入学式の前
あまり人が居なかった教室は、だんだん人が集まって来ました。
キンコーンカーン
鐘がなり、教室の中もクラスメイトが集まっている中、担任の先生の話が始まりました。
「今日は息子の入学式でもあったのですが、休んであなた達の入学式に参加しました」
印象に残っているのは、この言葉(ちょっと違うかもしれないけど、たしか意味は合ってる)だけですが、その時は怖そうな先生だな……偉そう……と失礼なことを考えていました。
──その時は、まさかこの先生とこの後親しくなるなんて、思ってもいませんでした。
◇◇◇◇◇◇
廊下に、一から十七まで。三十八から十八まで。と並びました。
どうやら、一と三十八(最後の人。由紀なんですが……)がそれぞれ、椅子が並んでいる間を通り、右と左の端っこに向かって歩き、座ると丁度よく座れるようでした。
由紀は先生の説明を聞いて混乱していました。
「え…えっと……つまり……? ……ええ?」
一人で困惑し、そして私に助けを求めました。
「紫織……っ!! 助けてっっ!」
「あはは。えっとね、つまり……」
簡単に説明しようとしたのですが、まだ、由紀はわからなかったようで……。
私は説明をするのが苦手かもしれない………。あはは……。
思わず、心の中で苦笑いをしました。
「大丈夫! いざとなったら、私が後ろで小声で教えるから」
そう由紀に言うと、
「絶対だよ?」
と圧をかけられて、思わず笑みがでました。
よかった……いつもの由紀だ。
と密かに私が安心したのを由紀は知らないでしょう。
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