再会
お笑い番組を観て笑う私
誰かのくだらない話を聴いて、馬鹿みたいに笑いをこらえる私
どうしようもない人にまでつい笑顔を向けてしまう私
ちっとも魅力的じゃないへちゃむくれた私の姿
そんな自分がどう見られているかなんて興味は持てなかった
恋愛を求めてはいなかったけど、
愛されていること、
愛されることが嬉しいということ、
自分のもとに来てもらいたがっていること、
なにか伝えたくても伝えられない感情を抱えているということ
それを知った
私にできたことは、溢れ出てくる愛情を汲み取って鏡に映してあげることだけだった
最期に見た赤い瞳には深い意味が込められていたと知ったのは、
一体何年経ってからのことだろうか
一番貴重な旅を全くの別人を率いて終え、その旅を永遠に忘れない
私に出来ることなど限られているかもしれない
でも、私の愛の形を知ってくれたら、きっとあの時の笑顔の奥底にあった意味を知ってもらえる
やっと本当の意味でお互いを理解し合える
私の方がずっと若いからなかなか追いつけなかったけど、
追いついていて近くにいることに気がつかなかったけど、
分かり合える日が来てよかった