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55 アメショー

 

 野良猫に餌をあげて食べてくれたので懐いてくれるか試すような感じだ。

 俺より大きい魔物の猫だがな。


「テイムされてくれるか?」


「うにゃぁご」


 なんて言っているのわからないが敵意は無さそうだ。

 あ、おかわりか?


 魔石を取り出し、猫へ転がしてみる。

 パクッ。もぐもぐ。

 やっぱおかわりの催促だったようだ。


「うにゃぁご」


 またおかわりか?


「テイムされたら魔石くらいやるが、どうする?」



【野良猫が仲間になりたそうにしています。テイムしますか?】

【Yes or No】



 野良猫て。というかうちに来る子は気性の穏やかな食いしん坊が多くないか?

 Yes。



【野良猫が仲間になりました。テイムした魔獣に名前をつけてください】



 名前か。また考えていなかった。

 ステータス表示。



 ————————————————————


 個体名【未設定】

 種族【大猫】

 性別【メス】

 状態:【エネルギー過剰】

 Lv【1】

 基礎スキル:【噛み付きLv2】【体当たりLv2】


 種族スキル:【縄張り作成】


 特殊スキル:—


 称号:—


 ————————————————————



 大猫のメスか。魔猫から大猫になった個体かね?

 メスならアメリカンショートヘアだしアメリとかでいいかな。


「名前はアメリでいいか?それとも以前の名前とかあるか?というか飼い猫だったか?」


『アメリでいいにゃ。飼い猫じゃないにゃ。小さい頃に捨てられた記憶が薄っすらあるにゃ。だからずっと野良にゃ』


 にゃ、って…。まあいいや。ふざけて語尾を「にゃ」にしているわけではなさそうだし突っ込むのはやめておく。


『それよりさっきの玉ほしいにゃ。魚もほしいにゃ』


「ああ。ほら。あんま食べすぎるなよ。魚はまた後でな」


 それで。【縄張り作成】ってなんだろうな。



 ————————————————————


【縄張り作成】

 ・マーキングをし、縄張りを作成する。魔力を用いているため自身よりレベルの低い同族を入って来れなくする。自身の匂い、もしくは魔力を擦り付けた個体なら抵抗なく縄張りに入れる。


 ————————————————————



 ああ。猫を滅多に見ない理由がこれか。

 こいつら群れで動かないのか。納得。


 ただ…こいつも他の縄張りに移動できないんじゃないだろうか?


「なあ。ここから移動したいんだが、お前移動できるか?絶対他の猫の縄張りも通るぞ?」


『大丈夫にゃ。ここら辺で僕より強い個体はいないにゃ』


 僕っ娘だったのね君。

 じゃなくて。


「それならよかった。念のためアメリのレベル上げを優先しよう」


『わかったにゃー』


「こっちにいるのは俺の仲間だ。クー太にラン。アキにクロ、ラックだ。アメリよりも強いから困ったら頼れよ」


『クーニャにラン、アキにクロ、ラックにゃ?わかったにゃ』


『ボククー太だよー?』


『クーニャにゃ』


『むー。ボクはクー太ー』


『クーニャ』


『違うのー。クーニャなのー』


『ほら、クーニャにゃ』


『!?ち、ちがうのー』


 アメリに釣られてクーニャって言っちゃったのか。可愛いがそろそろ移動しなきゃな。クー太の頭を撫でて落ち着かせる。


「それは後でな。とりあえず行こう」


『わかったー…』


 そして両親のところへ戻りアメリを軽く紹介し、移動する。

 アメリだけは俺と一緒に車の外を走る。

 誰かに見られても、猫なら元々飼ってた猫が大きくなったけど安全です。で通る…といいな。


 その後移動を続け昼を過ぎていたので昼食にした。

 俺や両親はパンを。クー太達はアメリも含め缶詰の魚か肉を食べている。

 どこかコンビニでまた調達しなきゃな。

 アメリが見つかったら面倒だなと思ったが、人間には会わなかった。いやまあ家の中にいるにはいるのだろう。だが外に出ている人間は全く見ない。


 そしてアメリのレベル上げも順調だ。初めは俺が手加減して蹴飛ばしたやつを狩らせていたのだが、ゾンビや魔犬、ゴブリンくらいなら問題ないと言うのでそのあとは数が多くなければアメリだけでやらせている。

 おかげで今のレベルは10まで上がっている。

 ゴブリン達は経験値が低いみたいだしこの短時間で9も上がれば充分だろう。


「親父。あとどれくらいで着く?」


「ナビの地図を見る限りこの速度でも日が暮れるまでには着くだろう」


「ならよかった。結構乗り捨てられてる車とか倒木、倒壊した家屋が多かったし、予想以上に時間食ってるからな。親父達が大丈夫ならすぐ移動しよう。それと途中コンビニがあったら何か調達しよう」


「緊急時とはいえ盗むのは…」


「いや、持ってく分の金は置いていく。もしそれでも納得出来ないなら何を持ってくかメモを書いてサインでもしておけばいいさ」


「そうだな…」


 正直俺的にはここら辺が復旧…いや、会社が復旧するのも難しいと思ってるから勝手に持って行っていいのではないかと思うのだが、万が一すぐに復旧するようなことがあったら困るしな。

 だから財布が空になるまでは念のためお金を置いて行こう。くらいの気持ちでいる。


 移動を開始し、途中のコンビニで物資を調達。

 そして二時間ほど進んだとこでアメリがレベル上限に達した。



 ————————————————————


 個体名【アメリ】

 種族【大猫】

 性別【メス】

 状態:【進化可能】

 Lv【★15】

 基礎スキル:【噛み付きLv4】2UP【体当たりLv2】


 種族スキル:【縄張り作成】


 特殊スキル:—


 称号:—


 ————————————————————


 ○アメリの進化先を選んでください。


 ・猫又

 ・化け猫


 ————————————————————



 化け猫と猫又の違いがわからん………。大猫も化け猫と言っていいのではないのだろうか。

 詳細ー。



 ————————————————————


【猫又】

 ・尻尾が二本に分かれ、魔力の扱いに長けた種族。


【化け猫】

 ・身体がより大きくなり姿を変えたりすることのできる種族。


 ————————————————————




変更


同族避け→縄張り作成

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