195 統合
今回スキル、ステータス関係が多いです(・・;)
目を開けると風月の姿が見えた。
…頭にある感触は膝か。んで目の前のは胸、と。
スタイル良いな。
それにしても寝起きでボーッとしないで意識がはっきりしているのは良いな。状況把握するのに寝起きだと色々整理しなきゃならなかったが、今は寝る前と地続き…とでも言えば良いだろうか。寝る前の記憶があやふやになることもない。
まあ微睡む感覚も捨てがたいけどな。
…さて。今日はどうするかねえ。スキルの練習は…とりあえずいいか。基本的な属性である火、水、土、風、闇、光の魔法はとりあえず使えるようになった。
他にも色々な属性魔法があるらしいが…これ以上の足止めはな。
流石に皆が心配だ。
命の危機的な心配はもちろんあるが、それよりもクー太たちが寂しがって泣いていないかが心配だ。
ルナとシルバ、カシのレベル上げはしたいが…あっ。
スキル確認してないか。
まずスキルの詳細を確認して…この階層はルナに有利な敵がいるから、俺とルナで戦闘をこなすか。
ただ大穴を見つけたらとっとと下に行く。余程のことがない限り一つの階層に長居するのはもうやめよう。
次の階層からは風月に護衛を任せ俺が単独で行動だな。その方が早い。
まずはステータス…?
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※以下のスキルが統合されました。
【風球Lv6】【風刃Lv6】【風壁Lv1】【風槍Lv1】【風眼Lv1】【風爪Lv1】【竜巻Lv3】【風装Lv1】
【雷球Lv6】【雷刃Lv1】【雷壁Lv1】【雷槍Lv1】【雷眼Lv1】【雷爪Lv1】【放電Lv3】【雷装Lv1】
【水球Lv4】【水刃Lv1】【水壁Lv1】【水槍Lv1】【水眼Lv1】【水爪Lv1】【津波Lv1】【水装Lv1】
【火球Lv6】【火刃Lv1】【火壁Lv1】【火槍Lv1】【火眼Lv1】【火爪Lv1】【爆炎Lv5】【火炎放射Lv2】【炎天Lv1】【火装Lv1】
【土球Lv3】【土刃Lv1】【土壁Lv1】【土槍Lv1】【土眼Lv1】【土爪Lv1】【地壊Lv1】【土装Lv1】
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うっわぁ…。なんだこれ。…確かに取得したスキルだが、羅列されると多すぎてキモいな。
少し風月の胸が邪魔で見にくいな。ステータス画面が近い…まあいいか。
それより俺のステータスは?
スキルが統合されたのはまあ構わないけど…。んー。こう見ると槍も刃も武器の形状だろうって疑問が沸くが…。
刃はまた違う扱いなのだろうか? 武器を模しているというより武器についている刃そのものを模しているし…わからん。
一番最後に逆三角が点滅していたのでそこを押すと普段のステータス画面に戻った。
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個体名【中野 誠】
種族【狸人(精霊種)】
職業【テイマーLv8(使役上限数♾)】
性別【男】
状態【 】
Lv【57】2UP
☆基礎スキル☆
*戦闘武術*
【拳術Lv★】【蹴術Lv9】【棍術Lv3】【防御術Lv5】
【回避術Lv6】【水術Lv1】【剣術Lv2】【槍術Lv1】
*戦闘魔法*
【紫紅爆Lv1】
【光球Lv1】new【光爪Lv1】new【光刃Lv1】new
【光槍Lv1】new【光壁Lv1】new
【闇球Lv1】new【闇爪Lv1】new【闇刃Lv1】new
【闇槍Lv1】new【闇壁Lv1】new
【木球Lv1】new【木爪Lv1】new【木刃Lv1】new
【木槍Lv1】new【木壁Lv1】new
【風魔法Lv5】new【火魔法Lv3】new
【水魔法Lv2】new【土魔法Lv1】new
【雷魔法Lv5】new
*一般技能*
【速読Lv2】【造形Lv2】【料理Lv2】【夜目Lv5】
【跳躍Lv3】【硬化Lv2】【統率Lv1】
【全言語解析Lv1】【水中呼吸Lv1】
