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それからまる1日たってようやく扉が開いた。
見たこともないメイドが、ぞんざいに食事を置いてすぐに出て行く。
出されたものを見ると、具のないスープに黒パン、昨日は新鮮だっただろうサラダだったが、スープは温かそうだし、パンも古くなさそうだ。
(ーー温かい…。
またあのメイドに会えたらお礼を言ってみよう。)
温かいスープなど久しぶりだ。
先程まで感じていた喪失感が少し晴れた気がした。
ゆっくりと噛み締めるように食事を食べ終えたシスティアナは身体も温まったおかげで水浴びをすることにした。