表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
196/250

176 吸収

誤字報告助かります!


本編です!


本当は邪神(ニヒリティ)sideの閑話を投稿しようかと思ったのですご…それはまた明日か明後日に予定しております(。-_-。)



 

「あっ…んっ…」


「おい。変な声出すな」


「す、すまぬ。だが…気持ちが良いというか、暖かくて不思議な感覚なのだ。ご主人に包まれた感覚もするし、ご主人が流れ込んでくるようで…ご主人と一体となった感じだのう…んっ」


 無駄に艶っぽい声出しやがって。


『ご主人様っ。ルナ知ってる! 変態って言うんでしょ?』


「こら、ルナ。見ちゃいけません」


 目を押さえようと手を伸ばすが、目がどこにあるのか分からなかったので抱き上げる。


 しばらくするとルナのように発光し始め、光が収まるとエメラルドのようなキラキラとした翡翠色の球が宙に浮いていた。


「は? 風月…?」


「ふおぉぉぉぉ!」


 …風月だな。なぜか雄叫びをあげているが。


「凄いのう! 力が漲るのう! 今なら転生できそうだ! 【転生】!」


 は!?


 そう叫ぶと光に包まれる風月。

 こいつ何やってんだ!? 

 そして光が人型になっていく。


「ふはははは! 上位精霊になったぞ!」


 光が消え、現れたのは二対四枚の翼を生やした風月。


 俺はとりあえずアイアンクローをかました。


「うぶっ。ご、ご主人なにするのだ」


「なにするのだ、じゃねぇよ。説明も無しに突然変なこと始めるなよ」


「へ、変なことではないぞ! 転生だ転生! 精霊が転生するとこなぞそうそう見られるものではないぞ!? い、痛いからやめてくれぬかのう!?」


 そりゃあ、痛くしてるからな。


「お前が突然始めたせいで、なんの感慨も感動もなかったわ。お前一応俺の配下になってんだから一言断り入れるのが筋だろ」


 付き合いが長いのなら別だが、お前仲間になったばかりだろうが。もう少し主人を立てろよ。


「す、すまぬ! 漲る力に酔っていたのだっ…いたたたっ」


「はぁ…。もういいよ」


 ペイっと放り投げる。


「へぶっ」


 へぶって…残念さでアキとタメ張れるんじゃないか?


「い、痛いではないか。こんな美少女を雑に扱うとかひどいのう…」


「酷いのはお前だ。もう少し落ち着け」


「力に酔っていたと言ったではないか。もう少し寛大な気持ちで見て欲しいのう…」


「はぁ…」


 口論するのも面倒だ…。


「とりあえずステータス見るぞ」


 ————————————————————

 個体名【風月】

 種族【上位精霊(風雷)】

 性別【メス】

 状態【 】

 ・基礎スキル:【風魔法Lv★】3UP

       【精霊魔法Lv9】3UP【覚醒Lv8】3UP

       【雷魔法Lv4】new+ 3UP

       【狸化Lv4】new+ 3UP


 ・種族スキル: 【転生】【分霊】new

 ・特殊スキル:【憑依】【共生】new

 ・称号:【契約精霊】【恩寵を受けし者】new


 ————————————————————


 風月も視線がこちらではなく何もない正面をジッと見ているのでステータスを見ているのだろう。


「気になるスキルはあるが…ルナの進化が先だ。お前は大人しくしてろよ」


「冷たいのう…」


 …放置でいいな。


「さてルナ。進化させるぞ」


『はーいっ』


 選択肢は三つ。それぞれの詳細は…。


 ————————————————————

【ビッグスライム】

 ・身体が大きくなり身体能力が高い種族。


【ユニオンスライム】

 ・スライムと融合することが出来る種族。

 ・融合する対象のスキル・レベルが上乗せさせる。

 ・融合できる数に限りはないが、自我はなくなり、基礎レベル・スキルレベル共に上昇しなくなり、新しいスキルを覚えられなくなる。


【アブソーブスライム】

 ・体内に取り込んだ物の魔素を【分解】し、それを吸収することによって僅かだが自身の力とすることができる種族。

 ・【分解】した物を全て吸収してしまう為、体内に取り入れる物や環境によって進化先が変わり、死亡する確率が高い。

 ————————————————————


 巨大化か融合か吸収か?