*魔力技能*
【テイムLv8】【細胞活性Lv2】【回帰Lv3】
【身体強化魔法Lv5】【亜空庫(大)Lv3】【魔装Lv1】
【魔圧Lv5】【念話Lv1】【変色Lv1】
【魔力感知Lv2】【魔力操作Lv2】【魔力探知Lv1】
【重力操作Lv3】【地操作Lv3】【水操作Lv1】new
【風操作Lv1】new【魔道Lv1】new
*耐性技能*
【毒耐性(大)Lv5】【精神耐性(大)Lv5】
【痛覚軽減Lv2】【不眠Lv3】UP
☆種族スキル☆
【無特化】【変化】【魔力増大】【制限無効】
【浮遊】【精霊化】【精霊召喚】【恩寵】
☆特殊スキル☆
【ステータス鑑定】【ボーナス(特)】【テイム(特)】
【結界生成】【使い魔作成(特)】【拠点作成】
【リミッター】【邪纏】 【物質複製】【想像具現化】
☆称号☆
【適応する者】【魔物を屠る者】
【魔物に好かれる者】【守り手】【希望】
【不殺】【恐怖を産む者】【創造神の祝福】
○パーティメンバー:0人(0/5)
○使役魔獣:472匹(472/∞)
○契約精霊:1霊
※共有中(詳細表示)
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あれだけ統合しても全然スッキリしてないんだが…。
統合されたのは【風魔法】【火魔法】【水魔法】【土魔法】【雷魔法】か。
統合された原因はおそらく一定数の魔法を覚えたからだろう。あとはスキルレベルも関係するのか?
統合された後のスキルレベルは統合される以前のスキルレベルが関係しているんだろうな。
俺のステータスは細かく項目分けされているが、配下の魔物たちのステータスは前のままなんだよな。邪神のやつ、俺のだけじゃなくて全員のステータスを弄ってくれりゃ良かったのに。
んで、スキル詳細だが…カシのスキルを見ておきたいんだよな。もちろん俺が新しく覚えた物も確認するが。
…あれ? カシはどこだ?
頭を風月の膝に乗せた状態で周りを伺ってみふが、見当たらない。
仕方ない…起きるか。ルナ枕も良かったが、風月の膝も心地良いからちょっと名残惜しいが…とっととスキル詳細を確認して移動しないとな。
次寝る時は初めから頼んでみるか。
「…ご主人よ。起きておるだろう?」
起きようとしたら先に風月に声をかけられた。
「ああ。今起きようとしてたとこだ」
「それは構わぬが、お主しばらく前から起きておっただろう? なのに起き上がらないとは…我の膝枕がそれほど良かったのかのう?」
揶揄うような視線を向けてくる風月。
「心地良かったぞ。次寝る時も膝枕してくれ」
「…なっ!? お主、臆面もなく…」
…こいつはなんで照れてんだ。膝枕してきたのはお前だろうに。
まあいい。それよりカシは…っといたいた。風月の後ろの方で寝ていた。
スキル詳細を確認っと。
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【水操作】
・手で触れている部分から一定範囲の水を一定時間操作可能。
・生物には直接干渉はできない。
・操作範囲、操作時間はレベルに依存。
【風操作】
・体に触れている部分から一定範囲の風を一定時間操作可能。
・生物には直接干渉はできない。
・操作範囲、操作時間はレベルに依存。
【魔道】
・草木などの魂を持たない植物や人工物などの無機物に魔力とを込めることにより仮初の魂を作成し操ることが可能。
・干渉可能な対象は、その対象に含まれる魔力量、自身のスキルレベル、相性による。
・込めた魔力量により魂の強度が変わり、その強度によって操作時間が変わる。
【風魔法】
・風属性の魔法が使えるようになる。
・風属性で出来ることに限るがイメージと魔力次第で風属性の現象を起こすことが可能。
・習得済魔法:【風球】【風刃】【風壁】【風槍】【風眼】【風爪】【竜巻】【風装】
【強化咆哮】
・咆哮によって身体能力を強化する。
・対象は咆哮を耳にした者全てである。
・対象の精神力が高い場合抵抗される可能性がある。
【獣化】
