制服
制服を作るために、店に行って測らなければなりません。
なので、父と共に制服の寸法を測りに出かけました。
弟はサッカークラブに入っていて、その近くの駅で行くことになりました。
「どこにいくの?」
と、弟の友達の母に聞かれ、私は
「制服の寸法に」
と答えました。しかし、母は、
「受験に落ちた」
と余計なことを言うのです。頭に来ました。でも、口に出すことはできません。努力しなかった私が悪いのですから。
心はまるで抉れたようにズキズキと痛みました。
◇◇◇◇◇◇
その店は、一つの大きな建物に入っているような感じでした。
店にはいろんな学校の制服がありました。
その中には、私が受験した中学校の制服もあり、見ているだけで、ずしりと何かがのかってきているようでした。
無性に泣きたくなりました。
それに気づかないふりをして、私は、別のことをして、意識をそこから逸らそうとしました。いわいる、現実逃避です。でも、しょうがないのです。じゃないと、心が壊れそうでした。
予定より早く来てしまったので、周りの店を見ることにしました。
私は、本が大好きでした。本を読んでいるだけで、考えたくないことを考えなくてよくって、心の預け場所にもなった。と言ってもいいかもしれません。それだけ、頼れるものだったのでしょうか。
どきどき、親は『あの学校に合格したらな……』と呟くことがありました。そのたび、私は感情が不安定になった気がします。悲しい、怖い、後悔などの感情が混ざり、まるで洪水のようにどどっと流れて来るのでした。




