表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
204/250

183 最終進化

誤字報告ありがとうございます!


今回ステータスとスキル詳細が多いので少し字数多めです(*´ー`*)


変更点が一点。

182話でシルバのスキルに【飛行】とありましたが、【空中移動】に変更。

 

「どっちも最終進化…?」


 蓑火じゃなく幽霊の方にしておけばよかったか…?


『シルバは次の進化が最後かの?』


「みたいだ」


 魂を穢すか浄化するか。それしか違いがないのだろうか? 説明文が長ったらしいのも読むのが面倒になるから遠慮したいが、短すぎても選択に困るな。

 まあ穢すか浄化するなら浄化一択だが。


「シルバ。もう大丈夫か?」


 呻き声がしなくなったシルバに声をかける。


『だ…じょぶ…』


 おお! さっきより話せるようになったな! だが、[知識譲渡]してもハキハキ喋らないってことは、根本的にあまり対話が得意な性格じゃないのだろうか?


「次の進化先は天火にするがいいか?」


『ま……せ、る』


 任せるって言ったのだろうか?

 じゃあ早速進化だ!


 進化が終わると見た目が変わった。

 形、大きさは変わらないが、色が白っぽい銀色…プラチナみたいな色から、水銀のような光沢のある色に変化した。

 まるで水銀が上に向かって絶えず動いているかのように見える。


『ほう…。色が変わったのう』


『シルバキラキラしてるっ』


 確かにルナの言うようにキラキラしてるな。

 ステータスはっと…。


 ————————————————————

 個体名【シルバ】

 種族【天火】

 性別【オス】

 状態【 】

 Lv【5】

 ・基礎スキル:【発光Lv6】【熱吸収Lv2】

       【光吸収Lv2】【空中移動Lv4 】

       【火球Lv4 】【吸魂Lv4 】

       【帯炎lv1】【精神結界Lv1】new

 ・種族スキル: 【水魔法無効】【亡者純化】new

 ・特殊スキル:【光魔法】【闇魔法】【水魔法】

       【共生】【未設定】new

 ・称号:【銀色魔素体】【恩寵を受けし者】

    【最終進化個体】new

 ————————————————————


 本当、【恩寵】ってぶっ壊れだよなあ。ある程度育つまで、なんて考えは放棄して帰ったら全員に【恩寵】を使おうか。


 そういえばシルバもルナも風月も【恩寵を受けし者】で手に入れたのは【共生】なんだよな。称号の詳細じゃあ、個体によって取得スキルが変わるってあったが…何でだろうな。


 さて…。

 スキル詳細確認の前に【未設定】を選ばないとな。おそらくこれは【最終進化個体】で得られるスキルなんだろう。


 ————————————————————

 ※特殊スキルを選択してください。適性のあるスキルを表示します。

 ・【共鳴】

 ・【亡者操作(限)】

 ・【単為生殖(特)】

 ・【スキル合成(特)】

 ・【魂魄魔法】

 ————————————————————


 あ…これ保留案件だ。

 無理無理。【共鳴】はわかる。これは選択肢から除外していい。だがそれ以外だ。

 名前だけでわかる。普通に手に入れられるスキルではない。しかも強力そうだ。


 …まあ、見た目水銀の火の玉が生殖するのか、とか。生殖機能あったのか、とか。ものすっごく不思議だが…ファンタジー生物だから…生物…なのか? まあ不思議火の玉だし、深く考えるのはやめておこう。


【共鳴】と【単為生殖】を抜かしても…(特)や(限)ってのが付いているスキルなんだから使えるスキルだと思う。そうでなくとも名前だけで魅力的なスキルだ。俺には決められん。


「風月…」


 てことで、年長者に聞くのがベストだろう。


『どうかしたかのう』


「【亡者操作】と【単為生殖】、それと【スキル合成】に【魂魄魔法】これらがどういったスキルか知っているか?」


『ふむ…? もしや、それらはシルバが覚えたのか…?』


「いや、最終進化個体になったからスキルを一つ選べるようなんだが、選択肢にあるのがそれなんだ」


『随分とぶっ飛んだ名前のスキルだのう…。スキルの詳細は知らんのう。【魂魄魔法】と【亡者操作】なら見たことがあるから予測はできるが、詳しくはわからぬぞ? 他の二つは聞いたこともないが…名前だけでも推測できるだろう』


「確かに推測はできるが、これだけ強力そうな名前のスキルなら何かしらデメリットや制限があると思うんだよ。それを知りたいんだが…」


『それは知らぬ。【亡者操作】はアンデット系…ゾンビやスケルトン、ゴーストの系譜の魔物を操作できるスキルだのう。ただ無制限ではないはずだ。以前…マギアにいる吸血鬼がそのスキルで百体ほどのアンデットを操っていたのは見たことあるが…デメリットや制限、条件などはわからぬ』


 百体のアンデット………農作業が捗りそうだ。いや、衛生的に良くないか? スケルトンや魔動骸骨のような骨ならいいが、腐ってる死体が触れた食べ物は厳しいか。


「それで?」


 農作業のことを考えて脱線しかけたが、続きを促す。


『【魂魄魔法】は魂に作用する回復魔法…といえば良いかの。傷ついた魂、穢れた魂を正常に戻すスキルだ。他にも何かできるかもしれぬが、我は知らないのう』


「そうか…」


 まだ確認はしていないが、【亡者純化】と似たようなことができるのだろう。


【スキル合成】は、まあ名前の通りスキルを合成するものだろう。ただ自身の…シルバのスキルにしか作用しないのか、どんなスキルでも合成可能なのか、回数制限があるのか、何もわからないから困る。