・その個体の魔素情報、遺伝情報に基づき獣に変化させる。
・能力、使用可能スキルは変化する獣によって増減する。
【精神強化魔法】
・自身以外にも魔法を掛けられる。
・レベル上昇により魔法をかけたときの精神力も上がる。(最大2倍)
【孤高】
・仲間と認識している対象が視界内にいない場合身体能力が上昇する。
【恐怖咆哮】
・咆哮によって恐怖を与える。
・対象は咆哮を耳にした者全てである。
・対象の精神力が高い場合抵抗される可能性がある。
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操作系のスキルは攻撃手段には使えないが、充分有用だ。
【魔道】は微妙だな。植物を動かす必要性が思いつかない。人手がたくさん欲しいなら霊狸を召喚する方が早いしな。
【精神強化魔法】はレイス戦の前にかけて貰えば良かった。精神を強化する魔法は助かるな。俺も習得したい。
【孤高】はハクの【群狼】のスキルに似ているな。効果は正反対だが。
あと咆哮系…。無差別スキルとかどこで使うんだって話だよな。敵まで強化させるし、味方まで恐怖させるじゃねえか。
使いにくすぎる…。
そして魔法系スキル。【風魔法】以外も内容はだいたい同じ。そして風月の【風魔法】とは違っているのは習得済魔法という欄だ。統合されたスキルが書いてあった。
「風月…ってお前何まだ照れてんのか? キスしてきたくせに膝枕で照れるなよ」
「うるさいわっ! それとこれはまだ別であろう!」
え…? 別なの? 膝枕よりキスの方が照れる要素あるだろ。俺もスキルの使用が目的じゃないキスならドキドキしただろうし…ってそういうことか?
「スキルの使用目的とかじゃない膝枕をして、俺に心地良いって言われたからか?」
「わかっておるなら少し黙っておれ!」
えー…魔法について聞きたかったんだが…。今聞いておかないと絶対忘れるしな…。
風月は薄らと赤くなった顔を隠すようにそっぽを向いたまま近くにいたルナの下まで行き何やら話していた。
仕方ない…先にカシを起こすか。
いびきは全然聞こえなかったが、結界で遮音されていたのだろう。何かを通り抜けた感覚と共にすごくうるさいいびきが耳に届いた。
「お前…鼻詰りでもしてんのか? 静かに鼻で呼吸しろよ」
「ふがっ」
「…ふがっじゃねぇよ。おいカシ、起きろ」
声をかけながら揺さぶる。
『ハッ!? ご主人様おはようございます! 何かございましたか!?』
「もう少ししたら移動するから起こしたんだ。まあその前に試して欲しいスキルがあるが」
『はい! 何を試せばいいでしょうか!?』
「【獣化】と【人化】だな」
『ああ…そういえばご主人様はスキルの訓練に集中していましたので見てないのでしたね』
「ん? 使ってみたのか?」
『はい! やってみますので見ていてください! ふんっ!』
光と共に小さくなっていくカシ。そしてそこには赤茶色の髪をした女が現れた。
「お前本当にメスだったんだな」
「えぇ!? ご主人様!? オスだと思っていたのですか!? そ、それはショックです…」
「あー…すまん」
肩まである赤茶色の髪。顔の造形は綺麗、というより可愛らしい感じだな。豚鼻もないし、本当に人間だ。
「どうでしょうか!?」
目をキラキラさせ、ずいっと身を乗り出してくるカシ。
「良いんじゃないか? じゃあ【獣化】の方を…って何故落ち込む。可愛らしいと思うぞ?」
「…! 本当でしょうか!?」
「ああ」
こいつ、俺についてきた目的って強くなりたいから弟子にして欲しくてだよな? 俺に【人化】した時の見た目をの褒められて一喜一憂してる姿を見ていると弟子にして欲しいってのは本当か? と思ってしまうが…。それとこれとは関係ないか?
「【人化】すると体も小さくなるし能力も落ちるだろ? 気をつけろよ?」
「流石にこれで戦闘はしません! これの姿はご主人様と同じで気に入っていますが、戦いには向きませんので…。じゃあ次は【獣化】いきます!」
そして光に包まれるとカシはどんどん小さくなっていった。




