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124 飛行系

お待たせしました。

体調崩しました…。皆様も体調にお気をつけください(ノД`)

 昨夜は食事をとった後も魔法の練習をしてから就寝した。そのおかげで上手く飛べるようにはなってきた。


『ご主人さまおはよー』


 目を開けると目の前にクー太の顔があったので引き寄せて抱き枕にする。


『んぅ…。どーしたのー?』


「寒いから少しこのままで」


『わかったー』


 クー太はそう言って胸元に顔を擦りつけてきた。そして俺が寒いと言ったからか身体中にふさふさした暖かいものが密着していくのを感じる。


 二度寝はせず微睡みながら俺を囲む暖かな感触を楽しみ、ある程度して身体を起こす。


「んーっ。皆ありがとうな。んじゃ朝飯にするか」


 案の定、クー太はもちろんのこと、ハクとリーフが俺を挟むように横になり、ラン、アキ、フェリ、ドライ、クシハともふもふ組が全員その間に入り俺にくっついていた。

 身体の上にはラックもいたし、くっついてはいないが新しく仲間になった緑甲亀のサンクとシス、エリンも近くにいた。

 クロは見当たらないから影の中だろう。クレナイは焚き火のとこで拾ってきただろう木を焚べてくれていた。


 全員に挨拶し、缶詰と魔石を出してやる。キノコは火に焚べて焼けてから食べる。


「今日こそ出発するぞ。俺は自力で飛ぶからリーフは少し速度を落としてくれ。まだお前ほど速くは飛べないからな」


『わかった!』


「んで、多分大丈夫だと思うがあんまり重たいと俺の移動に差し支えるかもしれないから、クー太とラン、ラックとクシハだけ俺の鞄にはいってくれ」


 万が一俺が墜落してもラックとクシハは飛べるから大丈夫だろうし、戦闘形態になったクー太とランなら一番強いし最悪落下しても大丈夫だろうからな。風系の魔法も使えるから衝撃を弱められるだろうし。


「リーフの上にはクレナイとハク、エリンが乗ってくれ。んでハクには悪いんだが、フェリ、ドライ、サンク、シスを入れた鞄を抱えてくれるか?」


「わかりました」


『私は?』


「クロは影でいいか?」


『もちろん』


『ご、ご主人!わたしは!?置いてけぼりですか!?』


「アキはクレナイに抱えてもらえ。クレナイいいか?こいつが暴れたり寝て落ちないように見張っててくれ」


「かしこまりました」


『!?ご主人!?わたしの扱い方雑なのです!』


「気のせいだ」


『気のせいです…?わたしの勘違いなのです…?』


 首を捻ってぶつくさ言っているアキはまあいいだろう。アキのことは信用している。戦闘時以外…戦闘時も割とポンコツだが移動中はほぼ必ず寝ると信じているからな。うん。

 アキを見るとこちらをジト目で睨んでる、最近察しがいいな。まあアキに問題があるんだから睨まれても俺の心には響かない。リスのジト目…テイムしてないリスとかなら半眼で眠いのだろうか、くらいにしか思わない目つきだがな。


 エリンが進化できるからさせてやりたいし、昨日一昨日とずっとレベル上げしてた他メンバーのも確認したいが…。

 今確認したら昼近くになってなんだかんだで出発が延びそうだし、先に移動だな。

 とりあえずこの森の切れ目…があるかはわからないが、どこかに街でもあるだろう。なきゃ海にぶつかるだけだ。海にまで木が生えたりしてないよな…?珊瑚が急成長して珊瑚の森みたいになっていたりしたら……まあ支障はないな。


「よし!行くぞー」


 鞄を首にかけクー太、ラン、クシハを入れる。ラックは頭の上だ。


「エリン大丈夫か?」


 エリンは手も足もあるが短いし、胴体…キノコの柄部分が圧倒的に長く太いからリーフの上だとバランス取りにくそうだ。……走るのもそんな速くないが。


『は、はい!!』


 ハクとクレナイの間に座りクレナイが片手で支えてやってるし大丈夫か。それよりアキがクレナイに鷲掴みされている方が気になる。面倒だから突っ込まないけど…。


「それにしても飛行系の魔物って全然見てないな…」


『森にいたよー?』


『カラスもたくさんいたし、巨大鳥のとこでもたくさん見たじゃない』


「いや、そうなんだが…俺は森で見てないし、こうやって空飛んでても飛んでる魔物が全く見えないだろ?」


「ご主人様あっち見るの。何か見えるの」


 ラック…頭の上であっちって指さされても俺にはその指が見えんよ…。

 ラックは俺の視界内に来て、あっち。と言い直してくれた。

 ラックの指す方向を目を凝らして見てみると確かに黒い点みたいなのが見える。


「リーフ!ちょっと寄り道する!ついてきてくれ!」


 黒い点の方に向かう。徐々に近づいていき、その姿がちゃんと見えるようになった。


「鳥じゃないし…」


「ごめんなの」


「ラックが謝ることじゃないから気にしなくていい。にしても…なんでカブトムシがこんな上空飛んでんだ」


 見えた姿はカブトムシだった。巨大カブトムシ。しかも角が三本。ヘラクレスさんだ。

 そしてよくよく考えると上空でテイムは難しい。魔圧でもしようものなら相手は墜落する。死ななくても追いかけるのも面倒だから初見の魔物なら頑張るかもしれないが…。

 攻撃してもいいが…これまた墜落されても困るし。大怪我させた魔物をテイムしたくないし。弱めの魔圧で威嚇してテイムを念じてみる、とか?

 やってみるか?


