表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
137/250

閑話 メイ

皆様あけましておめでとうございます!


昨年中は応援してくださり、ありがとうございました。

本年もどうぞよろしくお願いします!


新年初投稿はメイの閑話です。口調がイメージと違う。って方もいるかもしれませんが…ミミ相手だから、ということで。


他のキャラの閑話もいつかは書きたいと思います…。


 

 齋藤 芽依(メイ)



「じゃあまたな」


 マコトさんはそう言ってグリフォン…じゃなくて鷲獅子のリーフちゃんに飛び乗って行きました。


 あんな大きなリーフちゃんに苦もなく、ふわって音が聞こえそうなくらい綺麗に乗るなんて凄いです。あとかっこよかったです。


 マコトさんと再会してマコトさんの拠点に連れてきて貰ってからは食べられそうな物を探したり、レベル上げをしたり、マコトさんのお母さんのルリさんのお手伝いをしたりして結構充実している気がします。


 初め、こんな世界になってしまった日。襲ってくる魔物に怯え、異常な変化に戸惑い、人がいなくなってしまったことに不安を感じて、とても強く、こんな世界でも日常と変わらないようなマコトさんに頼り切っていました。ここ数日で中野さんに全てを頼ってしまっていたことを後悔しました。


 食料もまともにない。いえ、あるのかもしれません。けどマコトさんも食べられる植物のことも魔物が食べられるのかどうかも知らなかったようです。

 そしてレベル。ここ何日か、ミミちゃんと森狼のアイス、大緑蛇のメロン、後は護衛としてついてきてくれる魔物達と一緒に狩りをしていますが全然レベルが上がりません。いえ、上がってはいるんですけど…マコトさんと比べるとまだ全然。といったレベルです。

 何十匹と倒しているはずなのにレベルがまだ10…。

 そして一人では森狼にも苦戦します。倒せないことはないと思うのですが…危なく見えるのか誰かか援護してくれるのでまだ一人で倒したことはありません…。


 そう考えると変革されて数時間であれ程強く、その後もこの森で生活をしているマコトさんは物凄く大変な思いをしているのだと思います…。

 下手したら死にかけたことも一度や二度ではないかもしれませんし、食料や水、生活必需品も満足にない状態で生活していたのだと思うと私はなんて甘えていたのだろうと…。


 私はマコトさんと会ってすぐ、何も知らないのに無責任にミミちゃんや高山さん、そして私自身を助けて欲しいと言いました。

 今の私がそんなこと言われても無理です。困っていたらその嘆願を受けてしまうとは思うのですがきっと何処かで死んでしまいます。


 そのことを思い返すたびにもしマコトさんがそれで死んでしまっていたら、と思って胸が痛くなります。

 避難所に行けたのも、ここに居れるのもマコトさんのおかげです。出会ってからずっと助けて貰ってます。

 だから頑張っていつかマコトさんの助けになれるようになりたいです。


「マコトさんかっこいい」


 ミミちゃんが思わずといった感じで呟きました。


「どうしたの?好きになっちゃった?」


「そ、そんなことないよ!す、好きとかじゃなくって…」


「そっかー。まあマコトさん凄いよね。確かにかっこいいよ」


 ですます口調で話すのが癖になっていますが以前ミミちゃんになんか距離を感じるから出来るだけ砕けた口調で話して欲しいといわれたので、二人だけの時は砕けた口調で話しますし、ミミちゃんも二人の時はあまりおどおどしたりせず結構話してくれます。私は癖ですけどミミちゃんはただの人見知りですね。その証拠にルリさんとは結構話す機会があるから普通に話せてますし。


「メイもマコトさんのことが好き?」


「…………………も?」


 そんなことを考えていたので反応が遅れましたが、気になる言い方をしていたので聞き返してしまいました。


「そ、そう意味じゃ…!」


「ふーん??」


「本当に違うよ!………たぶん」


「まあ、まだ出会ってからそんな経ってないもんね」


「う、うん。それでメイは…?」


「わからない…かな。かっこいいとか優しいとかは思うし、頼りになるけど…この気持ちが好きか私も自分でわからない。それに…今の私はただ単にマコトさんに依存してるだけな気がするから今はそういうのは考えないようにしてる。せめてマコトさんの足手纏いにならないようになったらまた考えようかなって」


