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天獄  作者: 尺
第一章 業火の章
1/7

プロローグ

新人です。お手柔らかにお願いします。

「神は試練を課されたのか、獣のように地を汚す我ら人間を、お見捨てになられたのか。」


過去にも人間は滅びていると言う、やはり発展が滅びのきっかけになるのだろうか。文明があり栄えていた時代。とうの昔に過ぎ去った時代。


その頃の人間も同じ言葉を未来へと紡いだのだろうか。神父が紡ぎ、信徒が読み上げ。無神論者が滑稽だと罵る。そんな平和が守られていた時代が、過去数万年前にもあったのだろうか。


人間は学ばないもの。いつの時代も嫌と言うほど目で言い聞かされてきた。だから、だからこそ美しいと宣う者もいるが、その美しさに滅ぼされては元も子もない。


神父が十字架を背に煙草を吹かし言う

「聖典だ?こんな時に何言いやがる。何が神だ。数十年身を捧げて何になった。その神に俺ら人間は殺されかけてんだ。アーメンってか?」


赤い月は十字架の飾られた教会を照らし、吐いた煙はステンドグラスと共に怪しく光っていた。


ある宗教の肥えた教祖は言う。

「何が神だ。俺は金のためにやっていた。神がお怒り?知るか。こんな人間を信仰して神に対し言葉を紡いだお前ら信者も神罰の対象だろうな。」


最早この男を殺そうと言う人間は居なかった。それ以上に神の怒りに対し恐怖が絶えず、ただ叫びと意味を為さない祈りを捧げていた。


とある皇の上に天使が舞い降りた。地上の蟲は舞い上がった。縋った。

あぁ、救われる。

あぁ、免れる。

そうか、人間は赦されたのか。


その天使はロミエルと名乗った。


人々は知っていたはずだった。彼らが罰を犯し、神の怒りに触れ、神罰を受けていると。しかし醜い人々は縋ってしまった。そう、縋ってしまったのだ。


「蟲共、下界から放されたいと言うのなら、

聞き入れよう」


そしてその国は失われた。



ーーーー数年前、楽しく仲良く暮らしていた家族は、災難に見舞われた。何故か、母親を失う。火傷、切り傷、擦り傷、心。場所、形は違えど皆原因の同じ傷を負った。


その頃、さまざまな場所にいた人間全て同様に。


この傷痕が小さな芽として、神話はまた始まる。




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