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207 再会

お待たせしました(T ^ T)

 

 風月だけはこのまま同行してもらう。

 そう言うとキキが俺の肩を掴み、食いかかってきた。


「フーちゃんだけ!? なんでなんでなんで! マー君差別!」


「いや…別に差別してるわけじゃないんだが…。それにお前にはルナたちを任せたいし」


 正直言うと、キキがどれくらい闘えるか未だに確認してないからなんだが。まあ移動時に見た感じと、スキル構成や少し見せて貰った魔法からキキは樹木を操った遠距離が主な攻撃手段だ。身体能力はそんな高くない感じだな。

 近距離遠距離共に得意なことが確実に分かっていれば連れて行ったかもしれないが…。


 ちなみに風月は【風纏】みたいなものや風の魔法で作った武器での直接戦闘ができることは確認済みである。


「ぶぅー!」


 キキの説得がかなり大変だったが、なんとか了承してくれた。何故か帰ったら一緒に寝ることを約束させられたが。


『何故我だけなのだ?』


 聞こえるように会話をしたら、せっかく落ち着いたキキが再燃するだろうからと念話で風月がそう聞いてきた。


『お前強いじゃんか。近接戦闘もできるし、一番は色々な知識が助かる。後はキキがどれくらい戦えるかまだ把握してないのもある』


『あいわかった。ならば役に立てるよう頑張るとするかのう。それとキキは…確かにあまり戦闘向きとは言えないかものう。だが一通りは器用にこなすぞ?』


 んー…。今から確認して選び直すのも面倒だし…いいや。


『変更はなしだ。頼むぞ』


 さて…。


「ニヒリティ! 聞いてたか?」


 念話での会話すら聞いてそうだし、聞こえていると思うが…。


『聞いてたよ! じゃあ入れ替わりで呼ぶ子を四体選んでくれるかい?』


 ハクとランは確定だ。クレナイも呼びたいが…あちらの監督を任せたいし…アキは…駄目だな。そうすると…クロ、フェリ、ラックか? 次点でグレイとアメリだが…クロにはお袋たちの守りを優先させたい。そうするとフェリとラックだな。


 あ。あいつらに念話で言っておくか。


『お前たち、聞こえるか?』


 俺は[念話(全)]を発動した。


『『『『『『『ご主人様!!』』』』』』』


『ちょっと! ご主人様!? そっちにクー太いる!? いるわよね!? なんでクー太だけ呼ぶのよ! というか呼べるならさっさと呼びなさいよ! なんで置いてくのよ!?』


 …ランがきゃんきゃんと吠えているのが目に浮かぶ。

 とりあえず無視して話を進める。


『今からランとハク、フェリとラックをこちらに呼ぶ。そのかわりそっちに新たな仲間が四匹行くから仲良くしてくれ』


『ご主人! わたしは!? わたしはいらない子です!?』


 今度はアキか…。


『そんなことないっての。ただ今回はその四匹だけだ。我慢してくれ』


『ぅっ…ぅぅ…』


『泣くなって。アキ。ちゃんとお前のことは大切だから安心しろ。そう遠くないうちに帰るから待ってろ。他の皆もだ』


『わかったです…。帰ったら一緒に寝て欲しいです…』


 …キキもそうだが、俺と寝てもレベルが上がるわけじゃないぞ? 構わないが…。


『約束だ。クレナイ。お前は変わらずそっちの指揮を頼んだ』


『かしこまりました』


『クロはお袋たちの護衛を、アメリは拠点を頼む』


『ん。任せて』


『はいにゃ』


『他の皆も俺の留守を頼んだぞ』


『『『『『『『はい!』』』』』』』


「ニヒリティ。ハクとラン、ラック、フェリを呼んでくれ」


『オッケー! じゃあ頑張ってね!』


 その瞬間ルナたちの姿が掻き消え、次の瞬間にはランたちが現れた。


 ラン、ラック、フェリが飛びついてくるのは予想出来たが、人型のハクまで抱きついてきたのでかなり驚いたが、なんとか宥めすかして風月の紹介と今後の行動について説明し終えた。


