95 亜空庫(小)
食べ終わった後は各々寛いだり、他の子達のところへ行ったりしたので俺は練習を始める。
とりあえず亜空間倉庫の時間停止機能を無くす。
亜空間倉庫を発現させ、扉に手を触れ魔力を流しながら時間停止機能がなくなるように念じる。
成功したかはわからないが魔力が減った感覚はあったので後で確認だな。
お次は全身入る必要がなく、扉も必要としない亜空庫を作ってみる。
今回は入り口を扉ではなく水の波紋とか魔法陣的なのものをイメージし、取り出したい物を思い浮かべれば亜空間から物が召喚されるようにする。特殊スキルの選択で亜空庫を手に入れられれば本物の亜空庫がどういうものか自然と理解できるのだろうが、知らないものは仕方ない。俺なりにイメージをする。
まずは時間が停止した亜空間を作る。一度作ったのでコツはわかるためすぐ作成できた。
うっ…。これだけレベルが上がってもきついな。体調の悪い時に酒を飲んだら頭痛がするがそんな感じの頭痛だ。
とりあえず亜空間はできたから次は中の物を召喚できるようにイメージする。魔法陣なんて細部までイメージしきれないからやっぱり水の波紋のようなものだな。
イメージをしながら魔力を掌に集める。と、掌に光の波紋が浮かび上がった。
お?これ完成か?
魔石を掌の光の波紋の上に置くと、スッと消えた。そして先程いれた魔石を思い浮かべ召喚すると念じる。
掌の波紋から魔石が浮かび上がってきた。
「よしっ」
成功だな。案外あっさりできたな?ステータス確認してみるか。
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個体名【中野 誠】
種族【狸人】
職業【テイマーlv7(使役上限数♾)】
性別【男】
状態【 】
Lv【42】2UP
・基礎スキル:【拳術lv7】UP【防御術lv2】
【速読lv2】【造形lv2】【料理lv2】
【毒耐性(中)lv3】【精神耐性(大)lv3】
【回避術lv4】【テイムlv7】
【蹴術lv5】【夜目lv3】
【細胞活性lv1】【回帰lv1】
【風球lv5】【雷球lv4】
【水球lv3】【火球lv6】
【土球lv3】【棍術lv2】
【身体強化魔法lv2】【風刃lv3】
【跳躍lv2】【亜空間倉庫lv1】
【雷装lv1】【魔装lv1】
【爆炎lv1】【痛覚軽減lv1】
【亜空庫(小)lv1】new
・種族スキル: 【無特化】【変化】
・特殊スキル:【ステータス鑑定】【ボーナス(特)】
【テイム(特)】【結界生成】
【使い魔作成(特)】
・称号:【適応する者】【魔物を屠る者】
【魔物に好かれる者】【守り手】【希望】
○パーティメンバー:0人(0/5)
○使役魔獣:349匹(349/∞)
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ん?亜空庫(小)?
なんか思っていたのと違った。
それに亜空間倉庫の名前は変わっていないから失敗してたのだろうか…。
詳細を見るか………あ。
クレナイとハクが進化した時覚えたスキルと俺が覚えた新しいスキルの詳細を確認するの忘れてたな…。
ついでに確認するか。
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【捕縛】
・手や足、身体の一部を使って捕縛する時に相手が逃げられないような位置取りが自然にできるようになる。
・Lv上昇により相手にも自分にも負担がなく拘束、捕縛できるようになる。
【毒霧】
・体内にある毒袋から麻痺・幻覚・混乱の効果のある毒煙を吐くことができる。
【薙ぎ払い】
・身体の一部を使って薙ぎ払う時の威力が上昇する。
・Lvの上昇により威力の上昇、また衝撃を飛ばすことができるようになる。
【光爪】
・光属性の魔法。
・魔力で圧縮した光の爪を自身の爪の先に作る。
【人化】
・その個体の魔素情報、遺伝情報に基づき人に変化させる。人化すると能力が一部減少し、種族特有のスキルは使えなくなる。
【雷装】
・雷属性の魔法。
・雷を身体の任意の場所へ付与し、筋肉を活性化させる。
【魔装】
・魔力を身体の任意の場所へ集め、その部分の強度を上げる
【痛覚軽減】
・活動に支障を来たすほどの痛覚を感じると痛みが減少し、活動に支障のない痛みに抑えられる。
【亜空間倉庫】
・時空魔法。
・自分専用の亜空間。
・中の物を取り出すには自身が亜空間の中に入る必要がある。何もしなければ一定時間で扉は消える。
・空間内の大きさは自身のLvとスキルLvに依存。
【亜空庫(小)】
・時空魔法。
・自分専用の亜空間に掌に収まる大きさの物を出し入れすることができる。亜空間内は時間が経過しない。
・肉眼で見える生物、自我がはっきりとある生物は収納不可。
・空間内の大きさは自身のLvとスキルLvに依存。
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【亜空間倉庫】の詳細は変わっていた。
時間が経過しない、という文章も無くなっているし、以前は生物は収納不可と出ていたがそれも消えていた。緊急避難する場所として使えたりするか?
それと【亜空庫(小)】。失敗だったな…。いや、一応成功はしているんだが…そりゃあ掌に展開した光の波紋より大きな物は出し入れできないよな。収納するものによってサイズが自動で変わるようなイメージすれば良かったのだろうか?
まあ頭痛もひどくなってきたし疲れたからもうこれでいいや。野菜とかだって切って掌サイズにして仕舞えばいいだけだしな。腐ったりしない大きなものは亜空間倉庫に入れておけばいい。
「あー。魔力使いすぎた」
明日はどうするかなー。夜にここを出て避難所の様子をもう一度見ておくか?その後は動物園とか見に行きたいけど…携帯の地図アプリ使えないし森沿いに進んで行ってみるか。
『ご主人様!!』
「ん?カトルか?どうした?」
黄緑色のカエルが飛び跳ねて俺の前で急停止した。
『大変です!助けてください!』