「クシハ少し我慢しろよ?」


『??うん』


 出来るだけ指向性を持たすイメージ。カブトムシに、弱めの魔圧っ。


 こちらに背を向けて飛んでいたカブトムシが動きを止めホバリング?している。お前その羽根で宙に止まってられるのか?まあいいや、こっちを見てるし、テイムされろ!


 …。反応ないなぁ。

 じゃあもう一度魔圧。


 ビクッ!ブゥゥゥウン!


 あれ?


『ご主人さまー?逃げちゃったよー?』


『逃げたわね』


「だな…。初めて逃げられた…。追いかけるのもいいが…別にあいつに拘らなくてもいいし、諦めて移動するか」


 逃げられたことには少し驚いたが…まあいい。

 そして進路を戻し移動を開始する。


「本当に木ばかりだな…。適当に魔法打ち込んだら鳥達が驚いて出てきたりするかね?」


「やってみるの!ドカンと!」


「冗談だ。本当に大量に鳥系の魔物が出てきたら困るしな。空中での戦闘はきつい。数匹ならまだしも」


 でも背に乗れるタイプの飛行系魔物は仲間にしたいな…。そしたらリーフの負担も減るし。

 そして飛び続け昼食は魔石で済ます。魔力もまだ余裕だし、疲労もそんなないからそのまま移動を続ける。


「お、あそこ鳥じゃないか?」


『鳥さんー?』


『どこ?』


『僕も飛べるよー?』


「鳥っぽいの!」


 クシハが飛べるのは知っている。俺が飛行系の魔物を探してるから自分も飛べるって主張しているだけだろう。とりあえず撫でておく。別にお前がいらないわけじゃないぞー?


『ご主人様どうする?』


「リーフ。もう一度寄り道だ」


『はーい』


 次はカブトムシじゃないといいな。クワガタも却下で。

 そして空を飛んでいたのは鳥の魔物だった。


「おお!鷹…トンビ?」


 翼を広げ飛んでいる鳥の大きさは二メートルほど。大きめ?鳥って翼広げると普通に一メートルとか超えるから大きくなった種族ってわけではないのかもしれないな。

 そしてこちらを睨んでいる瞳は鋭い。


「魔圧!」


「キィー!」


 ん?弱すぎたか?


『なんか威嚇されてないかしら?』


「された…かもな?ちょっと強めにやる。クシハは大丈夫か?」


『大丈夫!』


 ならさっきよりは気持ち強く…!


「キィッ」


 ビクッとしたな。これ以上やったら気絶するか?とりあえず魔圧したまま近づく。

 鳥はホバリングした状態でその場から移動しない。

 テイムされろ!


 《鳥が仲間になりたそうにしています。テイムしますか?》

【Yes or No】


 おお!YesだYes!


 《鳥が仲間になりました。テイムした魔獣に名前をつけてください》


 おっし!初の鳥系魔物!

 え?リーフはどうなんだって?リーフは…鳥じゃないだろう?いや、鳥も混ざってるし鳥か?いや、俺の中でリーフは幻獣だ。そしてクシハは齧歯類。てことで初鳥!


 名前はどうするか。特徴としては目の周りとかが黒く胸の方が白く、背と翼が黒い。色で名前つけるのはやめておくか。今後も鳥系をテイムすることを考えると…それぞれの種族のテイム一匹目はリーダー役をやってほしいから…サンク、シスと来て次は………なんだっけ?

 いや、今度はアルファとかベータにするか?よし!そうしよう。


「名前はアルファだ。よろしくな」


『……』


「ん?」


『ご主人さまー。魔圧消してあげないとー』


 あ、そうか。怯えさせたか?魔圧を切る。


「………よろしくな?」


『よ、よろしく…お願いしますっ!』


『怯えてるわね』


『わね!』


「クシハ。ランの真似しなくていい。アルファすまんな」


『失礼しました。改めて、これからよろしくお願いします!』


 ん?意外と堅苦しいタイプ?いや、凛々しい顔的に堅苦しいのは意外でもなんでもないが。

 ステータスを見たいが…地上に降りてからだな。


「今移動中なんだ。後でゆっくり話そう。ついてきてくれ」


『はっ!わかりました!』


 クレナイと違ってハキハキとして堅い感じ、だな。


「ここらで人里とか湖とか池とかこの森が途切れてる所知らないか?」


『あちらの方に建物があります!』


 アルファが顔を向けたのはアルファが向かおうとしていた方角だ。


「なら案内頼めるか?」


『かしこまりました!』


 そして朝飛び立ってから約六時間。やっと森を抜けられそうだ。街に行ったら物資調達だな。




○魔物特徴



クー太 妖狸(五尾) 最小体長10〜15cm

         最大体長約400cm

         茶色一部白


ラン 妖狸(五尾) 最小体長10〜15cm

        最大体長約400cm

        茶色一部白


クレナイ 七歩蛇 体長約1500cm

         赤色


ハク ヴラウヴォルフ 体高約200cm

           体長約400cm

           白銀色


アキ 巨大森栗鼠 体長約15cm

         赤茶色一部緑縞


クロ 大黒毒蛇 体長約150cm 

        黒色


フェリ 大森鼬鼠 体長10〜15cm

         濃茶色


ラック 人妖精 体長約10cm

        髪:白色


リーフ 鷲獅子 体長約500cm

       体高約300cm

       緑色一部白


ドライ 闇鼠 体調約15cm

       黒色


クシハ 翼刃鼯 体調約15cm

        黒地に白斑


エリン 大茸(亜種) 体高約60cm

          傘:黒地に白水球


サンク 緑甲亀 体長15cm

        若草色


シス 緑甲亀 体長18cm

        若草色


アルファ 鳥??? 体長70cm

          (広げた時の片翼約100cm)

          背・翼黒、胸側白色

          




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