女の子の胸には男の夢が詰まっている【宣伝】
今日は体育の授業が隣のクラスと合同で行われている。
体育館を半分に分けて男子はバスケ、女子はバレーボールをしている。
俺と勝又は同じチームに割り振られ、今は試合が終わって、休憩のターンに入ったところだ。
「勝又、最近、バスケとかで俺に飛んでくるパスが異様に速いというか、殺気立っている気がするんだけど」
止まらない汗を体操服の袖で拭いながら勝又に話しかけると、勝又はメガネをくいっとあげてから目を細めた。
「陽、お前さんそれを本気で言っているのか? それはどう考えたって、陽と夜見さんがクラスで砂糖を振り撒くから、糖尿病になった患者からの怒りだろう。呼び方だって、こないだまでは〝夜見さん〟だったのにいつの間にか〝美月さん〟に変わっているしな」
別に悪意をもって砂糖を撒き散らしているわけじゃない。ちょっと声を掛けたり、美月さんを気遣ったりしている様がそう見えるだけだと思う。
「まあ、俺としては陽と夜見さんが仲良くしてくれていれば、昼飯の時に暮方さんのおっぱいが堪能できるからいいけどさ」
あくまで勝又の目的はそこにあるらしく今も休憩をしながら女子のバレーボールの様子をじっくり観察している。
「暮方さんだけじゃ物足りなくて他も物色しているのか?」
「暮方さんで満足するとかしないとの問題じゃない。俺は広く世界中の女の子を愛してる。ほら、見てみろ。隣りのクラスの七瀬さんだってとっても可愛い」
勝又の視線の先にいるのは七瀬クロエさんだ。学校の噂話にあまりアンテナが高くない俺でも知っている美少女の一人だ。
「まあ、たしかに七瀬さんは可愛いと思うよ。金髪・ロリ・巨乳のハーフ美少女なんて男の夢の缶詰みたいだもんな」
「ああ、男の夢があの胸には詰まってる」
――ぞくっ
急に悪寒が走るような気がするのと同時に視線を感じたのでそちらの方にゆっくりと顔を向けると……、美月さんが……いた。
その気配を消して近づく技はまさに捕食者。
「ふーん、陽君も女の子の胸に夢が詰まっていると思ってはるの? うちのじゃ足りひんかな」
美月さんは体操服の襟に指を掛けて自分の胸を確認している。
そして、座っている俺を見下ろすその目は、明らかにハイライトがオフになっています。
「べ、別に美月さんが小さいとかそういう意味ではないよ。ねえ、勝又」
さっきまで勝又がいた方を向くとそこには誰もいない。逃げられた!!
美月さんはしゃがんで俺の耳元で囁いた。
「今夜、胸の中に何が詰まっているか、教えてあげるさかい覚悟してな」
吹きかけられる息に身体がびくっと反応してしまう様子を美月さんは悪戯な笑みを浮かべながら見ている。
今夜の攻防戦も大変なものになるかもしれない。
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