと身近に置きたいので、ゴーレムの事は警戒してますが・・・」


・・・そうか

じゃあ土の壁を解いてみるか

ムスタングを抱き上げ、囲いに向かう

おお、元気そうだ

俺の事を覚えているのかヘビの尻尾が警戒してる

エストックで殴ったんだよな

それを尻尾のヘビだけが見てたんだろう

意思疎通してないのか?

その辺は謎だ


土の壁の魔法を一気に解いた

地面に吸い込まれるように消えていく壁

キメラがちょっとびっくりしたな

しかしラビオリさんの姿を見つけトテトテと駆け寄って来た

ラビオリさんに甘えだすキメラ

・・・大丈夫そうだな


「お腹空かさないようにしてあげてくださいね」

「はい、人や動物を襲ってしまうと困るので、解ってますよ」

「間違って狩られても困るので、あまり研究所から離れなければいいんだけど」

「そうですね、討伐依頼を出されても困るので、リボンでもつけようかしら」


ムスタングにも何かつけようかな

女の子だしな


「しかしエサ代も大変じゃないですか?ベヒーモスの角売ればいいのに」

「な、無い物は売れませんから」

「キメラに名前つけてるんですか?ベヒーモスとか」

「タカネさん、強引ですね・・・」

「早く出しなさいよ、ベヒーモスの角」

「えーん」


「1億でどう?」

「1億!500gしかないのに1億ですか?!」

「やっぱりあるんだ」

「あ!あわわわ」

「病気治すにはどれくらい必要なの?」

「・・・200gもあれば十分じゃないかと」

「じゃあ200gで1億で」

「むむむむむ」


グラム50万

希少素材とは言え高すぎるレートだろう

でも王宮は1億余ってるらしいから

余計な財政は無くしてしまおう


「・・・解りました、ですが一度無いと言ってしまってるんで出所は明かさないで欲しいんですが」

「解りました、王宮も手に入れば文句ないでしょう」

「それでお金は・・・」

「うーん、今、手持ちが9790万しか無くって」

「そ、そんなに持ってるのもすごいと思いますが」


元々9290万持ってて昨日の賞金500万足して9790万

食費くらいしか使わないから全然減らない


「210万は後払いでも良いですか?」

「い、いえ、十分ですよ9790万でお譲りします」

「ありがとうございます」


黒い欠片を貰った

実際の角は5m以上あるらしい

これはそのほんの一部

随分渋ってたけど、いざ大金を目の前にすると嬉しそうだ

多分凄い高値で買っちゃったせいもあるんだろうけど

別に良いよね、王宮に請求するし

物自体が無いんだし、1億余ってるなら払ってくれるだろう

万が一払って貰えなくても王妃様が元気になって王様を諫めてくれるなら安いもんだ

安くは無いか、なんで俺がこんな無駄な出費を・・・トホホ


王宮へ行く


「ユングさんかアズバーンさん呼んでください」


10分ほど待つ

ユングさんが来た


「な!なんと!ベヒーモスの角が手に入るとは!」


王宮も散々探したんだろうけど

意外と近くにあったよ


「しかし、グラム50万とは・・・通常は3~5万なのだが」

「1億余ってるなら有効に使ってください、王様もまさか王妃様を助けるのに1億が高いとは言わないでしょ?」

「・・・そうだな、一晩1億の方がバカげている、いくらタカネ殿が魅力的とはいえ」

「そうそう」


高級娼婦でも一晩3万らしい

超最高級娼婦でも一晩10万らしい

俺がいくら絶世の美女でも1億は無い


「まあ、渋るかも知れないが説得してみるよ、王様も王妃様が伏せってからハメを外し過ぎで困ってる」

「王妃様に手綱握って貰った方が国も安泰みたいですね」

「ああ、大きな声では言えないけどな」


お金は後日って事になった

別に王妃様が治ってからでいいかな

ただ手持ちが全然無くなったのでハンター組合に行く

ケルベロスがあったので狩って来た

50万手に入れ帰宅

今日は石を運べなかったな



1週間後、アズバーンが来て王宮に呼ばれる


「王様の呼び出しですか?だったら行きません」

「いや、王妃様がお礼を言いたいから来てほしいとの事だ」

「元気になったんですか?」

「まだ起き上がれるようになったくらいだが、回復傾向にある」


仕方ない、王宮に向かう

ムスタングは建物内に入れられないらしいのでアズバーンに預かって貰う


「か、噛まないか?」

「大人しい良い子ですよ」

「わ、解った」


アズバーンは腰が引け気味だ

ムスタングを抱え呆然としていた

大丈夫かな

衛兵に案内され、王妃の寝室へ

ベットの上で王妃が上半身を起こしていた

両脇に居るのは誰だ?王妃の子供かな?

