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44 ラック

 

 とりあえずゴブリンぽいのと野犬ぽいのは普通に狩って問題ない。ただゾンビはなー。

 噛まれたらゾンビ化とかしないよね?


「クー太!ラン!緑のと犬には風纏状態で突っ込んでくれ。風刃と風球も使って構わない。ただ人間っぽいのには出来るだけ手を出さないでくれ。俺がやる」


『わかったー』


『わかったわ』


 アキは石を投げたり、体当たりや噛みつきで。クロは身体を上手く使い野犬の魔物を相手にしている。


 なんで人間っぽい奴らを俺が相手するかというと、出来るだけ殺したくないからだ。魔物ならばいいが、操られているだけだったりしたら困る。

 なので出来るだけ足や腹を蹴り手加減して倒してみる。

 まあもし死んでしまっても仕方ないが。もし人間だったら…正当防衛ってことで。過剰防衛か?


 とりあえず片っ端から蹴飛ばしていく。動き自体は大したことはないのだ。


 十分ほどたち、大量の魔物はなんなく一掃できた。


「これどうするかなー。とりあえず野犬の魔石を取ろう」


 クー太達に手分けして魔石を集めてもらう。俺もクー太達が魔石を取り出した場所を確認して、そこに包丁をいれていく。

 初めて自分でやるが気分の良いものではないな。


 十九個の魔石が手に入った。野犬…魔犬?も結構いたな。戦闘音に反応して最初より集まったのだろう。軽く布で拭ってから袋へ入れる。


 さて、人間はどうするかな。ほとんどはまだ生きている。足の骨を折って動けなくしているだけだ。

 骨を折っても無言で動こうとしている時点で人間ではないと思うのだが…。


「クー太。あいつらどこに魔石があるかとかわかるか?」


『多分胸あたりー』


 あ、クロも蛇だからわかるのか。初めからクロに聞けば良かったな。


「クロ。クー太の意見と同じか?」


『うん』


 はあ。正直魔物だと思いたくなかったからクー太達が魔物だと言っても、もしかしたら。と思っていたが…この子達がここまで言うのだ。確実に魔物だろう。自然発生なのか死んだ人間かはわからないが。


「ゴブリンも含めて人型の魔石取るの嫌なんだよなー。でも魔石取って消滅してくれないと車が通れないし…」


『とってこよーかー?』


「だめです」


『えー?なんでー?』


「なんとなくだ」


 人型を牙や爪で抉るクー太達は見たくない。気分的な問題だが…。退かすか?

 いや、今ここでこいつらを端に避けて車で移動してもまた同じことになるだろうな。

 元々ここら辺にたくさんいたのかもしれないが、エンジン音に反応して集まったやつもいるだろうし…。

 乗り捨てて走るか?

 この際クー太達を隠すのは諦めても荷物置いていくのがなー。


 うおっ!?


 ラックが目の前に現れた。前髪から糸がくっついている。いつのまにか頭に戻って来ていたのか。


 なんか足をわちゃわちゃさせてる。意外と可愛らしいな。

 じゃなくて何か伝えたいのだろう。

 というかなんでラックは会話できないのだろうか。


「なんだ?」


 んー。わからん。脚をバタつかせるだけじゃあわからん。確か…スキルの説明文に魔物と賢さと信頼度が高いほど会話がスムーズになるような内容があったよな?


 賢いとは思うのだが…懐いていると思うから信頼度も問題なさそうだし…あと原因は…俺のラックに対する信頼度とか意識の問題?


 ラック信頼してるぞー?大切な仲間だぞー?


 無理、か…。蜘蛛でも魔物だから話せると思うんだが…。


『ご主人様!ご主人様!』


 え?甲高い声が聞こえた。しかも目の前から。

 ラック?


「ラック?」


『そうなの!もー!なんで声が聞こえないの!』


「いや…え?聞こえたが…」


『!?』


 バタバタしていたラックが固まった。


『ご主人…様?』


「お、おう。なんだ?」


『!?!?やっと聞こえたの!』


「お、おう?喋れなかったわけではないのか…?」


『ずっと!ずーーーっと話しかけてたの!』


「それはすまなかった…」


『本当なの!もう!なんで聞こえなかったの!』


「なんでだろうな?」


 本当なんでだろうか。……考えられるとしたらクー太達のような動物とは話したいと思ったから?

