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EXPlunder 〜エクスプランダー〜  作者: ローネリア・シャングリーゼ
19/20

お姉さんの圧力と弾力が凄い!?

最近俺の生活は充実している。

ちゃんと仕事もして、お金を稼いでいるからな。

ここのところの俺の朝の日課は、ナコルの頬を撫でる事だ。

スベスベで、尚且つプニプニして柔らかいのだ。

ナコルの朝は弱い。

俺はその弱さにつけ込み、これでもかとナコルの頬を堪能する。

今日もまたいい触り心地だ。

ついでに首筋をクンクンしてやる。

あ〜、幸せだ。

しかしなかなか起きないな。

やや頬がピクピクしているが、まだナコルは起きる気配がない。

もう少し堪能しておこう。

いつもの事だ。


そんな朝のルーティーンを済ませ、ギルドへ行く。

毎度の事、食堂で少し贅沢になった朝飯を食べ、一階に降りる。

昨日と同じで、また人だかりが出来た。


「あなたがレン君?」


その中の一人が話しかけてきた。

お、今日はグラマラスなお姉さんだぞ。

いい匂いだ〜。


「はい、俺がレンです」


「私はアルビネ。

パーティー、ドラゴンの牙のリーダーをやってるんだけど、あっちで少し話さない?」


これはもしかして、デ、デートのお誘いというやつですか?

神様、ありがとうございます!


「もちろんですよ、あなたのような美人とお話しできるなんて。

さぁ、行きましょう」


「あら、嬉しい事言ってくれるのね、こっちよ」


俺はアルビネさんに手を引かれて、ギルドの近くのカフェに入る。

もちろんナコルもついてきている。

できればこのグラマラスなアルビネさんと二人っきりが良かったのだが、仕方ない。

俺は今もナコルの所有物らしいからな。


「レン、鼻の下が伸びてる」


足を踏まれた。

最近優しくなってきたと思ったらコレだ。


「あらあら、ケンカしちゃダメよ」


「ケンカなんてしてない」


「そうですよ、ケンカなんてしてませんよ」


「あら、そお?

仲がいいのね、レンとナコルちゃんは」


「俺とナコルが?

そう見えます?」


「えぇ、あなた達兄妹みたいに見えるわよ」


「良かった、恋人でなくて」


「フンッ!」


「あっ、痛ってぇ、また踏んだな!」


少しは手加減ぐらいしろっての。

ナコルは昔とは比べ物にならないくらい強くなっている。

加減をしてくれないと俺の身体がもたないぞ。


「ふ〜ん、ナコルちゃんは兄妹って言われるのは嫌みたいね。

恋人同士って言えば良かったかしら」


隣を見るとナコルが真っ赤になっている。

からかわれてご立腹のようだ。

そらそうだよな。

俺とナコルが恋人?

そうは見えないだろう。

さすがに身長差で無理があるぜ。

俺は174センチで、ナコルは155センチ位だからな。


「で、アルビネさん、何のお話しなんですか?」


「そうね、本題に入りましょうか。

巷で噂の冒険者育成師っていうのは、あなたの事よね?」


「あ、はい、そうです」


やっぱり恋愛に発展はしなかったか。

残念だ。


「良かったぁ〜、ちょっと詳しく話を聞かせてもらいたいの。

いいかしら?」


「はぁ、かまいませんよ。

何から話します?」


「えっとじゃあ、簡単にグロースを経験できるカラクリについて教えて欲しいわ」


「カラクリも何も、ただメタルスフィアを連続で倒すだけですけどね」


「メタルスフィアを倒すの?

以外と地味な作業なのね」


「そうですね、それの繰り返しです。

メタルスフィアはレアエンカウントなので、普通のやり方ではメタルスフィアに効率良くエンカウントするのは難しいんですよ」


「確かにそうね。

でもメタルスフィアを倒した事がある人もいるけど、連続でグロースするなんて事は無かったみたいよ」


「そこは企業秘密というやつですね」


「やっぱりそうよねぇ、私もそこが一番知りたかったんだけどなぁ」


そう言ってしな垂れ掛かるアルビネさん。

ちょ、ちょっと、胸が当たっとりますがな。

この柔らかさ、女神級です!

神様、この世に生を与えてくれてありがとうごさいます。


「レンく〜ん、ダメぇ〜?」


「ダメって訳じゃないですけどぉ」


「レン、やめておいた方がいい。

変な奴らに目をつけられる」


ナコル、忠告ありがとよ。

しかし、お前ではまだ勝てないんだ。

アルビネさんの圧倒的な圧力と弾力に、お前はまだ到底辿り着けていない。

大人の魅力が、お前には足りなさ過ぎる!


あぁ〜、アルビネさん、耳フゥ〜はダメだろ!

こらっ、そんなところをクリクリするんじゃありません!

それは卑怯だ。

俺の理性がもたない!!


