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134 4日間

少し短めですm(_ _)m

 

 集落を出発して1日目。

 日が暮れたので大きめの焚き火を作り、キノコを焼く。魚も出したいところだが…あれだけ獲ったのに百匹近いメンバーに食べさせたら一瞬でなくなるし、焼くのも大変なので移動中はキノコと魔石だけだ。

 今日テイムしたのは野良のオーガ二匹と魔狼と森狼が二匹ずつ。

 新たにテイムしたやつはとりあえず俺と共に移動だ。先にテイムしたオーガ達のレベル上げを優先したい。


 どのグループも魔物との遭遇率は低かったらしい。


 ♦︎2日目

 朝から昨日と同じように移動を続けいたらクー太が駆け寄ってきた。


『ご主人さまーゴブさんの集落あったよー』


「ゴブさんて…どこだ?」


『一番端っこのグループの方ー』


 …ゴブリンかあ。どうもテイムする気分ならないんだよなあ。頭悪そうだし…弱いし…格好良くも可愛くもないし…。


「今集落ごとゴブリンをテイムしても移動速度が遅くなるしいいかな。クー太と端のグループで倒せるか?」


『倒せるけどいいのー?』


「いいぞ」


『わかったー!ちゃんとオーガさん達にもゴブさん分けてあげるー』


 そう言って駆けていくクー太。

 おやつを分けてあげる。って軽い感じで言うクー太。

 なんかゴブリンが可哀想になったが…まあいいや。

 移動速度はそのままだ。クー太ならとっとと倒して追いついてくるだろうから。夜に集合してこなきゃ探せば良い。


 そして2日目の成果としては森狼十匹のみである。

 出会った魔物自体はもっといた。ゴブリン十五匹くらいに幻狼。ゴブリンはあまりにも弱すぎる上にニヤニヤしながらこちらを見ていて不快だったので【火炎放射】で消毒しておいた。


 そして幻狼はテイムできなかったのだ。【魔圧】してテイムしようとしたのだが脳内アナウンスさんはうんともすんとも言わず、戦って勝てばテイムできるか?と思い、【魔圧】を解いて攻撃しようとしたら物凄い勢いで逃げたのだ。

「キャイィン」と悲痛な声をあげて、だ。解せぬ。


 鬼将であるシドーがテイムできるのだから二度進化した個体とてテイム可能だと思うのだが…相性が悪かったか、進化した個体ほどテイムしにくくなるのかもしれない。二度進化した個体に会ったのはシドーと今回の幻狼。あとは親父と共有中でテイムができなかった時に出会った幻狼だけなのでなんとも言えないが。


 ♦︎3日目。


 ズズズズ…。


 なにか巨大なものが動く音で目を覚ますと他の面々は皆戦闘体制に入っていた。……いや、主力メンバーは普段通りだった。


「なんの音かわかるか?」


 何故か上体だけ起き上がった俺の膝の上にいるクー太とランに聞いてみた。


『んー。蛇さん、かなー?』


『クレナイの前の姿のやつじゃないかしら?』


「ウワバミってことか?」


『多分ね。前にも言ったと思うけど、蛇って他の魔物より匂いが薄いから…』


「了解。クレナイ」


「はい。私がやりますか?」


「七歩蛇の姿に戻って屈服させてみてくれ」


「かしこまりました」


 さてさて。初めから【魔圧】するよりも己の上位種に格の違いを見せつけられてからの方がテイムしやすいと思うんだが…。テイムできるか否かが相性とか確率だったら無駄だけどな…。


 クレナイは音がする方へ歩いて行く。かなり離れたところまで行ったな。

 そしてウワバミが姿を現すと同時にクレナイも元の姿に…って。あれ?成長したか…?以前より大きくなっている気がするんだが。15メートル以上ある気がするんだが…?

 そしてウワバミは暗緑色で15メートルの体躯である。

 おそらく緑蛇の進化した個体だと思われる。身体の大きさはクレナイの方が少し大きいが…威圧感というか貫禄が全然違うな。


 特に声を出すわけでもなく睨み合うクレナイと野良ウワバミ。そしてクレナイが胴体を唸らしウワバミに絡み付き締め上げる。


 ズドン。ズズズズズ。ドンッ!ドンッ!


