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World Breakers!!  作者: 佐々木逸勢
第1章 ありふれた日常
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第4話 チュートリアル

「病人どもが、掃除の時間だ」


 目の色を青から赤に変え、体から煙を上げている。



 ...が、なかなか攻撃してこない。

 それどころか敵は微動だにしない。


 この永遠とも感じられるにらみ合いの中、シオンが敵に突っ込み切りかかる。


「たえ、今がチャンスだ!」


 我に返り、定規を強く握りしめ、シオンに続いて切り込んだ。


 シオンのブレードが風を切り、肩口を狙う。

 だが金属とぶつかったような音が鳴り、火花が散っただけだった。


「っ……チっ!」

 シオンが呻く。


 俺は左の定規を逆手に持ち、シオンの影から斬り込む。

 不意の一撃。

 敵が右手で定規による斬撃を防ごうとしたところ、”メキャ”っという音とともに腕ごと吹っ飛んだ。


「っ!?」

 腕を失ったのが予想外だったようで、先ほどまでは考えられないような焦った様子で距離をとる。


「う...腕が...何が起こった?」

「鳩が豆鉄砲でも食らったような顔してんぜ」

 シオンはニヤッと笑うと、敵を煽り始める。


「腕がはじけ飛んじゃった~(笑)」

「あらら、腕からオレンジジュースが流れてるよ~w」

 シオンに続いて俺も煽ってみる。


「...っ」

 敵さん、かなり頭に血が上っているようだ。


「オレンジジュースってwww、でもよ~OBのやつって頭が悪いよなw」

 OB、オレンジ色の血のことだ。

 AIは血液の色を好きに選ぶことができ、血色の良く見える赤色に近い色が人気が高く高価になるのだ。

 しかし、赤血は人と同じ色のため一番安価で不人気。

 つまりこいつは、見栄えにかなりの金を使っている。


「うるせぇ...」

 煽りが効いている。


「こいつの言うとおりだわ。せっかくOBにして金かけてるのに、片腕欠損とか意味ねぇw」

「そんなんなら赤血にしとけば安かったんじゃないの~?w」

 とどめの一撃


「くぁwせdrftgyふじこlp~!!!」

 ついにぶちぎれたと同時に全力で切りかかってくる。

 左手だけでは受け流せず、吹き飛ばされてしまいターゲットがシオンへ向く。


「ガキがっ!、俺はこのボディに金をどんだけ積んだと思ってんだ!!!」

 怒りで攻撃が単調になる。


「病人の掃除だってしなきゃならんのにっ!!、なんなんだこのガジェットォ~!!!」

 パキパキッ、とシオンのブレードが割れる。


「ぐっ……!」

 咄嗟にシオンの肩を引き寄せ、左手の定規で防御。

 定規を支える左手が震える。


「たえっ、下がれ!」

「掃除、完了だァァァァッ!!!」


 振り下ろされた一撃。

 何とかシオンのブレードが間に合い、2人で受け止める。

 金属音が耳を裂き、火花が散る。


「行くぞ、合わせろ!」

 シオンの声に合わせ、左手を切り上げ相手の武器をはじき上げる。


 勝負は一瞬で決まった。

 身を翻しつつ1撃。

 いや、3撃、片手を失った無防備の体を切り裂いた。


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