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閑話 クー太

喋り口調と多少違います。

 

 クー太side


 ご主人さまと別れキノコ狩り!

 夕方まで離れるのは少し寂しいけど美味しいご飯を食べるために我慢するのー。


 …んんっ。間延び?した話し方を直してみようと密かに思ってるんだー。

 たまにだけどランに「なんでそんな話し方するのよ?幼いわよ?」って言われるんだけどそうなのかなー?って。

 なんで語尾を伸ばしちゃうのかって理由を聞かれても答えられないし、語尾を伸ばさない話し方以外もできるんだけど話してるとつい間延びしちゃうだ。

 んー…まあご主人さまに直せって言われたら頑張ればいっかー。

 それより久々とクレナイと狩りだし楽しまないとね!


『ねぇねぇクレナイー』


「どうされましたか?」


『クレナイはご主人さまみたいな物をたくさん入れられる魔法使えないのー?』


「練習したことはありますができませんでしたね。クー太殿は?」


『ボクも無理だったー。でもあれがあればキノコたくさん集められるよねー?使いたいなぁー』


「主様が言うには魔法はイメージが大切とのことです。私達は物をたくさん入れられる魔法ってイメージが足りないのでしょう。

 物をどうやって入れるか、どこに入れるか、どのように保存するか。亜空間とは何か。そういった知識が足りないのでしょう。

 今度主様にご指導していただけるようお願いしてみましょうか」


『うん!教えてもらおー!』


 また楽しみが一つ増えたなー。ご主人さまと何かするのは楽しい。一人でしても楽しくなくてもご主人さまと一緒ならすごく嬉しいし楽しいの。


『あ!動く草がいるよー』


「本当ですね。ですがキノコはいないようです」


『ご主人さまが探してたしこれも一つ持って行ってみるー?』


「そうですね…ですが主様は主様で探すでしょうし、我々はキノコだけにしませんか?」


『んー。そっか。そうするー』


 動く草を踏みつけるとすぐ動かなくなった。弱いなぁー。


『そういえばクレナイはなんでそんな話し方なのー?』


「そんな話し方、とは?」


『ボクもねランになんでそんな間延び?した話し方するんだーって言われるの。クレナイも凄く畏まった?固い話し方?でしょー?なんでかなーって』


「なんででしょう?意識したことはありませんでしたね」


『そっかー。ならいっかー』


 ふんふんふーん。キノコどこかなー。


 結構な時間探したと思うんだけどキノコがいない…。草ばっか。


『キノコも魔物もいないねー?』


「一応この草も魔物ですが…確かにいませんね。もう少し奥まで行きましょう」


『うん。行こうー!』


 草ばっかりで飽きて来ちゃったから走って行く。

 クレナイは…ちゃんとついて来てるからもう少し速く走ってもいいかなー?


「そんな急がなくても時間はまだまだありますよ」


『はーい』


 注意されちゃった。確かに時間はたくさんあるもんね。


『キノコの匂い!あと魔物も!…なんの魔物だろー?』


 匂いのする方へ走ると大きな魔物がいた!

 あれは…イノシシさん?大きくない?今のボクよりは小さいけど…そんな変わらないかもー?


