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159 質疑応答

今週忙しく連続投稿に穴が出来るかもしれません…!(TT)


出来るだけ毎日投稿させていただきます!

 


「それでだ。君は精霊種だ。精霊種や幻獣種、幻想種でなければ、僕らが手引きしても世界を超えるのは無理なんだ。いや、不可能ではない。魔物でもいくらかは世界を超えて地球に来ているからね。でも、それは魔力から産まれた魔物で次元の穴を通っているからだし、それでも渡界するには相当なリスクがある。普通の人間を無理に連れて行ったら心臓と脳が無事でも腕や脚はなくなるね」


「はあ」 


 四肢が無くなるのは困るな。


「まあなにが言いたいかというとね。現状、地球で唯一、安全に渡界できるのが君だという事だ。ならば希望を叶えてあげる。君がもっと強くなって、魔物を倒してくれれば僕らも助かるしね」


「わかったが…いや、いまいちわからないが。とりあえずクー太たちのところに戻りたい。それに異世界を見たい気持ちはあるが、別に今行きたいとは思わないんだが」


「………」


「おい」


「その石で渡界できるのは君だけで、僕の力で君の魔物を安全に渡界させることはできない。それに仲間の元へ戻ったら君はきっと異次元世界…マギアへ行く気がなるなるだろう?」


「だから性急すぎるんだって。別に行きたくないわけじゃないんだ。時間を置いてからでいいだろう」


「そうかい?」


「ああ」


「わかったよ。じゃあ…そうだね。異次元世界に行く代わりに、せめて僕が作ったダンジョンで訓練してきてくれないかい?」


「いや、なんでそうなる。異世界の次はダンジョン? どうしてそうも何処かへ行かせたいんだ」


「君にもっと強くなってほしいんだよ。異次元世界に行ってほしい理由は、あちらの世界の現状を君に見てもらいたいのと、君より強い人間も魔物もいるからだね。魔族は人型が多い。だからこちらの世界より対人戦闘の機会があるし、いい訓練に…と思ったんだけど…。それが嫌なら短期間だけでいいから僕の作ったダンジョンで訓練してくれないかい?」


「嫌とは言ってない。なんで今すぐに行かせたがるんだよ」


「さっきも言ったように、今行かなきゃ行く気がなくなるか、忘れるでしょう?」


 それは否めないが…。


「一日でいいからクー太たちのところへ戻せ。そしたら望み通りダンジョンにでも異次元世界にでも行ってやるから」


「…わかった。僕は少し焦っていたようだね」


 なんか落ち込んでる? 本当に表情が見えないとわかりにくいな!


「それじゃあ送るね」


 え。


「待て待て。色々聞きたいんだが」


「えー? 次じゃ駄目かい?」


「次があるかわからないだろうが」


「そんなことないと思うけどね。それでなにが聞きたいんだい?」


「そうだな…まずはなんで俺だけそんなレベルが高いんだ?」


「?」


 邪神が首を傾げる。表情が見えなくともわかる。お前何言ってんだ? 的な反応だ。


「質問してんだが」


「ああ、うん。君は何を言っているんだい?」


 チッ。どうせ心の中で考えていたことは筒抜けだろうに。聞いてくるなよ。


「ごめんごめん。それで君のレベルが頭一つ抜けてる理由だね。まず、今日会った人は全員、恋人や家族、友人とパーティを組んでる。だから経験値が分散してしまうね。それに君のように何時間、何十時間と戦うことなんてほとんどない。大抵は仲間内、他のパーティと協力してとか、交代で戦う」


「ふむ…」


「後、持っているスキルが良い。広範囲攻撃系はもちろん、経験値獲得率上昇のスキルを持っているでしょう? もちろん彼等も似たようなスキルを持っている者もいるけれど。それと、一番の要因は君がテイマーだと言うことだね。しかも無制限にテイムできるときた。テイムした魔物と一緒に戦えばもちろん経験値は分散する。けれど、それを補ってあまりあるくらい、すごい数の魔物たちを従え、魔物たちが得た経験値の一部が君に還元されている。これで答えになったかい?」


「…理解した。後は…クー太とランの進化回数が異常に多いのはなんでだ」


「そもそも、進化回数って魔物によって違うんだよ。まあ進化に至るレベルはだいたい一緒だけど。二回しか進化しない種族もいれば、五回進化する種族もいる。リーフ君とレイちゃんだったかい? その二匹もまだ進化してないだろう?」


 確かに。あいつらが進化しない理由も知りたいな。


「理由も何も、そういう種族ってだけだよ。そのうち進化するだろうしね」


 ……。


「それでクー太君とランちゃんだっけ? あの二匹は特別中の特別だよ。魔素発生型の魔物じゃないこと。そして亜成体…まだ子供の時分で魔化に耐え、更に君にテイムされ、【制限解除】のスキルを取得。その上で魔狸から妖狸に進化していたこと。後、君の影響もあるだろうね」


「俺の影響?」


「テイマーの性格や行動、魔物への扱い。そういうのでも進化先が変わっていく。執拗に虐めたり、道具として扱うと…例えば狸ならダックスアンデットや死狸。まあアンデットに近い種族になる可能性もある。…そんなことは滅多にないけどね」


 え…。背筋がゾワっとした。クー太たちがアンデット化とか…それは、いやだ…。


「まあ、君の魔物でそれはないから安心するといい」


「…わかった。それで、さっき言ってた条件に当てはまってなかったら他の魔物と同じような進化だったのか?」


「妖狸に進化していなければ、グレイ君と似たような進化になっていたかもね。逆に妖狸になっていても他の要素を満たさなければ剣歯狸や森狸になるんじゃないかな?」


「へぇ…」


「じゃあ他の魔物も特殊な進化条件とかあんのか?」


「もちろんあるけど…難しいよ? あとそれは詳しく説明してあげられないし、全て把握しているわけじゃない。それに君の【制限解除】持ちの魔物たちは充分特殊だから」


 そうなのか?


「そうだよ。ブラウヴォルフとか七歩蛇ってなんだよ。って思ったもの」


 なんだよって…。


「神なのに把握していない魔物がいるのか? なんだっけ、初めのアナウンスで自分が魔物を作ったようなこと言ってなかったか?」


「あー。違う違う。手を加えたし、魔物は作ったりしたけど、進化先は色々な条件で変わるから全て把握してないよ。千差万別…と言ったら大袈裟かもしれないけれも、環境やどうやって経験値を貯めたか、またその魔物の心持ち、従属状況…テイマーの性格とかにも左右される場合はある。ちなみに魔力、魔素を世界に満たした瞬間、動物は死ぬか魔化するかだよ」


「へぇ…。それで?」


 千差万別…。まだ続きがありそうなので促す。


誤字報告ありがとうございます!


それと神様サイドの閑話も近々用意致します。

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