 いやラックとも会話したいと思ったし。

 それかこんなに小さい蟲は話せないと思い込んでたから、とか?それはありそうだな?話せると思ってないのは、信頼してない、みたいな判定くらっていた可能性が。

 まあ……話せるようになったしいいか。


『あ、そうじゃないの。荷物をどうするか困っている気がしたの』


「そうだが、口に出してたか?」


『勘なの!』


「そ、そうか。それでそれがどうしたんだ?」


『クー太君とランちゃんが大きくなってワタシの糸で荷物を固定すればいいの!』


「おお。そんなに頑丈な糸がだせるのか?」


『だせるの!』


「クー太、ランそれでもいいか?」


『いいよー?』


『いいわよ?』


「というか待ってくれ。クー太達はラックの声聞こえてたのか?」


『聞こえなかったよー?』


『聞こえなかったわ』


『聞こえなかったのです!』


『今聞こえた』


 俺が聞こえなかったからこの子達も聞こえなかったのだろうか?


『悲しかったの!ご主人様が寝てる時から話しかけていたのに!』


 はい?寝てる時?テイムされる前ってことか?

 いや待て。テイムされるまで魔物は自我が薄いんじゃなかったのか?


「テイムされる前から意識はハッキリしてたのか?」


『何言ってるの?当たり前なの』


「昔から意識がハッキリしていたのか?」


『??夜からなの』


 魔化してからか?それにしたって…。


「昨日より前の記憶はないのか?」


『ないの。昨日産まれたの。産まれたら目の前にご主人様達がいたの!』


 ………??名前が魔蜘蛛だったのに自然発生型だったのか?


『ご主人様の溢れた出た魔力から産まれたの!それはわかるの!だからご主人様はお父様でもあるの!』


 ぜんっぜんわからん。

 俺魔物産み出しちゃったの?てか魔力なんて持ってるの?

 ………わからないものはわからないしな。よし。


『それとワタシもう進化できると思うの!』


 ああ。結構倒したのにステータス見てなかったな。正直敵が弱かったからあんま経験値稼げてないと思ったけどラックならもう進化できるようになっていてもおかしくはないか。



 ———————————————————



 個体名【中野 誠】

 種族【普人】

 職業【テイマーLv6(使役上限数♾)】

 性別【男】

 状態【 】

 Lv【29】2UP

 ・基礎スキル:【拳術Lv5】【防御術Lv2】

       【速読Lv2】【造形Lv2】【料理Lv2】

       【毒耐性(中)Lv3】【精神耐性(大)Lv2】

       【回避術Lv3】【テイムLv6】

       【蹴術Lv3】【夜目Lv1】


 ・種族スキル: 【無特化】


 ・特殊スキル:【ステータス鑑定】【ボーナス(特)】

       【テイム(特)】

 ・称号:【適応する者】【魔物を屠る者】

    【魔物に好かれる者】


 ○パーティメンバー:0人(0/5)

 ○使役魔獣:9匹(9/∞)





 個体名【クー太】

 種族【妖狸(三尾)(亜成体)】

 性別【オス】

 状態【 】

 Lv【16】4UP

 ・基礎スキル:【噛み付きLv6】【体当たりLv3】

       【気配察知Lv5】【加速Lv3】

       【風刃Lv1】【隠密Lv2】


 ・種族スキル: 【変化】【風纏】


 ・特殊スキル:【制限解除】


 ・称号:【進化・使役魔獣】





 個体名【ラン】

 種族【妖狸(三尾)(亜成体)】

 性別【メス】

 状態【 】

 Lv【9】5UP

 ・基礎スキル:【噛み付きLv5】【体当たりLv2】

       【気配察知Lv5】【隠密Lv2】

       【風球Lv1】


 ・種族スキル: 【変化】【風纏】


 ・特殊スキル: 【制限解除】


 ・称号: 【進化・使役魔獣】





 個体名【アキ】

 種族【巨大森栗鼠】

 性別【メス】

 状態【 】

 Lv【5】3UP

 ・基礎スキル:【噛み付きLv3】【回避Lv4】

       【投擲Lv3】UP【挑発Lv2】


 ・種族スキル: 【縮小】


 ・特殊スキル: 【制限解除】


 ・称号: 【変異体】【進化・使役魔獣】





 個体名【クロ】

 種族【大黒毒蛇】

 性別【メス】

 状態【 】

 Lv【5】4UP

 ・基礎スキル:【噛み付きLv4】【隠密Lv6】

       【気配察知Lv4】


 ・種族スキル: 【影潜】【猛毒】


 ・特殊スキル:【制限解除】


 ・称号:【進化・使役魔獣】





 個体名【ラック】

 種族【糸蜘蛛】

 性別【メス】

 状態【進化可能】

 Lv【★15】8UP

 ・基礎スキル:【噛み付きLv2】UP【隠密Lv3】

       【鋼糸Lv1】【糸球Lv1】new


 ・種族スキル: 【操糸】


 ・特殊スキル:【制限解除】


 ・称号:【進化・使役魔獣】


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