「そっか…。そうだよね。それにマコトさん私達に興味無さそうだし…」


「そうなんだよねー…。私もミミちゃんも結構胸大きいし、ミミちゃん可愛いし。…でも胸に視線を感じたり全くしないよね?というか……目を見て話してくれることもあんまりない…?」


 いつもクー太ちゃん達を撫でながら、視線も魔物達に向けながら私達と話してる気がします…。それも恥ずかしがってるとかじゃなくて普通に興味がなさそうなんですよね…。


「うん…」


 まあ頼り切って依存しているような今の関係ではマコトさんから見たら私達は、あのままでは死んでしまうからと気まぐれで拾った野良猫、といった感じだと思います。というか野良猫以下かもしれないですね……。動物達は出会ってテイムしてすぐ溺愛してますし…。


「よしっ。レベル上げしに行こう!」


 とりあえずマコトさんの迷惑にならないように自衛くらいできるようにならないと!





 ♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎ ♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎♦︎





 マコトさんが出て行って数日。

 最近は家のことはルリさんに任せきりです。私達も午前中は家事のお手伝いをするつもりだったんですけど…。


『早く強くなりたいんでしょう?なら家のことは私がやっておくからレベル上げに行ってきていいわよ?そこまでやることが多いわけじゃないしね。ゴミを捨てる穴はツヴァイ君が穴を掘ってくれるし、火もずっと焚いたままで枯れ木とかは皆して持ってきてくれるし、マコトが置いて行った木もあるし。お風呂をいれるほどの魔法は使えないからたまに掃除しておけばいいし。やることといったらパンを作って洗濯だけだから大丈夫よ。………申し訳ないって思うなら食べられそうな物を探してきてくれればいいから、ね?』


 そう言って送り出して貰ったのでレベル上げと採取です!午前中は採取メイン、午後は狩りメインです。

 採取と言っても植物に詳しくないのでとりあえず食べられそうな見た目の葉やキノコ、木の実などを見つけて私とミミちゃんのアイスかメロン、後はマコトさんの魔物さん達に毒があるかどうか匂いとかで判断して貰って、って感じです。

 そして草をかき分けたりしていると逆U字の車止めポールを見つけたことがありました。生い茂ってる草とポールに草や蔦が絡んでいるせいでかき分け草を払わないと見えませんけど…。後は元々道路があった場所なのだろうと思うのですが、草と少しの土をかき分けると砕けたコンクリートがあったりします。


 それを見つけた時はゾッとしました。草木が突然伸び、人が草に呑まれ消えて行った時も思いましたが、私達がこうやって生きてるのってすごく運が良かったんですよね…。しかもミミちゃんも無事でしたし、その後マコトさんに出会えましたし…。


「私達運が良かったね…」


「?」


「あ、気にしないで!私達が草に呑まれなかったのは運が良かったんだな。って思っただけだから」


「うん…本当にそうだね…」


「そういえば職業は決めた?」


「ううん。まだ悩んでる。メイは?」


「私も…。でもそろそろ決めなきゃね。職業を決めてるのと決めてないのでどれくらい違いがあるかはわからないけど」


「うん…。攻撃力とか防御力とかゲームみたいに数値化されてるわけじゃないから確かに変化するのかわからない…よね」


「そうなんだよね。でもマコトさんが言うにはテイムだとテイム枠が増えるのとテイム率上昇で、武闘家だと戦闘系スキルが覚えやすくなったりするんだよね?恩恵は確実にあるんだから職業を設定しておいた方がいいのは確かだよね」


「うん…。メイは今選べる職業はなに?」


「えーっとね。ちょっと待ってね」


 ステータスオープン!




 ————————————————————



 個体名【齋藤 芽依】

 種族【普人】

 職業【未設定】

 性別【女】

 状態【 】

 Lv【12】

 ・基礎スキル:【裁縫lv1】【直感lv4】

 【料理(お菓子)lv3】【テイムlv1】

 【棍術lv2】【水球lv2】

 【水刃lv1】


 ・種族スキル:【無特化】


 ・特殊スキル: 【ステータス鑑定】


 ・称号: 【適応する者】


 ————————————————————



 えーっと。職業を選択!



