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とある日の幽霊部  作者: 月読つくし
第1章‐とある少女と幽霊部‐
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第26話〜未知との遭遇〜


花山洞(かざんどう)


京都有数の心霊スポットとして知られているこのトンネルでは、過去にいくつもの怪奇現象が見られてきたそうだ。


特に落武者の霊や着物姿の女を目撃する例が多いらしく、それはこの付近がかつては風葬地、

つまりは死体を放置することで自然に返す、という葬儀法が取られていた場所であることが起因するのではないかと言われている。


つまるところ、何とも曰く付きの場所であるというわけだ。


そんな花山洞を訪れた俺達の身にいったい何が起こるのか…


さて前置きはこれくらいにして、そろそろ本編に行くとしよう。


――

―――


「ここが…花山洞ですか?」


清水寺から歩くこと十数分、ついに俺達は目的地へとたどり着いた。


道路を歩いている中、突然俺達の前に現れた、周囲を赤いレンガに囲まれたなんともレトロな作りのトンネル。


入り口には【洞山花】と横書きで書いてあるが、右読みに書いてあることから、ここがかなり昔に作られたということが伺える。


そして何よりも、周囲と比べて明らかに異質な雰囲気を放っていることからも、ここが心霊スポットと呼ばれる理由が容易に想像できた。


「あぁ、ここが我々が目指していた目的地だよ」


少し神妙な面持ちで答える風見部長。

どうやらこの人も、この場所が放っていること異様な雰囲気を感じ取ったのだろう。


「さて、これから中に入っていこうと思うのだが…ここから先は一応自己責任だ。もし入りたくない人がいたら、もちろん無理する必要はない」


そう言って全員を見つめる風見部長。

すると一呼吸置いて立花先輩が手を上げる。


「ごめんなさい、私はこういうの苦手なのでここで待っていますね」


「すみません、僕もパスでお願いします」


立花先輩が降りるといった直後に、後に続く形で烏野も辞退を申し出る。


「分かった、では二人は待っていてくれ。中には七瀬くんと九条くん、羽倉くん、月白くん、私の5名で向かおう」


「うんうん!じゃあ早速入りましょうか!」


もう待てない!とでも言わんばかりにすぐさま中に入ろうとする秋穂さん。


「待ちたまえ七瀬くん。一応心霊スポットに入るのだから、全員慎重に頼むよ。くれぐれも余計なことはしないように」


しっかりと釘を刺す風見部長。

例え心霊スポットであっても好奇心のままに行動してしまう秋穂さんを危惧してのことだろう。

さすがは秋穂さんと付き合いが長いだけはある。


「分かりましたよー、いい子にしてます」


部長に先手を打たれて、不貞腐れた様子の秋穂さん。

あぁ…やっぱりこの人には心霊スポットとか関係ないんだろうな…風見部長がいて助かった。


「よし、では入っていこう」


風見部長を先頭に、トンネル内部へと足を進める。


中は結構暗いのだが、幸いトンネルはそれほど長いものではなく、反対側も見えているため、特別ライト等をつけなくても周囲を確認することが出来た。


そんな様子でしばらく歩いていたのだが、やはりというか何というか、不気味な雰囲気こそあるものの、何かが起こる様子はない。


まぁ有名な心霊スポットとは言え、心霊現象というのはそうそう起こるものではない。

こんなものかと思い安心した刹那、突然月白が俺の袖を引っ張った。


見ると、月白が極めて真剣な様子でトンネルの先を凝視していた。


「月白…どうした?」


「春斗くん、ここ結構やばいかも…」


その様子を見て思い出す。

そうだった、月白には霊感があるのだった。その月白が警鐘を鳴らしているということは…


「なんかいるのか…?」


「この先の出口の前…誰か立ってます」


その言葉を聞いて出口付近を見たのだが、俺には誰もいないように見えた。


だが俺の中の第六感のようなものが、月白の話が真実であることを告げていた。



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