モテ期到来!?
新たな出会いと共にダンジョンを戻るレン達。
果たして平穏無事でいられるのか?
はたまた波乱万丈が待ち構えているのか!
どうやら俺は匂いフェチだったらしい。
ナコルの匂いはまぁ、普通だな。
ほのかに汗の匂いがするが、嫌いじゃない。
俺とナコルで先頭。
間にレイナちゃんとセリスちゃん。
最後尾がゼクトで隊列を組んで戻ることになった。
そのため戦うのは主に俺とナコルだ。
ゼクト達は少し無理をして進んだせいか、疲労の色が濃い。
女の子達に無理はさせられない。
それに俺のカッコイイ戦いぶりをアピールするチャンスだ。
「モンスターの混成、サモナーとオーガーだ」
「じゃあ俺はサモナーを倒すわ」
「分かった」
「「レン君、頑張って〜!」」
レイナちゃんとセリスちゃんの黄色い声が聞こえる。
男冥利に尽きる。
サモナーは早速召喚しようと試みるが、俺はラッシュで突貫し、杖を奪う。
そのままの勢いで押し倒し、こっそり強制強奪。
サモナーからは召喚(初級)をゲット。
起き上がろうとするサモナーにトドメの一撃とばかりに、大切斬をお見舞いしてやった。
サモナーはあえなく撃沈。
完勝、完勝。
ナコルの方も片付いたようだ。
「レン君、凄いね。
今の大切斬ってスキル?」
「あぁ、まぁね」
「レン君、その歳でスキル持ちなんですね。
凄いです。
私惚れてしまいそうです」
「いいよ、惚れちゃっても」
なんちゃって、テヘペロ。
こんなキャッハウフフな展開になろうとは!
俺にも遂にモテ期到来!!
これも運アップのおかげかな。
うわっ、隣でナコルが鬼と化しとる。
あんまり調子に乗り過ぎないようにしないと。
「しかしさっきの大切斬って技凄いよ。
サモナーが一撃で真っ二つだもんな」
ゼクト、ナイスフォローをありがとよ。
お前中々空気読める奴だな。
「まぁな、覚えるのにそれなりに苦労したわ」
「だろうな、俺も早く一つぐらいスキルを覚えたいよ」
「おう、ゼクト、頑張れ!
お前なら出来る!!」
ここで男同士の友情を育んでおこう。
ナコルの顔が普通に戻ってる。
「先に進む」
「おう」
「ねぇねぇ、ナコルちゃんとレン君って付き合ってるの?」
レイナちゃん、爆弾投下すなぁ!
「あ、私も気になります。
お二人はお付き合いされてるんですか?」
「付き合ってなどない。
私とレンの関係は、主人と居候」
ナコルの奴、アッサリかわしやがった。
「へぇ〜、そうなんだぁ、じゃあさ、アタシと付き合うのもアリなのかな?」
そう言って俺の腕を取ってくるレイナちゃん。
密着しすぎ!
む、胸が当たってるよ〜。
嬉しい、嬉し過ぎます、レイナちゃん!!
「あ、レイナちゃん、ズルいです。
私も今お付き合いしてる人は居ないんですよ」
セリスちゃんも負けじと反対側の腕に絡んでくる。
上目遣いがめっちゃ可愛いです。
そして谷間が〜○×□△☆。
「レンがオーバーヒートした」
俺はどうやら興奮し過ぎてぶっ倒れたようです。
レンにモテ期到来の予感。
あの弱かったレンが!
しかし服装は村人Aのままだぞ。
忘れるなよ、レン。