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131 サービス

お待たせいたしましたm(_ _)m





《やあ、日本人諸君!》


また、か?


《気分的にも使う力のことを考えても、あまり干渉する気はあまりなかったんだけど…このままだと君たちは絶滅します!》


……人間弱いなぁ。


《まあ何人かは生き残りそうだから…正確には数名を除いて絶滅しそうってところだね。人間の生存が難しそうな国から順々に声をかけて…日本は24番目です!これはなかなかだよ!すでに人のいない国もあるから…残った国は30ヶ国かな。だから頑張っている国順ってなると上から6番目になるからいい方ではあるんだけど…それでも長く持たなそうだからテコ入れってやつだね!》


日本が駄目なのか。人間が軟弱なのか…なんとも言えないな。

というかやっぱりこの現象は地球全体でのことなんだな。


《いや、本当、あまりにも君たち弱すぎるよ。今生き残ってる人間は魔素に肉体が適応できた者だけだから頑張れば肉体は強くなるんだよ?それすらしない、出来ないくらい精神的に弱い人間がこんな多いとは思わなかったよ》


自称神…邪神様にディスられる人類…。なんとも言えない気分になるな。

俺も世界的に見たらそんな強く無いのか?


《このままだと僕も楽しめないし、君たちも滅亡は嫌だろう?だからサービスをしてあげようと思ってね。

まずは魔力樹の成長を一旦止めておいてあげる。魔力樹は君たちの生活圏を侵食していた木のことだね。

今こうやっている間にも魔力樹は魔力や魔力を持つ者、その死体を栄養にしてどんどん数を増やしているよ。そして今日本の八割程の範囲に魔樹が生えているかな》


マリョクジュ?…魔力樹、か?何処にでも生えてる木のことか…。


《それがどういうことかわかるかな?

それくらい成長してしまうほど人間が養分になったということ。

ちなみに魔力樹の養分になっていなくても動死体…ゾンビって言った方が伝わるかな?ゾンビになったり、初めに適応できなかった人間は人型の魔物になったりしたから今の人口は物凄く少ないよ。

この情報もサービスになるかな?》


ああ…。やっぱりゾンビって元人間なんだな。

というか人型の魔物…ゴブリンやオーク、オーガも元は人間ということか?

確かにオーガはテイムせずとも喋れるが…親父のオーガは元人間としての意識はあるのだろうか?なさそうだけど…帰ったら聞いてみるか。


《それで、だ。おそらく未だ逃げ隠れしているだけの君たちはそんな情報を与えられても何もしないし、魔力樹のことすら自分には関係ないと言うだろうね。今まさに、僕が話しかけているのに話も聞かず喚き散らす人間がたくさんいるからね。

まあ聞きたくないなら聞かなくてもいいけど。

そ・れ・で!こんな世界になってまでよくもまあ醜い争いができるものだ、なーんて関心していたんだ!でもいつまで経っても残っている日本人の八割は食料の奪い合いや醜い争いをしている。ちょっと飽きて来たし、せっかく適応できたのにそんなことしていてはすぐ絶滅するよ?》


生き残ってる人たちってそんな感じなんだな…。まあ仕方ないといえば仕方ないと思うが。


《人間が死に絶えるのは本意ではないんだよ。僕が楽しめなくなってしまうしね。だから全員にスキルをプレゼントすることにしました!ぱちぱちー!!スキルと情報がサービスだね》


スキルが貰えるのは嬉しいが…変なもん貰ったら嫌だな。


そして…その上で一週間後、今まで樹の周りや定まった縄張りから動かなかった自我無き魔物達を誘導して未だ無事な街を、既に荒れ果てていても人間が隠れ住んでいる街も襲わせよう。

人類同士、手を取り合って勝ち残ってくれることを期待しているよ》


死に絶えるのは本意では無い、とか言いながら殺しに来てるし…。つかレベル上げていけば神になれるのか?いや…同じ高みってことは神になれるわけじゃなく神に近しい力を手に入れられるってことか?


