幼馴染との出会い 「久しぶりじゃねぇか茜!」
今回はいきなりなんかイラつきます。
side:大牙
皆さん、こんにちは。俺の名は光陰大牙小さな頃訳あって16歳で色々な所を旅し、金を稼ぐためにパフォーマンスをやっていた。しかし、目の前の金髪少女が何かしたらしく、今は別のところにいる。
「・・・ここは?」
そこはとても質素な部屋で全て板張り。家具も必要最低限の物しかおいてない。電球も1つしかぶら下がっているので部屋が薄暗い。
「ここはギルド。ギルド:ウィング・ハーツよ。そして私の部屋。」
俺が周りを見わたしていたら、さっきまでくっついていた少女がいつの間にか離れていてそう言った。
しかし、ウィング・ハーツ?聞いたことがないギルドだ。それにこの声・・・どこかで聞いたことがあるような・・・
「それより誰だ?俺をこんな所に連れてきて」
「そっか・・・まだわかんないか。・・・しょうがないな」
パサッとかぶっていたフードを外す。そこには綺麗で長い金髪をポニーテールにしており、目は少しつり目で、顔立ちは武士道を感じる美少女がいた。
・・・だれだ?
あっちは俺のことを知っているようだが、俺は全然頭に思い浮かばない。
「あっと、え~と・・・」
「まさか、大牙、私のことを忘れたのか?」
すごく睨みつけてきてる・・・。い、嫌だぞ!あって早々、相手を怒らせるなんて!
お、思い出せ!俺の脳内で人を検索する。金髪でポニーテール・・・金髪でポニーテール・・・
この人でもない。あの人でもない、と悶々と考えていると1人の人物が思い出した。
ん?そういえば幼い頃、近所の道場に住んでいて一緒に遊んでいた子が金髪だったな。え~と、確かその子の名前は・・・
「もしかして・・・茜か?」
少女は口の端を少し上げて、フッと笑った。
「ようやく思い出したか大牙」
こいつは篠塚茜。外人と日本人のハーフで剣術道場の娘だ。近所に住んでいた俺はそこで稽古を習っていた。休みの日には2人で一緒に遊んでいた。まぁ、いわゆる幼馴染だ。
俺は幼馴染と久しぶりに会ったのでものすごく嬉しくなった。
「久しぶりじゃねぇか茜!元気にしてたかよ!」
「うわぁ!!」
俺は茜の肩を組んだ。
だって6年振りの再会だぞ!嬉しくならない訳ないだろ!
「急に何をする!びっくりしたじゃないか/////」
「あ、悪ぃ、悪ぃ。ついな」
俺は茜から離れる。茜の頬が少し赤い気がする。
うーん。しかし、改めてみるとすごく綺麗だな。女って6年も離れていたらこんなにも変わるものなのか。
「そ、そんなジロジロ見るな!バカっ/////」
俺はすぐに茜から視線を外す。
けど、さらに赤くなっているぞ。どうしたんだ?まぁ、あんまり見てると変態扱いされるからな。
あっ、そういえばまだ肝心なことを聞いてない。
「ところでここはギルドとか言っていたが俺はウィング・ハーツなんて聞いたことがない。それになぜ、俺をここに連れてきた?」
「そうだな、まだ話してなかったな。・・・コホン。では、説明しよう。ウィング・ハーツのことと私が大牙を連れてきた理由を」
茜は頬に赤みを残したまま話した。
俺は現実で起こっている悲しみを聞くことになった。