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138 和室と洋室

お待たせしました!


次回投稿も少し遅れるかもしれませんm(__)m


城の中はやっぱり和風だ。ただ畳とかではないのでそのまま土足で上がる。魔物達全員に入る度に足を拭かせたりするのも面倒だしな。


内部に入ると肌寒さを感じなくなった。なにか魔力的なものが作用しているんだと思う。


一階は入り口を入ると大部屋。というか、一階は殺風景な大部屋と台所があるだけである。そして七階まで吹き抜けだ。


そう。七階建て…いや八階建てなのだ。


大部屋の両脇にある階段から上に上がることができ、二階から上の階は吹き抜けを囲うように廊下があり外側に小部屋が並んでいた。


小部屋もいくつかあり畳の部屋もあれば洋室のような部屋もある。小部屋といってもそこそこの広さがあるが。


上からみたら外側に小部屋が並び、中心が吹き抜け。そして最上階である八階だけは吹き抜けではなく階段を上がると短い廊下と扉があり、一フロア全てが部屋になっている。


俺は最上階に住むかな。


そして設備も揃っていた。各部屋に布団かベッドはあるし、椅子や座椅子、テーブルやちゃぶ台。

部屋によって違うが洋室には洋室に合う物が置いてある。


和室も洋室も同様のトイレや小さめの風呂場は付いている。ただガス台などはないので部屋でお湯を沸かしたりはできないが。


ちょいちょい足りないものはあるが…最低限は揃っているので生活は問題ない。


「マコトさんマコトさん!」


「メイ?どうした?」


「地下がありますよ!」


「は?何処に階段があった?」


「二階に上がる階段の裏に取っ手があったので持ち上げたら階段がありました!」


確認してみると確かにあった。

……隠し部屋かよ。


地下には風呂場と卓球台、ビリヤード台、ダーツの的、が置いてある部屋があった。


……無駄だなあ。つか露天風呂がよかったな。地下じゃ景色も楽しめないし…また外に風呂作るか?


「つか、こんな部屋あっても仕方ないよな。俺は最上階の部屋にするからその下の階の小部屋はクレナイとハク、ラックの部屋だな。親父達は好きな部屋にしてくれていいよ」


「俺は和室かな」


「なら私は洋室にしようかしら」


「洋室にします!」


「…私も、洋室にしますっ」


和室が不人気だ。ちなみに最上階も和室である。


「クー太たちは…どうせ俺の部屋で寝るだろ?」


『もちろんー!』


『どうせってなによ!』


「一部屋欲しいなら構わないが…」


『…いらないわ』


「だろ?」


「ワタシも部屋いらないの!ご主人様の部屋で寝るの!」


「ラ、ラックちゃんダメですよっ!妖精の姿ならまだしも…マコトさんが狼になっちゃいますっ」


「お前…人のことなんだと思ってんだ」


「別にいいの!」


「よ、よくないです!」


……まあ好きにさせるか。ラックなら小さい姿に戻せば良いだけだし。


『ご主人!ご主人!』


「…なんだアキ」


『わたしもお部屋欲しいです!』


「ドア開けられるのか?もう大きくなれないだろ」


『うっ…。開けっぱなしにしておいて貰えば…!』


「まあいいけど…」


『やったです!お部屋ゲットです!』


………木の実用倉庫にでもしそうだが…やらせてみても良いか。


陽が落ちてきたので神の宣言から四日目は城の探索で終わった。


翌日。目を醒めると相変わらず全員がいた。

いや、クレナイとリーフがおらずビャクヤとアメリが追加されていた。

とりあえず…。


「おいハク。なんでお前までいる」


「ずっとご主人様達と一緒だったので…」


「寂しかったのか?」


「はい…」


お、おう。そんなしおらしい反応されると俺まで恥ずかしくなるだろうが。


「狼の姿に…なっても問題ないくらい広いが、まあ手狭になるししかたないか。ラックもいるし…まあいいけど。でもそれなら布団増やせよ」


クー太達もいたので布団は二枚敷いていだが人型のハクとラックまで寝るとなると流石に狭い。というか寝返り打ったら布団からはみ出る。


「はい。今晩は布団持って来ますね」


「いや…自分の部屋で寝ることもあるだろうから自室の布団はそのままでいいだろ。他の空き部屋から持ってくればいい」


「ありがとうございます…」


「ほら、お前達起きろ。今日は巨大鳥のとこ行くから早めに出るぞ」


俺の部屋で寝ているのはクー太、ラン、フェリ、ラック、アメリ、ドライ、ビャクヤ、クシハ、エリン、サンク、シス、レイの十二匹とハクだ。

全員身体が小さいか小さくできるやつばかりなのでこれだけ居ても問題はない。ビャクヤだけはそうではないが、まあ邪魔になる大きさではないしな。


それより…。


「クロは…影か?」


『ん』


そういうとにょきっと出てくるクロ。まあお前はいつもそこにいるからいいが…。


「アキがいないんだが…?」


ちなみにアルファはクレナイの部屋に止り木を作ってやったらそこを自分の居場所にしていた。


グレイは他の狸系の魔物達と数匹ごとに別れ小部屋を使っている。


一応上の階から埋めていっているが、蛇系と狼系の魔物は大半が一階の大部屋で寝ている。人間用に作られている小部屋は使い難いらしい。


狸系、鼬鼠系、アインスとツヴァイ達は何故か小部屋を使っているが。


鷲獅子であるリーフ、蟒蛇のベータ、フィーアを筆頭に人面樹達、フンフ、ゼクスの虫組あとはアンを含めたカエルたちは外だ。外の方が落ち着く組と大きさ的に窮屈になってしまう組だな。