 ————————————————————


 ○職業を選んでください。


 ・学生

 ・パティシエ

 ・占い師

 ・テイマー

 ・武闘家

 ・下級水魔法士


 ————————————————————


「前に言った学生、パティシエ、占い師。あとテイマーと…武闘家と下級水魔法士ってのが増えてる!」


「魔法士!わ、私も見てみる…!」


 魔法士か…。テイマーと占い師で悩んでたけど、テイマーはマコトさんと被るし、私はマコトさんと違って何百体もテイムできないからきっとマコトさんみたいに強くなれないのではないかと思ったので決めかねていました。あとは占い師は直接戦闘が苦手なイメージがありますし、占い師になったとして、あるかはわからないですが身体能力のステータスの数値が下がったり他の職業より身体能力の伸びが悪かったりしたら困ると思ったからです。


 下級水魔法士か武闘家ですかね…。というか棒術、棍術、拳術と戦う術をもっていたら武闘家って選択肢が出るんですね…。棍術と言ってもマコトさんの持っていたバットを借りて戦っただけですが…。


「私は…学生と武闘家、料理人、占い師、テイマー、それと下級火魔法士があったよ!」


 ミミちゃんも選択肢がほぼ一緒ですね…。


「下級魔法士にする?」


「うん!魔法使いってかっこいい!」


 なんか珍しくミミちゃんが興奮してますね…。まあミミちゃんって意外とRPGとかゲームが好きですから納得です。


「私は武闘家か下級魔法士、かな?あとはテイマーも…まだ悩んでるんだよね」


「どうして?」


「マコトさんみたいに強くなれないだろうけど…マコトさんと同じのが良いなって気持ちもあるし、アイスみたいにもふもふをもっと仲間にしたいし…」


「確かに…」


「でも確実に強くなるなら戦闘系の武闘家か下級魔法士だよね。うん…下級水魔法士にする!」


「でも…」


「なに?」


「ふと思ったんだけどね?メイが覚えてるのは水の魔法だけでしょ…?私も火の魔法だけだからこの職業が出たんだと思うんだけど…。他の属性も覚えたら火水魔法士とか二属性魔法士とかの職業も選べるのかな…って」


「た、確かに!そしたら他の魔法を覚えてから職業を選んだ方がいいのかな?」


「…でもわからないよ?」


「でも試してみる価値はあると思う。魔法の練習してみよっか?」


「…うん!」


 その日は狩りを中断し拠点である小屋に戻り魔法の練習をした。魔法の属性ってどんなのがあるのかわからないから火、水、風、土のゲームで言う定番の属性。この属性は確実に存在するのはマコトさんを見ていた限り確実です。他にどんな属性があるのか聞いておけば良かったですね…。


 夜まで魔法の特訓をした結果私は水魔法に加え風魔法を。ミミちゃんは火魔法に加え水魔法を覚えることができました。午前中から何時間もやっていたのに風球一つだけでしたが…。


「職業はどう?」


「私は元からあった下級火魔法士と…下級水魔法士ってのが増えたよ」


「私も下級風魔法士が増えたよ。二属性魔法士とかじゃなかったね?」


「うん…予想が外れちゃった」


「まあそれは仕方ないよ。それでどうする?」


「メイは?私は火魔法士より水魔法士の方がいいかな…。初めに火魔法覚えたのはメイが水覚えたから私は焚火に使えるよう火を覚えたけど…森で火の魔法特化って山火事になったら嫌だし…。でもメイが水魔法士を選ぶなら火魔法士にするつもり。被らない方がお互い補えるし…」