 聞こえる音は這う音と、尾を地面に打ち付ける音。


「戦いにすらなってないな…」


『クレナイ強いー』


『流石ね』


 暫くするとウワバミはグタッとして動くなった。


『主様。終わりました』


 終わりましたって…。


「殺したのか?」


『いえ、生きております。気を失ったわけでもないようです。ただ…諦めたのかと』


「ふむ…」


 とりあえずウワバミの元まで行き顔をの前に立つと緑色の瞳がこちらを見ていた。


「テイムされる気はあるか?」


 ウワバミはクレナイを見て此方を見てなにか考える様子を見せる。進化すると知能も上がるのだろうか?


 《ウワバミが仲間になりたそうにしています。テイムしますか?》

【Yes or No】


 テイムできたな…。Yesだ。


 《ウワバミが仲間になりました。テイムした魔獣に名前をつけてください》


「名前はベータな」


 こくん。


「ん?喋れないのか?」


『話せます…』


 物静かなタイプだろうか?


「ならいい」


 さて、こいつはどうするかね…。


「右側のグループはもう少し広がって移動してくれ。んで、俺の右側に…クシハとエリン。ベータと一緒に行動して進んでくれるか?」


『いいよ!』


「わかりました…でも僕ついていけるかな…」


「別に移動速度はゆっくりなんだから大丈夫だろ。それを言ったら移動速度が遅すぎてベータが大変だろうな」


 ベータはなんのことか分からず首を傾げていたので陣形の説明をする。


 そして俺の右側は近い順に[クシハ、エリン、ベータ]、[クレナイ、アキ、アルファ]、そしてオーガ達のグループが三組。

 左側には[ハク、シス、サンク、レイ]、[シドー、クロ]、オーガ達のグループが二組といった形で俺を頂点にΛの様な形で移動する。


 クー太とラン、そしてフェリとラックも昨日の時点で自由に駆け回っている。移動速度はそんな速くないので陣形の外側も駆け回っている様だ。ドライは単独で移動していると思うが、何処にいるかわからん。多分コソコソしながら暗殺に精を出しているとは思うが。リーフは木の間を縫ってふらふらしていることが多い。


「一人…だな」


 ウワバミのベータをテイムした後朝食を摂り、また広がって移動を始めたが全員バラけているので俺一人で移動している。

 別に一人でも問題ないなだが、ここんとこずっと誰かが側にいたので少し寂しくなってしまった。


「一人と言ってもベータと狼達は視界に入るんだがな」


 昨日一昨日とテイムした魔狼二匹と森狼十二匹が俺のだいぶ後ろにいるはずだ。サポート役は付けていないがΛの真ん中辺りにいるから問題ないだろう。

 ちなみに1日目にテイムした野良オーガ二匹は鬼長のいるグループに振り分けている。


 そして右斜め後ろの方を見るとベータが見えた。結構離れているはずなのだが体躯の大きなベータだけは視認できる。きっとあの足元か背にはクシハとエリンがいるのだろう…。


 そうして歩いて行くとゴブリン、森狼、たまに人面樹が襲ってくる。森狼はテイムする毎に後ろの狼グループに向かわせている。ゴブリンと人面樹は倒している。

 一応遠目には鳥らしき魔物も、リスっぽいのもいるのだが樹上だし、俺と視線が合うと逃げるので手は出していない。


 攻撃的な魔物やあまり積極的に移動しない魔物は相対するが、小動物系や身体の小さな魔物はおそらく逃げているのだろう。そう考えると自称神が魔物を襲わせると言っていたのは良いタイミングかもしれない。普段逃げ隠れしていて見かけない魔物もたくさん襲ってきてくれるのだろう。つまり…レア魔物ゲットチャンス…?


 いやいや、片っ端からテイムしてたら今テイムしている魔物達のレベルが上がらない。仲間を増やすことは俺が強くなるには必須だが、仲間にした魔物が弱いままじゃあ意味がないんだ。


 いや…でも珍しい魔物だけテイムして、何処にでもいて積極的に向かってくるようなゴブリン、オーガ、ゾンビ、オーク、狼、猿あたりは倒す様にすれば問題ない、か…?悩ましいな。


 そんなこんなで日が暮れ始めたので木を何本か切って焚き火をし、今日も誰も怪我することなく集まって休んだ。

 森狼を十五匹テイムしたのが成果と言え成果だな。


 ♦︎4日目


 あと三日以内に着くか?移動速度上げるか?