 融合はあり得ないな。自我が無くなっては意味がない。

 ビッグかアブソーブだが…アブソーブかな。あまり移動速度の速くないスライムなのに大きくなられても移動に困るし…アブソーブの方のデメリット…これは下手に害のある物を摂取すると悪影響が多いってことだろ? ならエサは俺が選んだ物をあげて、下手なものは吸収しないように、また移動時は抱えることで変なものを体内に取り込まないようにさせればいいのだ。

 少し面倒ではあるが…それくらいは問題ない。いざとなれば風月に抱えさせればいいしな。


「よし、アブソーブスライムにするぞ」


『アブソーブー!』


「それはどんな種族だ? 聞いたことないのう」


 あ、説明を忘れていた。

 ルナと風月に説明したが、ルナは俺が決めた物ならなんでも良い、風月は早く見てみたいという反応が返ってきた。


 そしてルナを進化させたが、姿形、色も変わらなかった。


 ————————————————————

 個体名【ルナ】

 種族【アブソーブスライム】

 性別【メス】

 状態:【進化可能】

 Lv【★15】

 ・基礎スキル:【魔素分解Lv4】【雷化Lv4】

       【土化Lv4】【光化Lv4】

       【魔素変化Lv4】【魔素変形Lv4】

       【体当たりLv4】

       【不惜身命Lv1】new【自爆Lv1】new


 ・種族スキル: 【魔素吸収】new

 ・特殊スキル:【雷魔法】【土魔法】【光魔法】

 【共生】

 ・称号:【金色魔素体】【恩寵を受けし者】

 ————————————————————


 ステータスを確認してみると不穏な単語が表示された。


「【不惜身命】と【自爆】って…おいおい」


 詳細を見ずとも分かる。碌でもない効果であると。


「んん? 【不惜身命】と【自爆】と言ったかの? 随分と物騒なスキルだのう」


「…だよな。詳細を見る前に…何故だかもう一度進化できるみたいなんだよな。進化させてから確認する」


「なに? もう一度進化するのか? ……ご主人…あれだのう。あれ…」


「あれってなんだよ」


「ほれ…なんだったかのう…。あっ。ちーと、というやつではないかのう? お主が分け与えた魔素で二度も進化できるとは…我も【転生】できたし、凄いのう…」


 ……否定出来ないな。戦闘をさせなくとも【恩寵】を与えるだけで初期段階のテイムしている魔物全てを三段階目まで、苦労なく進化させることが可能ってことだよな? もちろん魔物によって成長度合いは違うかもしれない。弱いスライムだからなのかもしれないが、その可能性がある時点で充分チートだと思う。それよりも…。


「どこでそんな言葉覚えたんだ」


「マギアに召喚された人間がよく言っていたぞ? 自分はチートがあるんだから全て思い通りにならないわけがない、とな。初めはよくわからなかったが、気になって観察していた時期があったのだ。おそらく地球から召喚された者だったのだろうな。黒髪だったし、顔の彫りが薄いのもお主と似ているでな」


 薄くて悪かったな。日本人としては普通だ。


「ちなみにその地球人はどうなったんだ?」


「特別優れていたわけでは無かったのう。いや、劣っていたと言えば良いか? 対人関係で良く揉めておってのう…恨みを買って殺されたな。あそこまで全てが上手くいかない人間を見たのも初めてだったのでな。つい最後…魂が消滅するまで見守ってしまったわ」


 ハハハッと笑う風月。笑えないけどな。魂まで見守るって…ただ観察していただけで守ってないだろ。


 さて…ルナの二回目の進化だが、またしても三つの選択肢があった。


 ————————————————————

【キングアブソーブスライム】

 ・アブソーブスライムの上位種族。

 ・身体が大きくなり身体能力が高い種族。

 ・最終進化先。



【ミミックスライム】

 ・擬態に特化した種族。

 ・必須条件を満たした場合、見た目だけではなく、内部構造、強度、魔力量、身体能力あらゆる物を模倣した擬態が可能となる種族。


【ラバースライム】

 ・体がゴムの性質と類似した種族。

 ————————————————————


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