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とある日の幽霊部  作者: 月読つくし
第1章‐とある少女と幽霊部‐
28/77

第12話〜幽霊オカルト交流戦①〜



「では納得頂けたところで今回のルールを説明しよう」


半ば強引にではあるものの、話がまとまったところで風見部長による今回のディベート対決のルール説明が行われる。


「まず今回のディベートだが、各テーマごとに両チーム1人ずつが議論を行う、3対3の2本先取としたい」


「それだとこっちが1人余っちゃいませんか?」


と月白。確かに彼女の指摘どおりだ。

名目上は交流会の訳だし不参加者が出るのも微妙なところだろう。

こっちに雪那さんがいればちょうど良かったのだが、あの人はあれ以来一度も顔を出していないので無理な話か。


「月白くん、それについては問題ないよ。私が審判役に回るからね」


「風見先輩が審判役って、こちらが大分不利な気がするのですが…」


「九条くんだったね。それについても問題ない。私は基本的にレディには公平に接する主義だからね」


…ん?

それだと男は不公平なジャッジOKってことになっちゃうんだけど?


「私達に対して不利なジャッジはしないと?」


「あぁ、誓おう」


「まぁ、それなら問題ないですね」


「いや、問題大アリだよ。どう考えても他部で男の俺に勝ち目ないじゃねぇか」


「羽倉くん。決定事項に水を指すのは無粋な行為よ」


「そうだね、もう大学生なのだからもう少し大人になって頂きたいな」


こ、こいつら…。

とはいえ、こうなると拒否権なんてものはなく、俺にかなり不利なルールで対決が始まることとなった。


――

―――


「それでは第1試合だが、くじ引きの結果オカ研からは月白くん、幽霊部は九条くんが選ばれた」


九条の相手はゆるふわ女子か。

出来れば副部長辺りと当たってくれれば、あとの展開が楽だったんだが…。


「月白さん、よろしくね」


「よろしくね♪でも、みらいディベートってやったこと無いからうまくできるかなぁ?」


「…まぁお題に沿って話すだけだからそんなに難しい事ではないと思うわ」


「そーかなぁ…。みらい人と言い争いとかしたこと無いから全然自信ないよぉ…」


「……そう、優しいのね」


「そうなかぁ?…でも対決だもんね、夏凜ちゃんに負けないように頑張るね!」


「………えぇ、お互い頑張りましょう」


あぁ、今のやり取りから何となく分かった。

この2人多分相性が悪い。


いや、具体的に言えば九条が月白のようなタイプを苦手としているのだ。


「さて、両名とも準備は良さそうだね。では発表しよう。最初の議題はこれだ」


【地球外生命は存在するか否か】


風見部長が掲げたフリップにはそのように書かれていた。

なるほど、いかにもオカ研らしいお題だ。


「では2人でじゃんけんをしてくれ。勝ったほうがいる派。負けた方はいない派としよう」


じゃんけんの結果。

九条が存在する派、月白が存在しない派で議論することになった。


「準備が整ったね、それでは議論を開始してくれ」


「では…月白さん地球外生命がいないという根拠を聞かせてもらえるかしら?」


「えっと、実際に見たことがないからです。過去に発見されたことがない以上いないのと同義だと思います」


「でも人類が調査できている宇宙の情報なんてまだほんの4%程度だそうよ。それだけの情報でいないと決めつけるのはいささか尚早じゃないかしら」


「それはそうかもですけど…逆に九条さんはどうしていると思うんですか?」


「いると考えたほうが自然だからよ、それにいる確率の方が高いしね」


「それで言ったらまだ見つかっていないですし、いないと考えるほうが自然だと思いますけど…何か根拠でも?」


「根拠…例えば金星でホスフィンというガスが存在する事がわかったのだけど、これは地球では微生物しか作り出せないものなの」


「つまり…?」


「金星に微生物が生息している可能性は非常に高いってことよ、微生物だって宇宙にいたら立派な地球外生命でしょ」


「まぁ…それはそうかもですけど」


「微生物という観点で見ると、宇宙に微生物が生息している可能性はほぼ100%だとする学者も多いのよ」


これは…完全に九条のペースに入ったな。


「高度な知的生命体がいるかは別としても微生物程度なら宇宙に存在すると考えるほうが自然でしょ?だから私は地球外生命が存在すると思ってるわ」


「うぅ…微生物っていうお話になると確かに、いる気がしてきますね…」


「つまり負けを認めてくれるのかしら?」


「はい…」


「そう、ありがとう」


月白が認めた事であっさりとゲームセット。

第1試合は九条の勝利となった。



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