《そうそう!僕がこんな事をしなくても頑張っている人、楽しんでいる人たちに情報をもう一つ。

レベルの上限は教えないけど、レベルを上げて進化をし続ければいつかはこの世界のシステムに干渉できるようになるから世界を救いたい人、もっと混沌とした世界にしたい人は頑張ってね!モチベーション上がるかな?

じゃあ今回はこれでお別れ!健闘を祈るよ》


……………終わりか。レベルを上げ続ければ世界のシステムに干渉できるって言っていたか…?

神にでもなれるのか?…まあ神になってもやりたいことは特にないが…目標にはなるか。


んで…一週間後魔物を人が生活しているところを襲わせる、って言っていたよな?つまり拠点も襲われるのだろう。なら一週間以内に帰らないといけないが…大回りしても一週間はかからないし予定通りでいいか?


『ご主人さまー?大丈夫ー?』


『ぼーっとしてどうしたのよ?』


「ん?少し考えごとしてただけだから気にしないでくれ」


おっと…。スキルの確認しておこう。新しく増えたのは特殊スキルの所に【拠点作成】。基礎スキルの所に【未設定】が一つ。大盤振る舞いだな…?


『そういえばシスとサンクは進化まだなのー?』


…………………あ。

すまないサンク、シス。

フェリは飛ぶし、エリンは丸くなるし、ラックは人間みたいになるしで忘れていた…。なんだかんだ衝撃的だったしな…。素直に謝っておくか…。


「サンク、シス。すまない。お前達を進化させるの忘れていた…」


『進化できたのか?なら後で頼む』


進化できることすら言ってなかったな…。


『あ、あの!私はいつでもいいのでっ』


「ちゃんと後で進化させるから待っててくれ」


悪いことしたな…。

後で、落ち着いたときにちゃんと進化させよう。スキルの確認もその時でいいか。


んでだ…今後の予定だな。

魔物が襲ってくれるなら効率よくレベル上げができる…とはいえドラゴンやグリフォンが群れて襲ってきたら流石に勝てないよな?俺ら主力メンバーだけなら逃げることくらいならできるかもしれないが…親父達や他の魔物は無理だろう…。


ふむ…。よし…。


「予定変更するぞ!」


少し離れたところを飛んでいたアルファにも聞こえるよう声を上げる。


「リーフ。ここから歩いてだと拠点に一週間で着くか?」


『んー?難しいかな?』


「まあそうだよな。んじゃ以前寄ったオーガの集落まで飛んでくれ。そこから歩く」


『??わかったー』


『ご主人さまどうしたのー?』


クー太が俺の鞄の中で首を傾げる。ランもフェリも隣を飛んでいるラックもだ。


「早急に強くなる必要ができたからまずはオーガをテイム、そこからオーガ達を連れて歩きながら道中の魔物を片っ端からテイムしていくことにした。んでオーガの集落についたらサンクとシスを進化させる」


正直オーガ達をテイムするのは凄くめんどくさい。けど竜か龍か知らんが襲われたら堪らん。以前戦った巨大鳥は自我をちゃんと持っていたから神に唆されて襲ってくることはないと思うが…野生の魔物だし可能性は0じゃない。それを考えたら面倒なんて言っている余裕なんてないしな。


ただ…名前が問題だ。オーガはまだ一匹もテイムしてないしオガイチとかでいいが…狼とか蛇だと困るんだよなあ。

あいうえお順にアロウ、イロウ、ウロウ?アジャ、イジャって感じでいいか。初見の魔物は…アルファがいるからベータ、ガンマ、デルタで名付けていくかね。

我ながら適当過ぎて…笑えないな。魔物が可哀想だが…まあ殺されて経験値になるよりいいだろう…ということにしておこう。


そしてオーガの集落。


「よう。覚えているか?」


集落の真ん中に降り立つとザワザワするのでそう声をかけてみたが、返事はない。

ただ攻撃してこない上になんか整列し始めたので覚えてはいるんだろう。もっと知能が低いのかと思ったが…。


観察しているとオーガ達はどこからかどんどん出てきて整列していく。そして整列が終わると他の個体より体躯が圧倒的に大きい二本角のオーガが出てきた。

三メートルはあるだろうか?