「ちなみに…」


『うむ』


「天火って生殖機能あるのか?」


『それはあるだろう。生物なのだからな。魔物と言っても魔素で自然発生するだけではない。我も仮の肉体を得たし生殖可能だぞ? 我との子をもうけるか?』


「精霊なのに生殖可能なのかよ…」


『もちろん制限がないわけではない。肉体を持つ精霊、もしくはお主のような精霊種相手でないとできぬよ。普通の人間とは生殖行為は出来ても子は作れぬ。それと同じように天火であるシルバにも何かしら条件はあるはずだぞ? 大抵の魔物は生殖し子をつくると、その子に魔力を持っていかれ母親となる者は弱体化する。この際の魔力消費は時間経過で元に戻ることはないからのう』


「へぇ…」


【単為生殖】のスキルを覚えれば相手がいなくとも子供を作れるのだろう。だが、これまたデメリットがわからない。風月の話だと魔物の生殖にはデメリットが多いようだし、やっぱりこれはなしかなぁ…。


『それは今すぐ決めないといけぬのか?』


「いや、別に後々決めたって問題ない。お前がスキル詳細を知らないのなら保留にするつもりだったし。ただ…」


『ただ? なんだ?』


「時間が経つと忘れそうなんだよなぁ…」


『ご主人…。はぁ。我が覚えておいてやるから保留にするがよい。次に神と相まみえたときにでも聞けばよかろう』


「それは素直に助かる。だが、邪神ねぇ。いつ会えるのか、会えても教えてくれんのかわからないし、あんまり邪神に頼りたくないし…」


『ならどうするのだ?』


「……とりあえず保留にする」


『それが良いと思うのう』


 選択できるスキルの詳細、何で出ないんだよ。

 種族を選択する時は詳細出してくれたくせに…。


 試しに、せっかく風月が【共生】しているから【精霊魔法】で鑑定を使ってみるが、やはり詳細は出てこなかった。


 仕方ない…。


 特殊スキルの選択は後回しにして、他のスキルの詳細を調べる。


 ————————————————————

【発光】

 ・体が発光する。

 ・光を消すことは不可能。

 ・魔力を体内で循環させることによって発光しているため、光が消える時は魔力枯渇と死亡した時のみである。また魔力を常に循環させることにより魔法発動速度が上昇する。


【熱吸収】

 ・熱を吸収し自身の生命力に変換する。


【光吸収】

 ・光を吸収し自身の魔力に変換する。


【空中移動】

 ・空中での移動が可能となる。

 ・飛行系、浮遊系のスキル、また種族特性で空中に滞空可能な種族のみ使用可能。


【吸魂】

 ・魂を吸収し経験値に変換する。

 ・【吸魂】が有効なのは魂が肉体に覆われていない相手に限る。


【帯炎】

 ・自身の纏う炎から帯状の炎を生み出すことができる。


【精神結界】

 ・精神を保護する結界を使用可能。

 ・魂を視認できるスキル、種族特性がある場合のみ使用可能。


【水魔法無効】

 ・水属性の魔法によって生み出された水を無効化する。


【亡者純化】

 ・亡者に属する者の魂の穢れ、邪心を祓う。


【最終進化個体】

 ・進化の上限に達した魔物に与えられる。

 ・適性のあるレアスキルを得ることができる。

 ————————————————————


 シルバにはもちろん教えるが、風月も聞きたがっている。ルナは静かにしているが、寝ているわけではないので聞きたいのだろうから声に出してスキル詳細を読んでやった。



 うーん…。【亡者純化】よ。邪心じゃなく邪神を払うスキルだったら俺はきっと歓喜していたぞ。


 それと【最終進化個体】だが、レアスキルなんて単語初めて出てきたな。

 つまり【共鳴】もレアってことか。他にも記載がないだけでうちの連中が持っているスキルにはレアが多いんだろうな。俺の持ってる【テイム(特)】なんかは絶対レアスキルだ。(特)とかが付いてるのは確実にレアスキルだよな。


「にしても…シルバは色々と吸収するスキルが多いな。吸収した上で生命力に魔力、経験値に変換できるし」


 ルナもシルバも吸収し自身の力とスキルが多いなぁ。


 あと気になるのは【空中移動】だな。これがなくても速度は遅いが俺が呼んだら自力で移動してきたよな? 俺が呼んだ時以外は確かに滞空しているだけだったが…このスキルがあると移動の速度や自由度が上がると思えば良いか。


「ふぅ…」


 疲れた。風月、ルナ、シルバと今は三体しかいないのに【恩寵】を使ったせいで何度も進化したから何回ものステータス確認と大量のスキル確認をしたから疲れた。

 だが、これに関しては面倒と言って怠るわけにはいかないからなあ。仕方ないとはいえ疲れるものは疲れる。親父に【共有】して丸投げしたい…。


『面白いスキルがいっぱいだのう。ご主人といると新たな発見があって面白いのう』


『ルナも!』


「面白いなら良かったよ」


 俺は疲れたが。


「さて次の階層に…と言いたいところだが」


『む!? まだこの階層に用があるのか?』


「風月。そんな嫌がらなくても良いだろう」


『むぅ…』


「シルバにはここで【吸魂】を使ってレベル上げをして欲しい。【吸魂】が有効なのは肉体に魂が覆われてない相手だけだろ? 普通の生物には無意味で、ここの魔動骸骨や燐火には有効なんだろう。魔動死体に有効かはわからないが。それならここで少しでも強くなっておいて欲しいからな」


『ゎ…った』


「よし、シルバ行くぞ」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