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とある日の幽霊部  作者: 月読つくし
第1章‐とある少女と幽霊部‐
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第19話〜人の心が読める2人〜

超心理学とは

自然現象としては説明がつかない事項、いわゆる超常現象にターゲットを絞った心理学の事である。

具体例としては第六感やテレパシー、透視などがこれに該当する。

そして今俺の目の前にいる少女はこの超心理学に該当する能力を使えると言ってのけている。


「どうです?私のテレパシー見てみたくないですか?」


「そりゃあ、本当にそんな能力があるなら見てみたいけど…」


「決まりですね♪ではお手を拝借…」


そういうが否や俺の手を軽く握ってくる月白。

なんか最近このパターン多い気がするな…


「…それでテレパシーってどんなことするんだ?」


「それはもちろん心を読むんですよ、具体的にはー…こほん」


わざとらしく咳払いを1つ入れて月白が説明を始める。


「今から私が3つの質問をします。春斗さんはその質問に正直に答えてください。そしたらなんと…春斗さんが図書館に来た目的を当てちゃいます♪」


「なるほどね」


「では、はじめても良いですか?」


「まぁ…いいぜ」


「そうこなくっちゃ、ではまず第1問♪それは…この学校に関係することですか?」


「イエスだ」


「なるほどなるほど…では2問目、それはうちの生徒に関係することですか?」


「イエス、だな」


「3問目、…その生徒はもう亡くなってますか?」


「……イエス」


俺の答えを聞いて、月白が怪しく微笑む。


「さて質問はこれでおしまいです、が…もう当てるまでもなさそうですね♪」


「まぁ…お前が想像してることで正解だよ」


「あは、良かった♪どうです信じてくれました、私のテレパシー!」


えへん、と胸を張って見せる月白。

まぁ、これは確かにテレパシーだと思う人もいるかもしれないな。

だが…


「こういうの何て言ったんだっけ…確か、マインドリーディングか?」


「…え?」


「人の思考や言動、行動からそいつが何を考えてるかを把握するスキルのことだよ」


「…」


「そんで、それはれっきとした心理学の分野だったはずだ」


「えー、私の能力がテレパシーじゃないって言うんですかぁ?春斗さんひどーい」


「少なくともテレパシーじゃないだろ」


「じゃあー、どうして私が春斗さんがここに来た目的を当てられたんですかぁ?」


確かに3つの質問だけで彼女は俺がここに来た理由を正確に当ててみせた、それは確かに驚くべきことだ。だが…


「まず図書館に調べ物に来たって情報は最初に伝えてるよな」


「ですね♪」


「わざわざ学校の図書館で調べたいことって時点で、大方学校に関することだという予想はつけられるはずだ、一般的な調べ事ならスマホ使えば一発なんだからな」


「まぁ…そうですね」


「そんで学校に関する事なら、学校自体か所属していた人間の2択に絞ることはそう不自然じゃない」


「…」


「そして…人だと分かれば最後は簡単だ、連絡が取れないこの学校の生徒のことが知りたい。そんで俺は幽霊部の人間。となると導き出される答えは…」


「相手はすでにこの世にいない、と」


「そういうこと、細かい思考ロジックは置いといてもこのアプローチはそこまで間違ってないんじゃないか?」


「あはは♪大正解です!春斗さんすごい、探偵さんみたい♪」


「サンキュ、じゃあ褒められたおまけでもう一個当ててやろうか?」


「ん?何をですかー?」


「そのキャラ、わざと作ってんだろ?」


「…えー?なんのことだがさっぱりです♪」


「俺もお前と同じちょっとした超能力を持っててね、裏の顔を持った相手には敏感なんだよ」


ぼっちを貫いてきた俺は、これまで大抵のことは自分の力だけでこなしてきた。

もちろんその中には自分にとって敵となりうる相手からの自衛も含まれる。

そして長年の勘がこいつの俺への接し方に何かしらの裏があることを告げていたのだ。


「それって、私が春斗さんに悪意を持って接してると思われてるってことですかー?」


「悪意かは分からんけどな、でもそのキャラがお前の素じゃないことは分かるんだよ」


「…」


「…」


「…はぁぁぁ、なんか思ったよりもめんどくさいのねアンタ」


しばらくの沈黙の後、月白が先ほどの猫撫で声とは打って変わって低い声で話し始める。


「それがお前の素?」


「まぁ、自分の素なんて実際のところは分かんないけどね、一番話しやすい状態ではあるわ」


「そーかい、じゃあ改めて聞かせてくれ、何で俺に話しかけてきた?」


「なぜってそりゃあ…あんたが何かに憑かれてたみたいだから♪」


やっとイーブンな状態で会話ができると思った矢先、月白の口から取り出してきたのはまたしてもとんでもない話だった。


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