伝言
-現在 夜桜町 北中学校にて
「さようなら。」
教室に別れのあいさつが響く。
今日はもう学校はおしまいだ。皆、思い思いの方向に進んでいく。
私は足早に靴箱へ向かった。
すると、
「美春ー!やっと終わったねー!もうくたくただよ~」
突然、後ろから桜が背中をどついてきた。
「痛っ!桜~、もう少し手加減してよ…」
私は桜に文句を言うと、桜は口をとがらせて、「またまた~。いいじゃんこれくらい」と肘で私の横腹をつついてくる。
そんな桜を上手くスルーしながら、上靴を外靴へと履き替える。
桜も私の横で、同じように靴を履き替える。
私が門を出ようとしたところで、桜が再び私を呼びとめた。
「あ、そうそう。零矢から伝言を預かってるんだけど・・・」
「え?零矢から?」
零矢は、小学校の頃からの友達だ。
同時に、桜の幼馴染でもある。
口数の少ない零矢が、幼馴染の桜を通して伝言をよこすのはこれが初めてではない。正直、直接言ってくれてもいいのでは?と思うが、桜が零矢と同じ部活だということも、こういう形で伝言をよこす理由の一つでもあるのだろう。
「それで?内容は?」
私は隣でニコニコしている桜に問いかけた。きっと、この言葉を桜は待っているのだろう。
「よくぞきいてくれました!零矢がね、こっくりさんをしようって。何々?肝試しですか~?是非とも私も仲間に…」
「ごめん!桜!ちょっと行ってくる!」
「えー!?ちょっと美春~!!」
桜の声が聞こえたが、構わずに走った。
こっくりさんをしよう?
こんな事って…
だって、3年前も…