 出来れば明日には拠点について、【拠点作成】を試したり、罠を作ったりしたい。

 もちろん捕獲用の罠だ。底を泥濘ませた大きな落とし穴を拠点の周りにたくさん作っておけば弱い、普段逃げ隠れしているような魔物は捕まるだろうし……鳥はどうしようか。

 鳥が襲ってきたら全滅させても良いだろうか?それであの巨大鳥が出張ってきたら物凄く面倒…というか死ぬ可能性だってある。話を聞きに行くか…?でも友好的ではなかったしなぁ………なるようになるか。


「それにしても魔物がいないな…」


 かれこれ二時間ほど歩いてるのだが魔物を一匹も見当たらない。いや、もちろん小動物っぽいのはいる。たまに視界の端に動くものが映るし。ただすぐ逃げるので遭遇していないのと同じだ。


『ご主人様ぁあ!!!!』


「うおおおおおお!?」


 突然足元に黒い狼が現れ、らしくもなく大声をあげてしまった…。


「ビャ、ビャクヤか?」


『ご主人様おかえりなさい!!!』


「お、おおう…」


 待て待て!久々に物凄いパニックだ。

 すぅーーーはぁーーーすぅーー。


「ぐほっ!?」


『ご主人様ご主人様あー!』


 ビャクヤが頭突きをする様に飛びかかってきたせいで呼吸が一瞬出来なくなった。


「ちょ、ちょっと待て」


『はい!』


 はあはあと舌を出しながらとりあえず動きを止めるビャクヤ。俺の上からは降りないのな。


「とりあえずただいま?」


『おかえりなさい!』


 随分ハキハキ喋る様になったな…早い成長だ…。


「んで…お前なんでいる?というかどうやって今ここにきた?」


『ご主人様の匂いがしたので走って…途中で【影転移】をしました!』


 ………ん?ビャクヤのステータス表示!


 ————————————————————

 個体名【ビャクヤ】

 種族【影狼】

 性別【メス】

 状態:【エネルギー過剰】

 Lv【20】

 ・基礎スキル:【噛み付きLv4】【体当たりLv3】

 【影転移Lv2】【隠密Lv2】

 【暗殺Lv1】


 ・種族スキル:【夜闇適応】【潜影】

 ・特殊スキル:—

 ・称号:【変異体】

 ————————————————————







○魔物特徴



クー太 妖狸(ヨウリ)(六尾) 最小体長10センチ

         最大体長約4メートル

         茶色一部白


ラン 妖狸(ヨウリ)(六尾) 最小体長10センチ

        最大体長約4メートル

        茶色一部白


クレナイ 七歩蛇(シチホダ) 体長約17メートル

         赤色、四肢有り


ハク ヴラウヴォルフ 体高約2メートル

           体長約4メートル

           白銀色


アキ カーバンクル 体長約10センチ

         若草色


クロ 暗黒蛇(アンコクダ) 体長約150センチ

        黒色


フェリ 樹精(ジュセイ) 体長10センチ

         濃茶色


ラック 狸人(タヌキビト)(妖精種) 体長約10センチ

        髪:白色

        人型:170センチ、黒髪


リーフ 鷲獅子(ワシジシ) 体長約5メートル

       体高約3メートル

       緑色一部白


ドライ 闇鼠(ヤミネズミ) 体調約15センチ

       黒色


クシハ 飛鼯(ヒゴ) 体調約15センチ

        黒地に白斑


エリン 黒菌(クロダケ) 体高約60センチ

          傘:黒地に白水球(斑点)


サンク 翡翠亀(ヒスイガメ) 体長15センチ

        若草色


シス 翡翠亀(ヒスイガメ) 体長18センチ

        若草色


アルファ 風鷹(フウヨウ) 体長70センチ

          (広げた時の片翼約100センチ)

          背・翼黒、胸側白色

          





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