「わ、分かりました。

言いますから、ちょっと離れて下さい」


「あら〜、私はこのままでもいいのに〜」


「俺がヤバいので離れて下さい」


「ナコルちゃんの目が怖いわ〜、そんなにお姉さんを睨まないでよ〜」


後ろでナコルが睨みを効かせているようだ。

女の対決では勝てないんだぞ、ナコル。

やめとけ。

お前の完全敗北だ。

ナコルは唇を噛み締めて、自分の胸とアルビネさんの胸を見比べている。

お前にはまだ未来がある。

元気出せ、ナコル。

俺はナコルの肩に手を置き、頷く。


そしたらペシッとはたかれた。

俺はナコルの事を思ってしたのに。


「えぇっとあんまり大っぴらにしないで下さいよ」


「えぇ、わかったわ」


「俺のスキルが関係してるんです」


「あなたのスキルが?

見たところあなたはまだ若いし、スキルを習得できるような歳には見えないんだけど」


「そうですよね、ナコルにも言われました。

何故俺がスキルを習得出来たのかは、俺自身も分からないんですよ。

気が付いたら持っていたって感じで、しかも戦闘中にたまたま発動したんです」


「へぇ〜、そうなんだ。

で、どんなスキルなの?」


「これも正確ではないと思いますが、二つの能力がある事が分かっています。

まず一つは、モンスターからスキルや特殊なアビリティを盗んで、自分の力にする能力。

そして、もう一つがその盗んだアビリティを仲間に付与する能力です」


アルビネさんがガタンと急に立ち上がった。

額に汗をかいている。


「どうかしました?」


「い、いえ、何でもないわ。

ちょっと驚いただけよ。

そんな能力があなたには備わっているのね?」


「そして、これも偶然ですが、メタルスフィアから盗んだ特殊なアビリティが、取得経験値アップだったんですよ」


「そのアビリティを付与して、メタルスフィアを倒すと連続でグロースが起こるという訳ね?」


「えぇ、そうです」


「この後、少し時間をもらってもいいかしら?」


「えぇ、構いませんけど」


「ギルドマスターに会ってもらうわ」


「ギルドマスターにですか!?」


「あなたの力は悪用されれば、とんでもない強者を生み出す可能性もある。

それを放っておく事は出来ないのよ」


まぁ、確かに。

何らかのルール決めが必要か。


「分かりました。

じゃあギルドに戻りましょう。」


「ごめんね、レン君」


「いえ、別に」


ナコルは、面倒くさい事になったという顔をしてる。

仕方ないだろ、アルビネさんが美しいからいけないんだ。

俺は悪くない。






という事で今俺達が居るのは、冒険者ギルドの四階、ギルドマスター室に居る訳です、はい。

華美な装飾が壁に飾ってあるその部屋は、確かに威厳のようなものを感じさせる。


「で、こいつがそのヘンとか言う奴か?」


「ギルドマスター、違います。

レン君ですよ」


「おぉ、そうか。

レンだったか、済まん済まん」


「どうも、レンです。

こっちはナコル」


「あ〜、ナコルはよく知ってる。

昔から無茶ばっかりしやがるから有名だ」


「へぇ〜、ナコルって有名なんですね」


「おう、見た目がちっこい割に、肝っ玉の据わった嬢ちゃんでな。

見てるこっちがハラハラするわい」


「ギルドマスターって、こう見えて意外と心配性なのよ」


確かに見た目は荒々しい熊だもんね。


「んな事ぁどうでもいい。

お前のそのスキル、ちょっとばかしヤベエ代物だぞ!」


「えっ、ヤベエんですか?」


「おう、昔の文献に載ってるんだがよ、そういう力を持った奴が、過去にも居たらしいわ。

そいつはモンスターから力を奪えば奪う程、精神が壊れていったらしい。

己の力に取り憑かれて、心の中の闇に負けちまってよ、人を殺しまくった挙句、一国をも潰しちまいやがった。

その名も殺戮の王ベルケンス」


「へぇ、それは恐ろしいですね」


「まぁな、力はあり過ぎると暴走するのが世の常よ。

だからこそ抑止力となる者が必要でね」


「俺が力に溺れると?」


「そうは言わんが、俺もギルドマスターとしての立場ってモンがあるんでな」


「まぁ、それはそうですね。

で、俺にどうしろと?」


「ひとまず、冒険者育成はギルドの許可制にする。

こっちで冒険者を精査して、適性のある奴だけを育成しろ。

誰彼構わず育成されるとこっちも困る」


「なるほど、それはいい考えですね。

俺も悪人を強くしたりする趣味はありませんから」


「おう、そりゃあ助かるぜ。

世の中、いい奴ばかりじゃねぇからな」


ごもっともだ。

こんな感じで、冒険者育成の方向が決まったので、俺としても一安心だ。


「それと今のお前の実力を確認しておきたい。

ギルドの裏に鍛錬場があるから、そこでアルビネ達と手合わせしてみてくれ」


「はぁ、俺はあんまり女の人と戦うのはちょっと…」


「あら、私はこう見えて結構強いわよ」


「おう、そいつは冒険者ランクがアダマンタイト級だ。

安心して殺れ」


「ちょっと、ギルドマスター、殺れだなんて女の子に言わないでよ〜。

本当にヤラれちゃったらどうするのよ〜」


「男に負けたらヤラれんのが世の常だろ?」


「もう、ホントこのおっさん、サイテー」


まぁ、そんな訳で、鍛錬場に移動となった。


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