漆黒の聖者！〜教会を追放された元聖者候補だが、有り余る魔力で闇魔法を極めて自由に行きます〜

「この悪男！ あなたを教会から追放します」
「はっ？」

　聖者候補のアスタはある日いきなりあらぬ疑いをかけられ、聖者になる契約を破棄されたうえ教会からも追放されてしまう。
　王女のマインはアスタの才能を妬んだ他の聖者候補たちに騙されアスタのことを女好きの悪男だと思い込んでしまったのだ。
　アスタががいなくなれば魔王の封印が維持できない。無能な他の聖者候補たちはそんなことには気づいてすらいないのだった。
　居場所をなくしたアスタは生まれ故郷に帰った矢先、魔物に襲われていた謎の美女・イナンナを助ける。
　魔物の出現を止めるためにイナンナと協力し、ダンジョンの破壊に。
　破壊は順調に思えたが……人類最大の敵『魔王』と会敵して!?

「力が、欲しい？」
「……」
「教会に裏切られたあなたが、アイツらを見返せるほどの、圧倒的な復讐の力が欲しい？」
「あぁ……」

最大の窮地を前に、女神イナンナの導きで、アスタは最強の闇の力である攻撃魔法を手にする――!

　この時の彼らはすっかり忘れていた。

　その場にいるのが、王国最強の魔力を持つ『聖者候補』と、最強の闇の魔力を持つ『女神』であることに。

　理不尽に追放されたアスタは自由に旅をしながら、その名を大陸に轟かせていく。

　――その一方、次期聖者のアスタを追い出した教会は、どんどん落ちぶれていくのだった。