87 鍬形と蛙
山の上にドラゴンやグリフォンらしき魔物がいることと、巨大鳥の様な魔物がたくさんいることがわかって良かった。
鍛え直して絶対全員テイムしてやる。
面倒だけど出来るだけ多くの魔物をテイムして俺の能力を上げよう。スキルの訓練と狩りは常にやる。
「さて、虫エリアに来たけど、大回りして他の魔物を探しながら移動するか」
『虫そんな嫌いー?』
『どれだけ嫌いなのよ』
「いや…嫌いというか…テイムしたくないというかだな。とりあえず大回りだ!クレナイ。ハク。先導は頼んだ。戦闘も基本お前たちで頼む」
『かしこまりました』
『はい』
クレナイが気を使ってか、俺の目の前を進み虫達が俺の視界に入らない様に倒してくれる。死体の横を通るので死体は視界に入るが動いてなければ問題ない。
『主様。クワガタムシとカブトムシが二匹ずつです』
「弱らせてくれるか?」
『はい』
クレナイはそういうと進み出てカブトムシとクワガタムシの四匹に巻き付いて動きを止める。
『主様身動きを封じたのでテイムしていってください。テイムされないようなら締め付けを強めますので』
『クレナイありがとうな』
本当優秀だなぁ…。
さて。手前にいるクワガタムシに近づきテイムを念じていく。
【クワガタムシが仲間になりたそうにしています。テイムしますか?】
【Yes or No】
Yes。
【クワガタムシが仲間になりました。テイムした魔獣に名前をつけてください】
えーと、カブトムシがドイツ語の五でフンフだから六にしよう。六ってなんだっけか…。セクス?ゼクス?ゼクスかな?
「クレナイ。こいつはもう離していいぞ。名前はゼクスな」
『感謝します』
語尾がござるじゃなかった。フンフが変なのか。
その後もう一匹のクワガタムシをクワイチ。
カブトムシをカブイチ、カブジ。
そしてやっぱりフンフだけじゃなくカブトムシが変だった。
『『お世話になります』』
『『よろしくお願いするでござる!』』
カブトムシはみんな「ござる」なんかね。まあ突っ込まないよ。面倒だから。
ゼクスのステータスだけ確認しとくか。
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個体名【ゼクス】
種族【大鍬形】
性別【オス】
状態:【 】
Lv【6】
・基礎スキル:【物理耐性上昇Lv2】【顎硬化Lv2】
・種族スキル:【硬質化】
・特殊スキル:—
・称号:—
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クワガタは顎も硬化するのか。こいつらとことん硬くなるんだな。
んでこいつもやっぱ進化した個体か。
にしてもアレだな。ゼクスって名前格好良いな。
「さて。お前達も俺の仲間と野生の魔物の違いわかるか?」
『『わかります』』
『『わかるでござる!』
「よし。えーと…どっちの方向だっけか」
『ご主人様あちらですよ』
「ハクありがとう。お前たちはあちらの方向へ向かって俺の仲間と合流してくれ。フンフっていうカブトムシとフィーアっていう人面樹の魔物がいるはずだから。カブイチとカブジはフンフの指揮下に入れ。クワイチはゼクスの指揮下な」
『『『『はい』』』』
不満はなさそうだ。まあ表情はわからないけどな。
早速フィーアとフンフがいる方角へ飛んでいく四匹を見送り移動を開始する。
先程と同じようにクレナイとハクが先導してくれている。動いている虫が俺の視界に入ることはなく戦闘音だけが聞こえてくる。
早く虫エリア抜けないかなー。まあキチンと縄張りが分かれてるのかは知らないが。
その後はカブトムシ達は出て来る事はなく虫が襲って来ることも減って来た。そろそろ他の魔物の縄張りかね?