右手に若い男、左手にプリンセスドレスを来た美しい女が立ってた


「貴方がタカネですか?まあなんと美しい・・・」

「王妃様、御加減いかがですか?」

「お陰様でこうして起き上がることが出来ました、これもタカネのお陰です」

「いえ、たまたまベヒーモスの角が手に入ったもので、少々値が張りましたが」

「聞いております、アキレス、そちらを差し上げて」

「はい、母上」


アキレスと呼ばれたのは息子か

18、9歳くらいだろうか・・・

なにやら袋を持って俺のそばに来た

おや、眼を合わさないな

良く見ると顔が赤い、惚れさせてしまったか


「1億です、私の命に1億も使って良いのか迷いましたが」

「何をおっしゃいますお母様、お母様が居なければ私は生きてゆけません!」

「まあまあアクア、御客人の前でみっともない」


アクアと呼ばれたのは姫君か

金髪の美しい少女

15、6歳くらいかな


「おやアキレス、タカネを気にいったのですか?」

「は、母上っ」

「アキレスも年頃、タカネ、アキレスと婚約する気はありませんか?」


はあ?

なにやら急展開だぞ

なんでそうなるんだよ


「私もいつ何時居なくなるか解りません、息子の婚姻を見届ければ思い残す事は無いのですが」

「す、すみません、私は結婚する気はありません」

「なんと、アキレスでは不満だと?無礼ではありませんか?」


なんだよ、王妃様もメンドクサイ人だった


「母上、あまり興奮なさっては」

「アキレス、貴方では不満だと言われたのですよ」

「お母様!落ち着いてください」

「アクア、貴方はどう思うのです?兄が侮辱されて黙っているのですか?」

「わ、わたくしは・・・」


・・・嫌な展開だ

早く帰りたい

国を出る準備でもしようかな


「た、タカネ様はとてもお美しいので私も仲良くしたいです」


顔をポっと赤らめるアクア

ああ、そっち系なのか?

この王室はまともなのが居ないのかな

娘の様子を見て軽く引く王妃


「も、もうよい、下がってくれ、下がらせろ!」


なんか知らんけど下がらせられた

勝手なもんだな

まあいいか、1億帰って来たし

はーあ、俺は悪くないのにため息が出ちゃう


「おおタカネ殿、もう済んだのか?いやあムスタングは可愛いなぁ」


アズバーンがムスタングと駆けまわって遊んでた

すっかり仲良くなって・・・

気楽なもんだな


「帰っちゃうのか?ムスタング、またな」


名残惜しそうなアズバーン

・・・・・なんなの、これ


家に帰る、サテンとカオリは今日休みなのか


「王様の脅威が無くなったら今度は王子と王女が俺を狙っている」

「・・・まあ、災難ですね」

「モテモテだね、タカネ」

「もうこの国嫌だ、出たい」

「ついて行きますよ、タカネ」

「え?!じゃあカオリも!」

「最悪の場合はそうするよ、二人を巻き込むのは気が引けるんだが」

「置いてくつもりですか?許しません」

「そ、そうだよ!水臭いよ!」


二人に両脇を羽交い絞めにされた

胸で腕を挟まれる

すぐ出て行く訳じゃ無いから離して欲しい


大陸闘技大会もあるしな

終わるまではホメロスの代表では居たい

・・・どこでやるんだろ、そういえば聞いてないな

各国の代表が集まるなら住みやすそうな国を聞いてみようかな


やれやれ、モテるってのも良いもんじゃないな

断るのだって大変なんだからな

ほんとなんでこんな目に会わなきゃいけないんだ


石運びは休んで不貞寝した

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