お金儲けの匂いがする!
という事で、毎度お馴染みギルドの二階に来ている俺とナコル。
そこで何故かゼクト達と遭遇。
そのまま皆で宴会モードになり、現在に至る訳です、はい。
途中からアルコールが入りレイナちゃんが歌い始め、セリスちゃんが脱ぎ始めるというハプニング付き。
それはもう美味しゅうございました。
主にダメージ喰らったのは俺。
何故ならナコルはお酒を飲まないから。
とりあえずセリスちゃんに服を着せて寝かせる。
これ以上は危険だから、俺の命がね。
んでもって俺も少しお酒を飲んで、テンション上げ上げフィーバータイム突入。
ゼクトは泣き上戸。
ナコルは一人黙々と食べ続ける。
本当にマイペースなやっちゃな、兄弟姉妹おらん一人っ子は。
あれ、俺今全国の一人っ子達を敵に回した?
ごめん、そんなつもりじゃないよ。
ちょっと酔った勢いで、口が滑っただけ。
許してちょ。
酔った勢いでセリスちゃんにボディータッチ。
ヤワヤワや〜ん、この幸せな感触。
満更でもないセリスちゃん。
そんな俺にレイナちゃんが抱きついてきたぁ〜。
俺は揉みくちゃにされ、最終的にはナコルのサウンドバッグに。
何でやねん、俺が悪いんか?
いつも俺だけしばかれとるがな。
俺がグッタリしてるとゼクトが泣き上戸から立ち直ったのか、俺の隣に座る。
「何か悪いな、奢ってもらって」
「いいって、そんなの。
今回は、ちょっと臨時収入があってさ。
それに皆でこうしてワイワイやる方が楽しいし」
「まぁ、確かに。
レン、お前この前会った時よりガタイ良くなってないか?」
「うんまぁ、ちょっとばかしパンプアップしたかな?」
実際は一回りぐらい腕が太くなったけどね。
「初めて会った時は体格、俺とそう変わらなかったのにな」
まぁ、ハッキリ言うとスキルでズルしてます。
でも言えない。
まさかナコルもだなんて。
ナコルは体格はそのままだが、体脂肪率は下がってるだろう。
無駄な脂肪や贅肉が一切無い引き締まったボディーなのだ。
胸は別だが。
この前、私には脂肪なんて無いとか抜かしやがるから、オパーイを揉んでやったわ。
これは?的なノリでモミモミと。
そしたらもちろんシバかれたよ。
危うく腕が逆に曲がるところだった。
まるで瞬間湯沸かし器みたいに一瞬で、真っ赤になってたな。
その後は、一瞬の早技で何が起こったのか俺には分からなかったが、気付いたら関節技がきめられてた。
不思議な事もあるもんだ。
まぁ、ゼクトの言いたい事も分かるぜ。
普通は短期間でそんなに急成長しないんだろ。
俺には裏ワザがあるのさ。
もしかしてこれって、いい仕事の予感。
「なぁ、ゼクト。
短期間で今よりもはるかに強くなれるとしたら、お前ならいくら払う?」
「えっ、何だよ、いきなり」
「まぁ、いいから、考えてみてくれよ。
短期間で、楽に、今よりはるかに強くなれる方法があるとしたら、いくらなら払ってもいいって思う?」
「そうだな、どれ程強くなれるかにもよるとは思うけど、もしお金があるならという前提だと、100万エリス払ってもいいとは思う」
「ほう、そんなにか?
理由は?」
「そうだな、至極簡単だ。
俺が男だからだ。
男だから、いつかは自分の限界まで強くなりたい。
それには時間がかかる。
恐らく一生かけて地道に戦って鍛えなきゃいけない。
でも、もしも本当に、お前の言うような短期間で楽に、おまけに大幅に強くなれる方法が存在するなら、自分の限界にも今までより早く近づけるって事だろ?」
「そうなるな」
「だとすりゃあ自分の限界を超えた先を見る事も出来るかもしれない。
ロマンだろ、男の?」
「へぇ、確かにロマンだな、それは。
自分の限界を超えた先か」
言ってみりゃあスーパーになるって事だな。
その高みに上ってみたいという欲は、もちろん俺にもある。
それほ俺が男だから。
ゼクトと同じ理由だ。
そして俺にはそのノウハウがある。
ならば育成に力を入れて、尚且つ自分も高める。
そしてお金を貰う。
これってwin-winの関係じゃね?
相手は短期間でグロースしてハッピー。
俺もグロースしてハッピー。
さらにはお金も貰えてWハッピー。
これ、俺得だろ!
ナコルも連続でグロースした時、驚いてたもんな。
最終的には喜んでたし。
「良し、決めた!」
「ん、何をだ?」
「俺、冒険者育成師になるわ」
「何だ、そりゃあ?」
「文字通り冒険者の育成に寄与する人」
「まさかお前!」
「はいはい、そのまさかですよ」
「短期間で、楽に強くなる方法知ってんのか?」
「イェス!」
俺はニンマリと笑った。
両目は( $ $ )になってただろうな。