「うん、気にしないで!私が風魔法士でミミちゃんは水魔法士!」


「ありがと…」


「そんな気を使わなくていいって!それにしても魔法の適性とかあるのかな…?水と風を覚える時はそんな時間かからなかったのに、他の属性は全然発動しないよね」


「うん…適性とかあるのかも…?ルリさんとセイジさんにも聞いてみる?」


「そうだね。夕ご飯の時に聞いてみよっか」


「…うん」


「それにしても昨日はびっくりしたね?ルリさん一人で…じゃなくてコクイチ君達と一緒だったらしいけど、街まで買い物に行っちゃうなんて」


「うん…びっくりしたよね」


「でもさすがマコトさんのお母さん。って感じがしたかな」


「確かに…。マコトさんってルリさん似だよね、絶対」


「昨日の話聞くと本当そう思うよ」


 その後は夕ご飯の準備を手伝い、四人での食事の時に属性のことを聞いてみました。


「うーん?私も下級火魔法士と下級水魔法士あったけど、他の属性は練習してないからわからないわ。とりあえず家事するのに必要なものを覚えただけだから…」


「俺は水、風、火は覚えられなかったな。練習の仕方が悪いかもしれないからマコトが帰ってきたら聞いてみようと思ってるが…」


「あの子感覚でやってそうだから参考にならないかもよ?」


「その可能性が高いよな…アドバイスしてくれた時も、イメージで。って一言しか貰えなかったし」


 まあマコトさんは色々規格外なのは知っているのでそれは横に置いておきます。

 やっぱり適性とかがあるのかもしれませんね。


「お二人は職業はもう決めましたか?」


「いや、まだ悩んでる」


「あら?あなたもまだ決めていなかったの?メイちゃんとミミちゃんも?」


「はい。そろそろ決めないとな、って思ってるんですが…」


「はい…」


 ミミちゃんはまたセイジさんがいるとあんま喋りませんね…。


「そうなのね」


「ルリさんはもう決めましたか?」


「決めた…というより私はマコトが出ていく前には職業設定してたわよ?」


「「「え!?」」」


「……何でそんなに驚くのかしら。流石に職業も決まってないのにこのレベルで一人で買い物なんて行かないわよ」


「あ、いえ!意外だったというか…」


「そんなに早く設定していたとは思わなかった…。何にするか決めていてもまだ設定はしていないと思っていた。何にしたんだ?」


「いえ…私よりも未だに決めてなかった三人に驚いているわよ。うーん…。私だけ言うのもあれだし、皆が設定し終わったら一緒にお披露目しましょう?」


「むっ…」


「わかりました!」


「は、はい。私はもうだいたい決めてますっ」


「でも…私はある程度絞ったんですけど、まだ悩んでるんですよね…どんなのがいいですかね…。魔法か直接戦闘か…」


「メイちゃんが…というより皆が悩む理由ってマコトの役に立つとか足を引っ張りたくないとかそんな理由で悩んでるんでしょう?マコトはそんなこと望んでないんだから自分がコレだって思うものを選べばいいのよ」


 ルリさんにはお見通しですね…。マコトさんがそんなこと望んでないのはわかってるのですが…。マコトさんに甘えないように依存しないように、って思ってるのに職業選び一つとっても依存しているようなものでした。


「わかり、ました。そうですよね。ありがとうございます」


「気にしなくていいわよ」


 よし!じゃあ早速決めましょう!といってもマコトさんの足を引っ張りたくないって気持ちは無くならないので戦闘系職。それで前に出て戦うのはやっぱり苦手なので下級風魔法士にします!


「決めました!」


「私も…」


「あらあら。早いわね?それで…あなたは?」


「む…。もう少し考える。明日には決めるから明日全員で御披露目をしよう」


「まったく…。仕方ないわね。明日ね?」


「うむ」


「「はい!」」


「そういえば」


「どうした?」


「そうそう!昨日お披露目できなかったんだけどね、今から皆に新しい仲間を紹介するわ」


 ??

 仲間?人間…ではないですよね?新しく魔物を捕まえたのでしょうか?

 ルリさんは一度小屋を出て白い物体を抱いて来ました。


「らーちゃんよ。皆よろしくね」


 か、可愛い!!!

 抱き抱えられた状態で片手を上げて挨拶してます!


「ル、ルリさん…!」


「触りたい?」


「はいっ!」


「らーちゃんが良いって言ってるから…はい。どうぞ」


 ふあぁ…。サラサラしてて柔らかいです!

 あーーもーー!魔法士にしようと思ったのにテイマーにしたくなっちゃいます!あ、でもテイマーじゃなくても三匹まではテイムできるから…。でも三匹テイムした後に可愛い子を見つけたらどうしましょう…!


 いえ!魔法士にするって決めたんだから魔法士にしましょう!それで後二匹分のテイム枠は安易に使わないようにすれば大丈夫です!


 よし。やっぱり下級風魔法士にします。下級風魔法士は風魔法の威力上昇と使用魔力減少だから明日からたくさん風魔法を使って鍛えないとです!後は可愛い子探しです!




次話は本編です。




現在こちらも執筆中です。読んで頂けたら嬉しいです!


迷宮妖精と巡る迷宮探索

https://ncode.syosetu.com/n1374gm/



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