『主様。虫ではない魔物です』
「お。何がいた?」
『カエル、ですかね?』
「カエルねぇ…。カエルかぁ…。帰ろうか…」
『ご主人様それ駄洒落のつもり?』
「ラン…ツッコまないでくれ…。つい口から出ただけだ」
はぁ…。小さいアマガエルは嫌いじゃないよ?可愛いと…思わなくもないよ?でもツチガエルとかイボがある大きなやつは駄目だなー。
好き嫌い激しくてすまない…。だが無理なものは無理だ。戦うのは良いがテイムは無理。
クレナイの身体で前が見えないので移動する。
あー。緑でも黒でも茶色でもなかった。赤か。アカガエル?嫌いなカエルではないよ?ないけど…目線が俺と同じ高さのカエルじゃんか。
厳しくない?虫の周りに縄張りを作ってるのは虫を食べるやつばっかなのかね。そしてなんであのカエルは俺のことジッと見てくるんだろうね?
「よし。倒すか」
「ケロッ」
なんか反応した?
火球を掌に作ってみる。
「ケロケロケロケロッ」
絶対なにか話しかけてるよなアレ。
もう片方の手に雷球を出してみる。
「ケロケロケロケロケロケロケロケロッ」
おー。めっちゃ鳴く。面白いなお前。
『ご主人様なに遊んでるのよ…』
「いや、なんか敵意を向けると鳴くからさ。面白くて。あいつこっちをジッと見てくるけど敵意ないし少し遊んでみた」
『テイムされてはどうですか?』
「んー。まああのカエルならいいけど…」
【アカガエルが仲間になりたそうにしています。テイムしますか?】
【Yes or No】
おい。まだテイムされろなんて念じてないぞ!?
あのカエルならいいって俺が言ったからか?どれだけテイムされたかったんだよ…。
まあいいか…。Yes。
【アカガエルが仲間になりました。テイムした魔獣に名前をつけてください】
あー。どうするか…。ゼクスの次、七ってなんだっけ。
ジー?ズィー?出かかってるんだが…出てこないからいいや。アン、ドゥ、トロワ、カトル、サンクまでしか知らないがフランス語で。
「アンだな」
『あ、ありがとうございます!殺されるかと思いました…』
「いや、そう思ったなら逃げろよ。なんで自分からテイムされにきてんだ」
『逃げられる気がしなかったんです…』
「はあ。とりあえずステータス確認するぞ」
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個体名【アン】
種族【大赤蛙】
性別【メス】
状態:【 】
Lv【3】
・基礎スキル:【跳躍Lv2】【合唱Lv2】
・種族スキル:【陸棲】
・特殊スキル:—
・称号:—
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カブトムシやクワガタムシの時は名前でわかるスキルだったから特に確認しなかったけど、【合唱】と【陸棲】は見てみるか。
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【合唱】
・同系統の種族と合唱することにより仲間と認識している相手へ異常状態耐性、精神耐性、身体能力強化を付与する。合唱に参加する数とLvによって効果が上昇。
【陸棲】
・陸の上でも生活出来るようになる。呼吸や活動に支障が出ない。
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【合唱】はバフか。なかなか使えるな。
【陸棲】はまあそのままか。
さてと。どうするかな。人面樹は人面樹しかいないエリアだったからフィーアと合流させたし、ゼクスは飛べるからフンフに合流させた。けどアンは歩いてあいつらのところまで安全に辿り着けるかね?
もう何匹か捕まえて団体で移動させるか?
いや…どうせ今から戻るんだからこのまま連れていくか。
「とりあえずついてこい。クレナイとハクはアンと同じ種族か色違いなら手加減で。イボイボだったりブヨブヨだったりしたら殺して構わない」
『そ、それなら私の仲間を紹介します!』
「仲間?お前たちって群れで行動するのか?」
『基本群れは作らないのですが水場では皆一緒に過ごしてますので!』
「ほーん。なら案内頼む。それとここら辺でカエル以外は何が出るか知っているか?」
『え、えーと、ご主人が来た方角に虫達がいます!たまに狩りに行きます!ほ、他はわからないです…』
「了解。とりあえず案内頼む」
『はい!』