 クー太、ラン、ハク、フェリ、ラック。そして風月。できればクレナイとクロもいて欲しかったが、充分最強メンバーだ。


「よし。これから【恩寵】というスキルを与える。簡単に説明するとお前たちをパワーアップさせる」


「簡単すぎるのではないかのう…」


 風月から指摘されたが…。


「これ以上なんて説明しろと? やってみりゃわかるだろ」


「それもそうかの」


「まあ【恩寵】の前に全員進化だな…」


 なんと、全員が進化できるのだ。クー太が進化できるのは確認していたが、他の面々もとは…。


 ちなみに【王種】を手に入れたのはクー太だけではない。なんとフェリまで【王種】の称号を得ているのだ。

 まあフェリは元から【共鳴】で仲間を集めていたし、その延長だと思えば不思議ではないが。


 これで【王種】の称号を持っているのはクー太とクレナイ、ハク、フェリの四匹だ。本来そんな簡単に手に入れられるような称号ではないはず。種族…その系譜も含めるんだったか? まあ例えば、狸系の魔物の中で【王種】を取得できるのは一匹だけなのだ。そんな称号持ちが四匹って…ありがたみが薄れるというか、珍しさがなくなるというか…。


 まあ悪いことじゃないから良いんだけどさ。

 さて、進化先だ。


 クー太の進化先は【七尾】と【八百八狸】

 そしてランは【七尾】のみ。

 クー太の選択肢にしかでないのは【八百八狸】は王種ということだろう。


 ハクは【フェンリル】と【狼人族】

 フェリは【精霊獣】と【樹精王】

 ラック【狸人(精霊種)】と【精霊獣】


 ————————————————————

【妖狸(七尾)】

 ・特殊な術を使えるようになった妖狸。


【八百八狸】

 ・妖狸の王種。

 ・自身より弱い狸系統の魔物を全て強制的に従わせることができる。


【フェンリル】

 ・狼系統の王種。

 ・自身より弱い狼系統の魔物を全て強制的に従わせることができる。

 ・適性属性関係なく魔法を扱うことに長ける。


【狼人族】

 ・最終進化先

 ・狼の特徴を持った人種。


【精霊獣】

 ・最終進化先。

 ・精霊としての力を持った獣。

 ・個体によって司る属性や、能力は異なる。


【樹精王】

 ・樹精の王種。

 ・自身より弱い樹系統の魔物を全て強制的に従わせることができる。


【狸人(精霊種)】

 ・精霊としての力を持った狸人種。

 ・能力が大幅に上昇し、精霊種特有のスキルを覚える。


 ————————————————————


 ほ、ほう…。

 なんというか…強くなったなお前ら…。


 とりあえずクー太は七尾だ。もちろんランも。


 ハクは…フェンリルだな。なんかフェンリルって他の王種と違うのだろうか? 以前クレナイとハクの進化先にあったキングヒュージサーペントとキングヒュージウルフは「蟒蛇の王種」「大狼の王種」といった感じで、進化前の種族の王種。という書き方だったが、今回は「狼系統の」となっている。王種の中でもトップということではないだろうか? …まあ本当のところはわからんが。


「おい。邪神。……ニヒリティ!」


 チッ。聞こうと思ったのに。


 それにしても俺、種族の説明文なんて良く覚えてるよな。自慢ではないがかなり忘れっぽいんだが。それだけ魔物たちのことが大切ってことかね。

 だったらもっとちゃんと名付けしてやれってか? これが俺の限界である。


 まあ多分、忘れていることの方が多いだろうな…。


 そういえば、前の進化の時はレッサーフェンリルが出ていて、レッサーフェンリルになれば次はフェンリルか? なんて思ったな。


 フェンリルってファンタジーの定番種族だし、かなり強いってイメージがあるから捨てがたかったが、人化できる方を取ったんだよなぁ。


 んで…狼人族だが、最終進化先なんだよな。説明を見る限り、本来の姿が狼ではなく人型になる気がするんだよな。イメージ的には弱体化だ。最終進化先だから弱くなるとは思えないが…。


 まあどう考えても選ぶならフェンリルだな。


 フェリもラックも最終進化先は除外するから精霊獣はなしだな。最終進化先じゃなきゃ…と思わずにはいられないほど良い進化先だと思う。というか精霊獣がとても気になる。キキと風月が前に珍しいみたいなこと言っていたしな…。


 そしてそれぞれ進化させていく。


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