『アキ〜?』


寝ぼけ眼で起きて来たクー太達はアキを探しているらしい。俺も探しているが。


「アキちゃんは自分の部屋にいるんじゃないでしょうか?」


「ふあぁ。アキちゃんは多分一人部屋の方がずっと寝てられるから個室を欲しがったんだと思うの〜」


ハクとラックの言う通りな気がする。


「まあ叩き起こすが。別に巨大鳥のところについて来なくてもいいが…あいつ放っておいたらずっと寝てるだろうしな」


『ご主人様。ここにも放っておいたらずっと寝そうな子がいるわよ』


ランの隣を見ると未だに丸くなって寝ているアメリがいた。


「アメリ起きろ」


サラサラしている毛を撫でる。見た目より細いな。毛がふわっとしているからか。


『んみゃぁ…』


「アメリ。起きないと置いてくぞ」


『いやみゃぁ…』


嫌と言いつつ、もぞもぞするだけで起き上がる気配はない。


「まあアメリならそのうち起きてくるだろ。それより絶対起きて来ないアキを起こしに行く。お前達は先に外に出ててくれ」


階段、廊下、入り口のあるところを除き三方向に大きめの窓がありそのうちの一箇所の障子を開け、窓から外を眺める。


さすが最上階なだけあって壮観である。

だがまあ下を見れば巨大な庭…広場。それ以外は山と鬱蒼とした木々のみだが…充分見る価値はあると思う。


「あの山を制圧が当面の目標…か」


皆殺しにする気はない、可能な限りテイムだ。


さて…と。アキだな。


部屋を出てアキの部屋に向かうが、その前に先にクレナイの部屋を覗く。


「あれ?クレナイは?」


部屋の中にはアルファしかいなかった。


『クレナイさんはアカイチさん達の様子を見てくると言って先に出ました!』


「そうか。俺は今から下に行くが、アルファも行くか?」


『はい!』


バサバサっと俺の肩に止まるアルファ。少しチクッとしたが…まあ血が出るわけでもないからいいか。


「別に窓から先に降りててもいいが」


『ご一緒します!』


アルファを伴いアキの部屋に入る。


『アキさん…』


アルファが少し呆れたようなの声を上げる。

アキは洋室のベッドでひっくり返って鼻をピクピクさせて寝ていた。


それだけならまあ…ただ起こすだけなのだがベッドの上に大量の木の実が散乱しているのだ。


ドングリ、松ぼっくり、見たこともない赤や黄色の木の実がベッドを埋め尽くし、その中心で仰向けで寝ているアキ。


……ずいぶんとまあ気持ちよさそうに寝てるな。


「アルファ行こうか」


『はい!…ってどこに行くのでしょうか?』


「ん?皆のところに」


『アキさんは…?』


「ほっとけ。今日は置いていく」


『いいのですか?』


「構わない」


初めはイラッとしたが顔を覗くと物凄く気持ちよさそうにたまに手足や鼻をピクピクさせて寝ているアキをみたら毒気を抜かれ、たまには寝かしてやろう…と。


ただイラッとしたのは事実なので、後で誰かに起こしに来させ、置いて行かれたことを教えてやる。

ちゃんと起きないなら置いてけぼりくらっても仕方ないだろう…と。ちゃんと起きないちょっとした罰だ。


一階には誰もおらず外に出ると全員が綺麗に並んでいた。


「おはよう」


『『『『『『『おはようございます!』』』』』』』


「親父達は?」


「まだ部屋から出てきておりませんので…寝ているのかと」


答えたのはクレナイだ。


「了解。今日は巨大鳥のところに行くが…お前達ついてくるか?」


『『『『『『『!?』』』』』』』


俺といつものメンバーで行こうと思っていたんだが…城ができたことだし、ここを守る必要性も薄れたので普段一緒に連れていってやれないメンバーも連れていっていいかと思ったのだ。

巨大鳥達と戦うことになったら周りの鳥の魔物と戦って貰えばいいし。


「全員で遊びに行くか」


『『『『『『『はい!!!』』』』』』』


「ただ…クロ」


『アキ起こす?』


「ああ。ただ俺たちが出ていった後だ。俺たちが出て少し時間が経ったら起こして、今日は留守番しろ、って言っておいてくれ。それと親父達に今日は全員出払うからあんまり外に出ないように…と」


『わかった。それ伝えたら追いかける』


「頼んだ。多分お前が一番速く移動できるからな」


『任せて』


「んじゃ出発する前にステータス確認して進化させるぞ」


『『『『『『『わかりました!』』』』』』』






こちらも執筆中ですので、読んで頂けたら嬉しいです。


迷宮妖精と巡る迷宮探索

〜ヒヨコと共に〜

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