『あ!キノコ食べてるー!だめー!』


「イノシシですか。まああのキノコは諦めましょう。それより倒して主様の元へ持っていきますか?」


 むー。キノコ…でもキノコはまだいるから許してあげるー。


『んー。どうしよう?殺して放っておいたら消えちゃうし美味しくなくなっちゃうよねー?』


「ええ。そうですね。なので食べるようなら主様の元へ持っていきましょうか」


『うん!そうするー』


 ボクが風刃で首を刈り取るといつのまにか蛇さんになってるクレナイがイノシシさんを絡め取る。


『??クレナイどうしたのー?』


 クレナイがイノシシさんを吊り上げたまま動かない。


『主様に先日聞いたのですが、動物は殺したらすぐ血を抜いておいた方がいいらしいです。なのでこうやって吊り上げているのです』


『そっかー。美味しくなるのー?』


『らしいですよ?魔物は食べたことないからまだわからないと言っていましたが』


 クレナイが血抜き?をしている間に近くでウロウロしていたキノコを倒す。


『クレナイー。鞄貸してー』


『今手が離せないのでキノコを纏めて置いておいていただけますか?後ほど人化して鞄に詰めますので』


『わかったー。なら少しキノコ集めてくるねー』


『はい。お願いします』


 ふんふーん。キノコとイノシシさんげっと!ご飯が楽しみだなー。

 キノコを倒し咥えてクレナイの近くに集める。何度かそれを繰り返してるとクレナイの方も血抜きが終わったみたい。


「終わりました。鞄に詰めますね」


『お願いー』


 鞄に入っていくキノコを眺める。美味しそうだなー。

 最後の一つが鞄にはいると鞄はパンパンになっちゃった。


「この鞄ではあまりたくさんは集められませんね…」


『だねー…ご主人さまに相談してみよー!』


「そうしましょうか。それではこの鞄はクー太殿が持っていてください。私は蛇の姿でこのイノシシを運びますから」


 そう言ってクレナイは首に鞄をかけてくれる。

 クンクン。キノコの匂いだー。でも焼いた方がいい匂い!


 ご主人さまを探すにしてもとりあえず池まで行ってそこから匂いを辿ろうとクレナイが提案してくれたので池まで駆ける。今度はイノシシさんが不味くならないように、っていう急ぐ理由があるから走っても大丈夫ー!


『あれー?』


 もうすぐ池なんだけど….ご主人さまの匂いがする?


『やっぱりご主人さまだー。どうしたんだろー?ご主人さまー!イノシシさんー!』


「クー太…?クレナイもどうしたんだ?」


『イノシシさんだよー』


『ただいま戻りました。イノシシを倒したので主様にお渡ししようと思って戻ってきました』


「お、おお。でかくね…?…いや、ありがとう。そこに置いておいてくれ」


『はい』


『あとキノコもー』


「ありがとう。これはしまっておくな」


『あとねーこの鞄だとすぐ一杯になっちゃうからどうしようー?』


「あー…やっぱり小さかったか。どうするかなー…」


 ご主人さまが首に手を当て悩む。ご主人さまが考え事するときは首に手を当てるか腕を組むかのどちらかだ。だからこーゆー時はあんまり邪魔にしないようにするようにしてるのー。


「霊狸をお前達につけるからそれを連れて行って、キノコを運ばせたらどうだ?あんまり能力は高くないが集団で移動させれば大丈夫だろ」


『わかったー』


 ………れいりってなんだっけー?


 っ!?


 ご主人さまが髪を切ってばら撒いたら半透明の狸さんが出て来た!

 あ、前にご主人さまが覚えたスキルで作る魔物?のことだー。前に聞いた気がするー。


「クー太とクレナイについて行って陽が暮れるまで運搬作業をしてくれ。陽が暮れるまで顕現してられるか?」


『『『『『『『無理です!』』』』』』』


「……どこのくらい顕現してられる?」


『『『『『『『お昼くらいまでだと思います!』』』』』』』


「ならそれまで頼んだ」


『『『『『『『はい!』』』』』』』


 うわぁ…。狸さんがいっぱい…。何匹いるんだろー?この子達はお昼になったら消えちゃうのかなー?ずっと居れればいいのにねー…。


『よろしくー!』


『よろしくお願いしますね』


『『『『『『『はい!』』』』』』』


「じゃあ行っておいで。お昼くらいに俺もここで待ってるからそいつらが消えたら新しく出すよ」


『はーい。頑張ってキノコ取ってくるよー』


「それでは失礼します」


 たくさんの透明狸さんは話しかけると皆一斉に返事をしてくれる。ボクと似た種族だし賑やかだしなんか嬉しくなってくる。


『たくさんキノコ集めてご主人さまに褒めてもらおうねー!』


『『『『『『『はい!』』』』』』』


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