「オマチシテオリマシタ」


おお…。ちょっと感動。ちゃんと覚えている上、統制も取れてる。前に脅したのが効いたのか?それともオーガって皆頭いいのか?


「お前達全員俺の配下になるってことでいいんだな?」


「ハッ」


そう言うとリーダーっぽいオーガが跪く。そしてそれが合図だったかのように後ろに整列していたオーガも跪いた。


なんだろう…ちょっと楽しい。


「んじゃ今から順番に名前をつけていくから大人しくしてろよー」


「ワカリマシタ」


《オーガが仲間になりたそうにしています。テイムしますか?》

【Yes or No】


Yes。


《オーガが仲間になりました。テイムした魔獣に名前をつけてください》


んー、リーダーだけはまともな名前考えてやろうかな。

……………思いつかない。悲しくなってくるな…。

二本の角を生やした赤茶色の肌の鬼………もうベータとかでいいかな?いや、妥協するには早いな。


うーん。と悩み続ける俺。それを不安そうに見るオーガ。オーガよ。もう少し待ってくれ。


あれだ。色とか種族に拘るから駄目なんだな。こいつはオーガのボス…リーダーなのは確かだろうし、ちゃんと他のオーガを掌握しているから…シドー。

指導者って単語が頭に浮かんだからシドーにしよう。


まともな名前に見えて由来がまともじゃない気もするが…まあいいだろう。掌握でショウと安直にボスとかじゃないだけマシだ。……俺にしては。


「…一応聞くがお前が群れのボスでいいんだよな?」


「ハイ」


「前見た時と姿が違う気がするのは気のせいか?」


あんまり記憶にないから俺の気のせいかもしれないが。


「シンカ、イタシマシタ」


ほおー?進化って概念をちゃんと理解してんのか。そういう知識は持って生まれるんだろうな。それか本能的に理解しているとか、元人間ならその知識が僅かに残っている、とか。まあそれは後で聞いてみるか。


「なら名前はシドーだ」


ビクンッ。と肩を上げるオーガ。

…どうした?


「我が主に感謝いたします…!」


なんかカタコトじゃなくなったし、感極まってるって感じが凄いけど…どうした?

…まあいいや。んじゃどんどんいきますか…。


オガイチ、オガジ、オガゾウと例の如く雑なネーミングをしていく。

そして一時間程で終わった。


何匹いたと思う?八十匹…八十体もいたよ。お前達多すぎ。前見た時より絶対増えてんだろ。


そしてざっとだが全員のステータスを確認したら、種族が結構バラバラだった。

オーガ、オーガファイター、オーガデフト、鬼長、鬼将の五種類だ。


————————————————————


 個体名【シドー】

 種族【鬼将】

 性別【オス】

 状態:【 】

 Lv【12】

 ・基礎スキル:【拳術lv4】【棒術lv3】

       【指導lv2】【怪力lv2】

       【解体lv1】【身体強化魔法lv1】

 ・種族スキル:【統率】【鼓舞】

 ・特殊スキル:—

 ・称号:—


————————————————————


 個体名【オガイチ】

 種族【鬼長】

 性別【オス】

 状態:【 】

 Lv【13】

 ・基礎スキル:【拳術lv3】【棒術lv2】

       【指導lv1】【怪力lv2】

       【解体lv1】

 ・種族スキル:【統率】

 ・特殊スキル:—

 ・称号:—


————————————————————


 個体名【オガナナ】

 種族【オーガファイター】

 性別【メス】

 状態:【 】

 Lv【10】

 ・基礎スキル:【拳術lv2】【棒術lv2】

       【怪力lv3】【痛覚軽減lv2】

       【解体lv1】


 ・種族スキル:【狂化】

 ・特殊スキル:—

 ・称号:—


 ————————————————————


 個体名【オガク】

 種族【オーガデフト】

 性別【オス】

 状態:【 】

 Lv【5】

 ・基礎スキル:【拳術lv2】【棒術lv2】

       【怪力lv2】【硬化lv2】

       【解体lv1】


 ・種族スキル:【造形】

 ・特殊スキル:—

 ・称号:—


 ————————————————————




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